Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

いざ、ハーパーカレッジのぺリーのドローイングのクラスへ

2008-01-30 | ハーパー・カレッジ
先ほどの投稿の続きです。さて、日本人学校を出て、大急ぎで、ハーパーカレッジのペリーのドローイング2のクラスへ向かい、いつものスタジオに入った。ペリーには、今日子供の学校の交流学習で遅れると言ってある。しかし、みんなの雰囲気が・・・すごい集中力とパワーを感じる。前回のやや怠惰な学生がいたドローイング1のクラスの雰囲気とまったく違う。

ペリーは、すでに一通り今日の説明をサンプル作品とともにし終わっていて、生徒たちと談笑したり、1人1人の指導に入っている。急いで、先週知り合った、日本人のヒロミさんにどうするかを聞く。

今回のプロジェクトの第一弾は、なんの変哲もないやや小ぶりのオブジェを二つ配置して、まずグラディエーションをつけながら、鉛筆で描く。私は、何のオブジェにするか、先週迷いに迷って、コーヒーカップの紙でできた台形のカバーと小さな同じ黄銅色のボックスに決めたのだが・・・

台形のカバーは描けたんだけど、2点遠近法を使って、横にボックスを描かなくてはいけない。できない!まわりがすでにかなり進んでいるのが気になって、集中力ゼロ。どうしても、うまくできず、頭をかきむしり、他のオブジェを探しまくる。

鍵やらカンやら取り出して、あたふたしていると、ペリーが「何やっているんだ?」

I cannot draw the box! I jsut can't.

「まったく君は、遅れてきて、騒いで、できないだと!」とみんなの前で小さな子供のように初めておこられる。前回のクラスでは、私は優等生だったのに・・・うう、泣きたい!

「こっちへこい!」とペリーーが黒板に2点遠近法をささっと描く。私はオブジェを箱から別の丸いものにしたいのに。ペリーはこれにしないといけないと言う。しょうがない。やるか!開き直って、やり始める。隣のヒロミさんは、とっくに第1弾は終わっていて、照明を使いながら、すでに第2弾の光と影をつけるドローイングに入っている。ますますあせる。

2点遠近法で、なんとかボックスを描き上げたが、ペリーが、「濃淡がおかしい。」と言う。またしてもやり直し。前回のクラスでも何回もやり直しをしたプロジェクトがあった。よし、明日、また大学に行って、やり直すことにしよう。またまた、気を取り直す。

そして、帰りに、英語科に寄って、一番の仲良しの教授、ウィルソンに会って、ほっとする。ペリーとまったくタイプの違う人。両方私は気が合うんだよね、なぜか。横にシカゴ文学というクラスでお世話になったディビス女教授もいる。久し振り!3人で、いろんな世間話をしてたら、今日の失敗の落ち込みはどこかへ行ってしまった。ウィルソン教授が、「去年、Kuniも大学からのジャパントリップというクラスで、一緒にヒロシマに行ったんだよ。」とディビス教授にうれしそうに教えている。この話は、またゆっくりブログでします。すごくエキサイティングな日本旅行をアメリカ人の学生たちと去年の3月しました。

今日は、子供のことでも、自分のことでも気を取り直した日だった。こんな風にして、私のシカゴの冬の1日は過ぎていくのである。

シカゴ日本人学校小学2年生交流学習~日本人学校へ招待編 「日本の遊び」紹介

2008-01-30 | シカゴ日本人学校全日校
今日は、シカゴ日本人学校全日校で、小学2年生の次男の交流学習のプログラムが最後で、相手校を招待したので、見学しに行った。大学のデッサンのクラスと時間が重なっていたので、途中までしか見れなかったが、充実した内容だった。

今回、2回目の招待で、前回の招待は、「折り紙」がテーマだったが、今回は、「日本の遊び」がテーマ。次男は、週末から自分の言わなければならない台詞を日本語と英語で繰り返し練習して、やる気満々。各自、台詞が決まっていて、台本の流れに沿って、プログラムは進められるので、一人一人きちんと仕事をこなさないといけない。息子は、9時半過ぎといつもより早めに寝る。

10時半過ぎに現地校の子供たちが到着。みんなはりきって、出迎える。息子もパートナーのクリストファーをさがす。私は、シャッターチャンスをのがすまいとカメラを構える・・・えっ、いない!クリストファーいないよ!なにー!や・す・み!そりゃあないだろ!病気だって!!そんなあ!がっくりくる息子。私もへなへな・・・何のために大学さぼってきたのかなあ。

先生方が、すぐに別の子のパートナーを紹介してくれる。でも、2対1で、知らない子じゃあ・・・でも、気を取り直して頑張れよ。(私もね)

図書室で、日本人の子供たちが、簡単な歓迎の言葉を投げかけて、体育館に移動。まずは、玉入れで、リラックス。息子を含めた日本人の子供たちが、前にでて、玉入れの説明を日本語と英語でする。みんな間違えずにきちんと説明する。

運動会の玉入れとまったく同じ方法で、赤と白に分かれて、日本人とアメリカ人の子供たちが入り乱れて、競う。現地校の担任の先生によると、このような玉入れ競技は、アメリカの学校にはないらしい。

そして、いよいよ「日本の遊び」の紹介。紹介する日本の遊びは、「けん玉」「こま回し」「お手玉」「はねつき」「だるま落とし」である。数人の日本人の子供たちが説明しながら、実際にデモンストレーションをして見せる。ユキト君のけん玉のデモンストレーションが、いきなりすごい!上下両方の受け口を回しながら、代わる代わる受け止めるあの高度な離れ業を見せる。アメリカ人の子供たちがびっくりしている。

そして、カズヤ君が、さっそうとこま回しを見せる。くるくる回るこまをさっと紐を下に通したりして、やたらかっこいい!この時点で、アメリカ人の子供たちの目がキラキラ。「早く日本の遊びやりたーい!」ムードがみなぎっている。マナちゃんのかわいらしいお手玉のデモンストレーションもみんなうっとり!現地校の先生も「すごい!」と喜んでいる。

5つの遊びのステーションに分かれて、パートナーに教えながら、一緒に日本の遊びをやる。こま回しは、むつかしいけれど、アメリカ人の子供たちは何回も挑戦している。おお、校長先生もこまの紐を巻くお手伝いに来てくださった。

はねつきは、なかなか続かないけど、シカゴでアメリカ人とやるはねつきなんて、乙なものです。

けん玉が、アメリカ人の子供にはとてもできないかと思っていたら、息子の新しいパートナーは、辛抱強く練習している。おっ、2回もできた。現地校の担任の先生も1回できた。お互い、すごくうれしそう。

こんな感じで、プログラムは進む。私は、この辺で学校を後にした。この後、一緒にランチを食べて、福笑いとお別れの会では、「旅立ちの日に」を歌って、別れを惜しんだという。

この日本人学校の交流プログラムの「日本の遊び」は、ほとんどの学年で行っているが、本当によくできている。台本があり、やり方を日本語と英語で説明し、プログラムの流れがある。日本人の子供たちは、日本でもなじみの薄くなった昔からの「日本の遊び」を学びながら、アメリカ人の子供たちにその良さを伝える。アメリカ人の先生方も細かく指をつかうこま回しなどに感心していた。日本文化の醍醐味を伝えるという貴重な場を、日本人の子供たちと見学している親たちに提供していると思う。

日本人学校って、やはりすごいと思う。上の息子たちが一生懸命取り組んでいる中学部のソーランの踊りの迫力もすごいけど、小学部の交流学習のプログラムも(中学部もだけど)凝っていて、素晴らしい!

今回、日本の遊びを紹介するのが大成功だったのは、担任の先生が言うには、2年生の子供たちが、一生懸命練習したからだという。

さて、パートナーが休みだった我が子は、帰ってきてから、それでも満足そう。「クリストファーから手紙をもらった。」と美しい手紙を見せてくれた。連絡帳には、担任の先生から「パートナーがお休みで残念でしたが、新しいパートナーと交流しようと一生懸命頑張ってくれました。」と書かれていた。「そんなことまで見ていて下さったのか。」と再び感動!「今回のこともまた勉強。」と私は胸をなでおろした。