”ワイドショーが詰まらない”という声を多く聞く。
しかしそうは思わない。少なくとも、Twitterやインスタよりも、いや我ら素人のブログよりずっと洗練されている。プロレスを同じで、台本のあるプロのトークショーなのだから。
メーガン妃のニュースは多くのワイドショーで取り上げられた。でも、”何を今さら”ってウンザリ感が私にはあった。
”差別なんてなくなる筈がない”と思ってたからだ。
しかし、世界中は一斉に騒ぎ出した。いや、それだけの理由があったのだ。
英王室の大失態?
英王室は9日、ヘンリー王子とメーガン妃が王室内で不当な扱いを受けたと告白した事について、”夫妻が過去数年間置かれた厳しい状況の全容を知って家族全員が悲しんでいる”とした、エリザベス女王の声明を発表した。
声明には、”特に人種差別の問題が発生したのはゆゆしき事。曖昧な部分があるかもしれないが非常に深刻に受け止めている・・・”と記されている。
ヘンリー王子とメーガン妃は、7日放映された米TV(CBS)のインタビューで、アーチー君の妊娠中に王室メンバーから生まれてくる子どもの肌の色を懸念する人種差別的な発言をされ、”メーガン妃が自殺を考えた”と打ち明けていた(ロイター)。
英国のいや、英王室の差別発言は今に始まった事じゃない。それに、ダイアナ妃は白人女性であっても、エリザベス女王からは煙たがれた。
そういう私も英王室の存在には少し食傷気味だったが、今回に至っては、王室を少しは支持したい。
英紙タイムズは、”王室はこれ以上ない程のダメージを受ける恐れがある。弁解の余地が殆どないからであるのは言うまでもない。
王室が何世紀もの荒波を乗り越えてきた鍵は時代のニーズに適合する能力にあった。今回も適合する事が求められる”と伝えている(ロイター)。
しかし、果たしてそうだろうか?
英王室が”時代のニーズに適合する能力があった”とは、とても思えない。時代に適合してたのなら、とっくに王室は消滅してたであろう。
ハッキリ言っちゃ悪いが
「情報ライブミヤネ屋」(読売)では、米国のテレビ番組で英国王室の人種差別発言などを暴露したメーガン妃について、(米国には王室がないから)”セレブのイメージしかないんでしょうね”とコメント。
全く、裏側から捉えた意見だと感心した。
浪花節的で繊細な日本人には、反発をもろに食らいそうな数少ない意見だ。しかしハッキリ言えば、私も同感である。
しかしセレブの国アメリカでは、メーガン妃に対する同情の声も多い。
メーガン妃の暴露発言に、元TBSの吉川美代子アナが、”王室の一員として生きる覚悟がない”などと発言。
宮根も、”イギリス国民の為に生きる覚悟は絶対いる訳じゃないですか”と同調。”我々から見ると日本は皇室があり・・・やっぱりアメリカはセレブのイメージしかないんでしょう”と王室の存在意義や働きなどが理解できていなかったのでは?とバッサリと指摘した。
でも少し驚いたのは、女性の吉川アナの発言だ。自ら生んだ子供まで差別され、自殺まで考えたのなら、普通の女性なら(そうでなくとも)同情するだろう。
しかし、宮根の毒舌は止まらない。”そんなに主役をガンガン張っていた女優さんじゃないのに、英王室に入った事で、セリーナ・ウィリアムスやヒュー・ジャックマンらとお友達になれたって所もあるんでしょ?”とデーブ・スペクターに質問する。
デーブも、”そうですね。自分に酔っている感じもして、最初は公務もやって評判も良かったが、途中から面倒臭くなったのか、自分が主演になれない事が分かったので、少しずつホームシックにもなったんでしょう”と分析していた。
以上、ディリーより一部抜粋でした。
事実、松本伊代さんも”どこの嫁に行ったのと思ってんの”と憤ってはいた。
ま、セレブや女性の間ではメーガン妃に同情する人が圧倒的に高いとは思うが、ネットをググれば、意外にもパッシング的な意見も多いのには、少し意外だった。
セレブはメーガン妃に同情
アメリカでもメーガン妃のインタビューの話題で持ちきりだ。
CBSが巧みにプロモーションした事から、放映前から強い関心を得ていたが、その内容はとてもショッキングなものだった。視聴率は1700万人と、スポーツの生中継以外では今季で最高の数字である。
昨年の「Black Lives Matter」運動もあり、アメリカでは人種差別への意識が高まってる事から、メーガン妃が受けた人種差別の話は当然ではあるが、世界の反感を買った。
メーガン妃が語った所によると、妊娠中の彼女は王室のメンバーから、”生まれてくる子の肌はどれくらい黒いのか?”と言われたという。その上、”生まれてくる子には肩書きを与えないし、セキュリティも付けない”とも言われた。
メーガン妃はその人物を特定するのを避けたが、”エリザベス女王とフィリップ殿下の発言ではない”とされるも、大方の予想はつく。
この衝撃はセレブの間にも広まった。セリーナ・ウィリアムズは”勇気をもった行動をしたあなたを誇りに思う”と、激励のメッセージを送った。
一方で、映画監督のマイケル・ムーアは、”400年前にここへ奴隷制度を持ち込んだ王国の王室内には今も人種差別がある事が、昨夜のインタビューで見事に暴露された。お陰でメーガンは自殺を考え、ハリーはそこにデジャヴを見た”と語るも、以下の様にユニークな発言をする。
”イギリスに住む人の40%から60%は有色人種だ。その人たちにとって、王室の人種差別をメーガン妃が明かした事は全く驚きではない。2018年の結婚式を見た時から、貴女はこのツケを払わされる事になるだろうと思っていたよ。
お帰りなさい。アメリカも完璧ではないけれど、今日はミネアポリスでジョージ・フロイドを殺した警官の裁判が始まるんだ”
以上、Yahoo!ニュースからでした。
これこそが大人の意見だ。
英王室やイギリスや露骨な人種差別が嫌なら、旦那を連れてアメリカか差別のない国に行けばいい。ただそれだけの事だ。
勿論、アメリカでも露骨な人種差別はある。むしろ、英国よりも酷いかもしれない。
”私はアメリカのセレブよ。人種差別になんかに負けないわ”っていう、軽い気持ちで英王室に潜り込んだのなら、大きなヤケドを食らうのは当然である。
ヘンリー王子と付き合ってた頃から、こうなる事は解りきってた筈だ。
私から言えば、”言っちゃ悪いが”ではなく、”何をいまさら”である。
900万ドルの値がついた暴露発言?
因みに、「ウォール・ストリート・ジャーナル」によると、インタビュー番組を報道したCBSは、オプラ・ウィンフリーの制作会社に7~900万ドル(約7.6〜9.5億円)の放映権を支払ったという。但し、ヘンリー王子とメーガン夫妻に出演料は支払われていないそうだ。
しかし今後、この公爵夫妻の元に、高額な出演依頼が舞い込む可能性は捨てきれない。
事実、イギリスのラジオ番組司会者であるジュリア・ブリューワーは、”これから生まれる赤ん坊の性別を、数百万ポンドの報酬と引き換えにTVインタビューの中で明かす事を選ぶなら、プライバシーを守りたい等という主張は捨てるべきだ。彼らはきわめてプライベートな情報を売る事を選んだのだから”とツィート。
”彼らはNetflixやSpotifyをはじめ、名前と肩書だけを目当てに彼らを雇う人々に向け、自分たちがどれだけ数字を取れるかをアピールする為にインタビューを受けた。インタビューが大金を呼び込む事になるだろう”と説明する。
今の時代は、コロナ渦やセレブ・スキャンダルの話題よりも、人種差別の方が大きな利益を生む。つまり、世界のメディアは思ってる以上に強かだ。金にさえなれば、(子供の肌の色だけでなく)何にでも喰らいつく。
こう書けば、差別主義者とか非国民とか罵られそうだが、果たしてそうだろうか?
差別はなくなる筈もない。なくなるのなら、とっくの昔になくなってただろう。
400年以上も続く人種差別の歴史だけを見ても、それは明らかだ。
つまり、私たちは”差別”によって生かされている。サピエンスとして他の動物と区別(差別)する事で、我々人類は繁栄し、強かに生き延びてきた。人間以外の動物を喰らい、地球環境を平気で破壊できるのも、核を落とせるのも、差別意識が浸透してるからだ。
一方で、学業にもスポーツにも人格にも性格にも順位がつく。これも立派な差別だ。
”あの人はいい人だ”とか、可愛いとか美人だとかいうのも、立派な差別だろう。そこには差別される側の対象がしっかりと存在するからだ。
オリンピックなんてそれこそ”差別の祭典”だろう。金メダリストは国家の英雄として持ち上げられ、メダルを取れなかった人は無残にも国民から切り捨てられる。
”参加する事に意義がある”と、理想のオリンピック憲章を提唱したクーベルタン伯爵も、実は白人至上主義者であった。
我々の周りを見るがいい。差別のない空間はどこにもない。そんな空間があったら教えてほしいもんだ。
最後に〜差別がなくなる筈もない
差別はたしかに悪い。度が過ぎれば立派な犯罪ではある。しかし、私たちはその差別の中で生きている。
そういう私も小学4年生から母子家庭である。故に、母子家庭の差別なら嫌というほど受けてきた。それ以外にもいろんな差別があった。そういうのも嫌というほど受けてきたつもりだ。
しかし、生きるとはそういう事じゃないのか。
差別が生きる原動力になる事は、歴史が証明している。勿論、差別が人を追い詰める事も真なりではあるが。
そんな差別が嫌なら、差別のない国へ行くがいい。わざわざ世界一差別意識の強い英国に居続ける必要なんてどこにもない。
そういう事も当然、解りきってた筈だ。生まれてる子供が差別を受ける事も判りきってた事だ。そういう諸々をヘンリー王子がメーガン妃に明白な形で伝えなかったとしたら、それこそが大きな問題だろう。
どんな酷い人種差別発言を受けようが、王室には代りはない。純粋なアングロサクソン系白人女性のエリザベス女王が、内心メーガン妃をよく思ってなかったとしても、当然ではある。
私がエリザベス女王だったら、差別発言の1つや2つは側近に漏らしたであろうか。
どんなに優れた賢者でも皇帝でも指導者でも、心の奥底には差別意識は明らかに存在する。
私だってそうだ。黒人を見て白人だとはみなせない。勿論、逆も真なりだ。
奴隷貿易が続いた400年の間に、1240万人のアフリカ黒人が奴隷船により強制的にアメリカへ連れてこられた。勿論、彼らは無賃労働者だった。
そんな彼らも今や立派なアメリカ人だ。頑張れば、どんな偉い身分にも就ける。勿論、王室にも入れる。
アメリカには、世界中が羨む様な自由やお金もあれば、未だに極端な人種差別もある。それが嫌なら、アメリカを離れ、母国のアフリカへ戻るだけの事だ。
タイガー・ウッズも黒人である。彼もメーガン妃と同様に酷い人種差別を受けてきた。しかし、クラブ1本で世界の頂点に立ち、そして世界中の白人女性を好きなだけ抱いた筈だ。
そんな人種の領域を超えたタイガーが酷い人種差別を受けたからとて、”自殺したい”とでも言うだろうか?
”可愛そう”とか”人種差別に負けるな”とか”頑張って”なら、誰でも言える。
つまり、私がメーガン妃に言えるのは、そんなイギリスが嫌なら、アメリカへ戻りなさいって事だ。
それにしても、”900万ドルの身代金”は高く付きすぎた感もするが。
所詮、差別ってものはそんなもんだろうか?
が、私の考えは真逆です。そのことは昨日の私のブログ記事からわかっていただけると思います。
なぜ真逆の考えを持っているかというと、私が聴覚障害者で、差別を受けてきたからです。
だから私は差別を容認したくないです。それは自分自身を否定することになるからです。
このことはメーガン妃の黒人差別に通じるものかもしれません。
メーガン妃も私も、なりたくて差別を受ける立場になったわけではありません。私には私なりのプライドがあります。だから自分のプライドを保つため何としても戦わなければならないのです。笑
私は、聴覚に障害があると言っても、全然他の人に劣っているとは自覚していません。こんな私を差別する人こそ見下してやります。爆笑
メーガン妃もあるいは私に似た気持ちを抱いているのかもしれません。そのくらい彼女も気位が高いということです。彼女はヘンリー王子も尻に敷いていますね。あっぱれです。アハハ
でも悲しいかな、人類が滅亡しない限り差別はなくなりませんね。
ただメーガン妃は、どこにもいる中途なセレブ崩れにしか見えませんが。
ビコさんの方がずっと美人だし、純粋ですよ。人種差別よりも900万ドルがどこへ流れるかが、大きな焦点になりそうな気配ですね。
結婚したから高く付いたのか
王室にいる覚悟は
最初からサラサラなかったんだね
ヘンリーもセレブということで
まんまと騙されちゃったんだ
イギリス王室以上に
この公爵夫妻のほうがずっと深刻だ
900万ドルを二人で山分けして
どこか闇に潜るとか
そっちのシナリオが面白そうだ
白人セレブでも英国王室は毛嫌いしましたから。勿論、伝統ある王室ですから、それに見合った女性という気持ちは判りますが。
でも、王室と公爵夫妻とメディアの悍しい駆け引きって、バルザックの小説に近いものがありますね。
最近こちらのブログを知り、楽しくて、記事が更新されるたびに訪れていました。
私も転象さんと同じく母子家庭で育って、しかも奈良の田舎で、おまけに母はクラブのオーナー(水商売)でしたので、口さがない連中からかなりいろいろ言われて育ちました。
それでも私、響かなかったんですね、差別ってものに。どれもこれも野犬の無駄吠え程度にしか聞こえなかったのです。これは私が他人に興味がなかったことの証でもありますが。
私の母も、とんでもない美貌の女でしたが、小さいころ病気で失明したので片目の瞳が青いのです。それでも、気にしていませんね、「ママにいやなこと言ってくる女も男も、みんな不細工。ママ、ブスは相手にしないの」って理屈で。
この件に関し、老獪中の老獪の英国貴族の、しかもその長たる王室が、コーカソイドではない女性に、証拠を残すような失言はされないだろうと私は思っています。
メーガンさんは正面切って英国王室と喧嘩したかったのでしょうが、エリザベス女王は子どもをあやすように「ごめんなさい」と先ず謝罪されました。「あなたにそんな悲しい思いをさせた、私たち家族がいけなかった」と。
差別という切り札に対して、取るべき手は、謝罪してそのゲームから速やかに降りる、それしかありません。
私はこのケースから、英国はさすが三枚舌外交の国と、感慨無量となりました。
ジェノサイドのように命まで持っていくような差別なら断固戦う私ですが、野犬そのものに興味がない私には、野犬が放つ差別は差別ですらない、どうでもいいものなのです。
逆説的に、ミーガンさんは、英国王室のことがたいへん気になるのでしょうね。
かまってほしいのでしょうね。
まるで模範解答を見てるみたいです。
メーガン妃は差別というカードを切り、英王室はすぐに謝罪し、米メディアは逆に炊き立てる。まるでバルザックが好みそうなシナリオです。
差別というより、今回の件はどうも別の匂いがするんです。メーガンというよりメディアが仕掛けた罠(ゲーム)。しかし、エリザベス女王はすぐに謝罪する事で、上手く難を逃れた気がします。二枚舌ではなく三枚舌には笑いました。
瓊花さん言われる様に、メーガン妃は英王室の事が本気で気になるんでしょうね。でも驚きなのは、女性の間でメーガン妃のパッシングが多いという事です。普通こんな記事書いたら、”非国民”ってパッシングを受ける筈ですが、それが殆どない。
騒ぎを大きくして最儲けたい米メディアには気の毒ですが、エリザベス女王がメーガン妃に直接会って、”辛い思いさせて本当にゴメンネ”って謝り、それでオシマイってなりそうな気配もしますね。
何だか瓊花さんの推理の方が的中しそうですね。少し悔しいですが勉強になり、大いに楽しませてもらいました。これからも宜しくです。
転象さん、ご返信ありがとうございました。
私もこの件は、背後に何かあると思っています。
メーガンさんもハリー王子ももはや論外で、私はエリザベス女王の動向のみ注視しているのです。
第一次世界大戦勃発の銃爪となった、サラエボ事件のようなことが起こらないよう、心から願っています。
エリザベス女王やプーチン大統領を始め、首脳や王侯貴族のように、最もプライドが高いと思われる人物こそ、誰よりもプライドなんか蔑ろにして生き抜く存在だと思います。
批難している相手に守護されている事実は、多々あります。
エリザベス女王は冷静で、冷静な人は常に、勝てなくてもいい、負けさえしなければ、と思っていることでしょう。
あ、マリリン・モンローの記事、感動しました。仕事終わってから、そちらにコメント書かせていただきますね。
こちらこそよろしくお願いいたします。
米メディアは英王室を思い切り叩くし、英メディアはメーガンを叩く。言われる様に最悪、米英戦争の火種にならないといいんですが。
米英という超差別国家同士の難グセのつけ合いにも思えますが、エリザベス女王の謝罪は見事ですね。日本みたいに戦争になってから謝っても遅いですから。
言われる通り、真の賢者というのはプライドとか意地とか、トラブルの元と判ったら簡単に捨て去りますもんね。
それとマリリンモンローですが、見方によれば英国作家がアメリカに仕掛けた暴露本的意味合いが強いですが、この英国白人の純朴さも実にアッパレなんですよ。
個人的には”無限大ホテル”がオキニなので、暇な時にどうぞ。コメントわざわざありがとうです。
エリザベス女王も強かだね。うまくメーガンを丸め込んだ気がする。こんなに謝られたら、大金は受け取れんよ。
それにヘンリーのバカ息子もそこまでは言えんかったろう。そんな事言ったら破綻するに決まってる。900万ドルとか言われてるけど、騒ぎようによってはもっと高く付いたはずだけど、CBSも少しワザとらしかったかな。
でもって俺たちは高みの見物といこうや。
大体において上手く書けたと思う記事ほどハズレが多い。その典型です。
エリザベス女王の狡猾さにもお手上げでした。英王室は彼女でもってるようなもんですから。