この本の序文は
「旅人と 我が名呼ばれむ 初時雨」という芭蕉の句から始まる。
フランシスコ・ザビエル(1506年生)と山口のまちかどで出会い、彼の言葉に興味を持ち質問をした琵琶法師という事になっている。
ザビエルと通訳役であったフェルナンデスの言葉は日本語も拙くわかりにくかったのではないかと思うが、それでも聞いている者の心を打ったのだと思うと、その声色に嘘がないことをロレンソは感じ取ったのではないだろうか。
この琵琶法師が「ロレンソ了斎」となって、戦国の世の旅人となり「デウス様」を説き、人々をキリシタンへと導いていった。
高山右近、その父もその言葉を聞いてキリシタンになったように。
この本の著者はスペインの生まれで、日本に帰化した方である。
「素晴らしい研究と本の出版(2005年)、ありがとうございました!」
グレゴリオ聖歌を日本に於いて楽譜に残した二人として【ロレンソ了斎】と【諸田賢順】の名が挙がっているweb情報も個人的には興味深く読ませていただいた。
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永原氏から始まって高山右近、古代のネストリウス派・・・
古くは神道もユダヤ教との共通点があげられているが、
世界中の人々にとって「神」を思う時に【天を仰ぐ】。
この行為の共通点こそが何かを物語っているような気がしてならない。
神…と聞いて、大地を見る人も世の中にはいるのかもしれないけれど、私が今のところ知らないだけかな?