平成29年11月13日(水)
舞鶴湾が一望できる、舞鶴市商工観光センターにて、産前産後ケア専門員・訪問支援員共通研修が開催されました。
ケア専門員さんと訪問支援員さんが、顔を合わせてお話をすることで、お互いに理解が深まり、今後の支援に活かされることを期待しております。
最初の講座は、
京都府健康福祉部 こども総合対策課 きょうと子育てピアサポートセンター 藤本萌美先生
[京都府の産前産後包括支援 産前産後ケア専門員 産前産後訪問支援員の役割]
について、ご講義頂きました。
まず、厚労省の旗振りで始まっている「子育て世代包括支援センター」について説明がありました。
妊娠中~子育て中まで、あらゆる相談を受付けるワンストップ・サービスであり、ママ達が相談のために、あちらこちらの窓口を転々とせずに済むようになりました。
その取り組みの中で、活動例を示しながら、産前産後ケア専門員さんや産前産後訪問支援員さんがどのような役割があるのか話されました。
次の講座は、
南丹市子育て支援課 谷口悌先生 阪本樹里先生
[市町村での妊娠から子育てまでの支援と産前産後ケア専門員、産前産後訪問支援員の活動例]
について、ご講義頂きました。
南丹市では、NPO法人グローアップさんという、コミュニティースペースの運営や子育て支援事業を行っている団体とタッグを組み、子育て支援を行っています。
グローアップさんでは、産前産後ケア専門員や産前産後訪問支援員が実際に活動しています。
月に一回、グローアップさん、保健師さん、子育て支援課の方の三者で顔を合わせて、情報の共有などをされています。
そのような活動の中での、現状や課題についてのお話がありました。
とくに事業の啓発や周知ついて、試行錯誤されている具体例も伺うことができました。
次の講座は、
NPO法人そよかぜ子育てサポート 五月女 智美先生
[産前産後ケア専門員、産前産後訪問支援員の活動例~NPOの立場から]
について、ご講義頂きました。
NPO法人 そよかぜ子育てサポートさんは、京田辺市から委託を受けて「子育て広場 てふてふ」や、「訪問支援事業 とんとん・ママ」などの運営をされています。
NPOの強みや、京田辺市との協働と課題などについて、話を伺いました。
「ママ達が地域とつながる第一歩を踏み出すお手伝い」を実践されていて、改めてケア専門員や訪問支援員の役割の大きさを再認識しました。
次は、
[事例を通してケア専門員と訪問支援員の協働を考える]
と、題しましたグループワークをしました。
1グループ 6~9人で、各グループにファシリテーター1人が入らせて頂きました。
まず、グループ毎に活動紹介も含めた自己紹介から始まりました。
次に、事例紹介。
「慣れた方はメモを取らずに聞いてみましょう」
とアナウンスされました。
しかし、司会の中川さんによる名演技の事例紹介は、受講生のみなさまにもリアリティをもって聞くことができたのではないかと感じました。
そして、60分かけてのグループワークがはじまりました。
(付箋紙を使い、意見を書き込む様子)
(だんだん、意見交換も活発になってきました)
(みなさまの活き活きとされた表情が印象的でした)
ワークを終えて、受講生のみなさまより
「ケア専門員、訪問支援員、それぞれにできることが違う。その得意分野を活かすような支援ができればよいと思う」
「今ある行政サービスは、ママが出向くものが多く使いづらいので、訪問の強みを生かしたい」
という意見が聞かれました。
現代社会は、核家族化や近所付き合いの希薄さなどから、「日常を支えるしくみ」が弱いと言われています。
その社会の弱さを担うのが、ケア専門員や訪問支援員です。
みなさまのご活躍を心から期待しております。
研修お疲れ様でした。
研修終了後から、雪がちらついていました。みなさま無事帰路につかれたでしょうか。(舞鶴市から綾部市へ抜ける峠道はひどく吹雪いていました。。)寒い日でしたが、本当にありがとうございました。
なお、写真は参加者のみなさまに掲載の許可を頂いております。
文責
京都府助産師会 丹後支部 谷垣律子