賞味期限切れの中華スマホ(P20lite)だが、600円程の中古無線キーボードで、画面の小さなノートパソコンに様変わりする。
そろそろデスクトップからノートPCやタブレットに移行しようと思ってた頃だったから、初期費用が殆どゼロで移行できたのは嬉しい限りではある。
正直、利便性の高い筈のスマホだが、それが便利なツールだと思った事は殆どない。というのも、私はINEもやらないし、インスタやTwitterもやらないからだ。
ユーチューブも動画も殆ど見ないし、メールのやり取りだって極僅かで、殆どが読みもせずにゴミ箱直行である。フリック入力やお財布ケータイなんて夢の夢だし、ヤフオクでは出品した事すらない。SMSだって、駐車場や貸倉庫代の領収書代わりに送信する時に利用するくらいである。
そんな超のつく時代遅れの私だが、パンタグラフ式の無線キーボードは私の中では(少し大げさだが)産業革命に近いものがある。
冒頭でも言った様に、処分間際の古いスマホをノートパソコンにしてくれるのは勿論だが、打ち心地が良すぎるのだ。キーストロークも浅すぎず深すぎず絶妙な塩梅で、まさに魔法の神器である。言い換えれば、こうしたツールがある事で、利便性がより高い神器になる。
因みに、”利便性”とは便利の度合いや程度を示す言葉であり、”便利”とは都合がよくて役に立つ事を言う。つまり、利便性が高くなくては便利さは意味を持たないのだ。
周りから見れば、取るに足りない事に思われそうだが、時代や世の中を大きく変えるのは、こうしたほんの些細な事である。
カオス理論ではないが、チョウの小さな羽ばたきも、その僅かな波動エネルギーが順調に積み重なればだが、地球の裏側に到達する頃には、とてつもない大きなエネルギーを生み出す可能性もある。
便利さと利便性の高い時代
世の中は、私が思う以上に利便性の高い時代へと貪欲に邁進する。故に、便利さは利便性を高め、更に便利になる。
私は”利便性が全てだ”とは思わないが、余計なストレスを軽減させる上での便利さは大歓迎である。
例えば、パスワードをいちいち覚えなくとも、メールやSMSで送られてくる数字列をコピー&ペーストする認証システムなんかは、未だに指紋や顔認証の完成度の低さに苛つく私には、暗号化時代の頼もしい助っ人ではある。
一方で、慢性的な格差社会が延々と続き、庶民のモチベーションは一向に上がらず、地に働けば労働力を搾取されるだけで、余計に貧相になる。読書や勉学に励んでも、私の知能レベルではたかが知れている。
日本政府は国民の資産を世界中にバラマき、その見返りは夢と消え、一方で、アメリカには1兆円を超える”みかじめ料”、いや米軍予算を吸い取られ、かつての経済大国は破綻寸前にある。つまり(矛盾してる様だが)、利便性とは逆行する形で我々庶民は貧しくなっていく。
そんな夢も希望もない令和の時代に、日常周りの利便性の高さだけが唯一の望みでもあろうか。
事実、カネがなくてもお財布ケータイは使えるし、貧乏でも(Airはキツいかもだが)iPadを持つ事は何とかできる。
私の田舎でもiPadは持てないが、iPhoneを持ってる人は多い。つまり、過疎な村民でもiPhoneと戯れる事はできる。
そういう意味では、iPhone大国ニッポンは平和な国だ。スマホにアップルのロゴが入ってるだけで、ある種の優越に浸れる。更に、多くの大衆はスマホでお財布ケータイができる。それだけでも我ら庶民は、少しばかりの優越を味わえる。勿論、私はそんなささやかな優越すら持ち合わせてはいないのだが・・
しかし、目の前にあるパンタグラフ式のキーボードの些細な誘惑は私の自己満足を満たすには、十分過ぎる程である。
最近の傾向として、我が田舎の(朝鮮系)ディスカウントスーパーでは、クレジットカード専用のレジ付きショッピングカートを利用する人が随分と増えてきた。
利用客の所得はたかが限られている。しかし、ウンチに群がる銀蝿の様に、この目新しいカートに大衆は貪りつく。
つまり、クレジット(信用)の限度額まで買い物をさせ、仮にカードが使えなくなっても、クレジット決済のお陰で”爆買い”の癖が付いてるから、ないお金でも買おうとする。
そう考えると、昨今の企業側の消費戦略は末恐ろしい。庶民の資産を食い潰してまでも、モノを買わせようとするのだが、それでも人のいい庶民は、爆買いという自己満足に埋没する。
つまり、利便性の高さはこうした所にも侵食するが、利便性の高さこそが庶民を貧しくするというのは皮肉でもある。
しかし、昔ながらの手堅い現金商売(購入)は何処へ向かうのだろうか?増税や緊縮財政や円高も驚異だが、クレジットカードによる爆買いの方がずっと末恐ろしく感じてしまう。
パンタグラフの誘惑
確かに、今のモノは安くて便利で高機能である。私が先日落とした無線キーボード(サンワサプライ製400-SKB071)も同様に優れモノであった。
新品で3980円する奴が未使用品で1/6程の値段で買えたのはラッキーだったが、得てしてこうした”拾い物”(ジャンク)はハズレや不具合が多い。
事実(iPad専用という事もあり)、印字と異なるキーが13箇所もあったし、12個あるショートカットキーは、ホームキーと音量と光量と検索キーの7個ほどしか使えない。タッチパットもジェスチャー機能が使えないなど、多少の不満がないでもない。
しかし、こうした癖のある操作に慣れれば実に使い易く、ストレスの溜まらないキーボードでもある。
それに何と言っても、パンタグラフ特有の上質な打感が嬉しい。3ミリ程のキーストローク(キーの深さ)が絶妙で、下敷きみたいに薄い(厚さ約6ミリの)キーボードが机にピタリと貼り付くから、殆ど打音がしない。
これが傾斜付きだと(これはこれで打ちやすいのだが)、微妙に音がするし、キーボード自体が僅かに撓(たわ)んでしまう。
昨今の超薄いノートパソコンでも、ここまで心地よく打てるだろうか?
使い始めて3週間以上が経つが、使うほどに心地良い。まさに、”パンタグラフの誘惑”である。
更に、タッチパットの機能を十分に引き出そうと、サンワサプライのHPで調べたが、iPadだとメニュー(右クリック)が表示されるWタップは、Androidスマホでは”戻る”になる。これはこれで便利な機能で、アプリを一発で終了させる時に重宝する。その上、iPad同様に2本指でアプリ間移動も出来る。
400-SKB071は、他のメーカーのiPad専用キーボードと比べ、安価の部類に属するが、必要最低限の機能と高質な質感を揃え、新品を3980円で買っても損はないと言えそうだ。
いまキーボードの目の前に立つのは、丸4年が経つ賞味期限切れの中華スマホだが、まるで(大げさな言い方だが)iPadAirを操作してるかの様な錯覚に包まれる。
勿論、実際のiPadAirはもっと上品で贅沢な質感ではあろうが・・・
人はたとえ貧しくとも、利便性と優雅さを追い求める生き物である。つまり、便利さから利便性へ、贅沢から優雅さの度合いへ・・・要するに、程よい自己満足はお金の掛からない最強の贅沢でもある。
パンタグラフの誘惑は、心底惚れた女性の”静かなる”誘惑によく似ている。
Mコナリーの探偵小説に登場するハリー・ボッシュの元妻ではないが、これと言って美人でも可憐でもないし、当然だが若くもない。が、一緒にいるだけでそれだけで心地良い。
でも電池持ちはどうですか?
私のは少し古いので、乾電池式(単4×2本)で傾斜付きのやつです。
ただ、いちいち電源をオフにしないとすぐに電池切れを起こします。多分、半月持つか持たない程です。
一応、自動オフ機能はついてるんですが、ちゃんと機能してるかは不明で
前の記事を読んだんですが、転んださんのは内蔵バッテリーでも1ヶ月は持つみたいですね。
未使用品とのことだから、200回繰り返し可能だとして単純計算で200ヶ月で16.7年持つとなりますが、その半分としても8年は持つ計算です。
サンワ製のキーボード(400-SKB071)は定期的に記事にして頂けると有り難いです。
傾斜付きのやつは私も持ってます。
バッファロー製ですが、年式が古いせいか、接続が不安定になります。
レビューも低評価でしたが、電波が安定しなく、言われる通り、電池持ちも悪いみたいです。
一方で、サンワサプライ製はiPad専用ですが、レビュー通り、今の所はいい感じです。
バッテリーに関しては何とも言えないんですが、使い始めて1ヶ月近くでインジケーターが点滅し、充電しました。
内臓リチウム電池ですが、2,3年持てばいい方だと思ってます。
電波が安定してて、ベアリングも接続も一発でOKです。スリープモードも秀逸で殆ど電源をオフにせずに電池持ちもいいです。
ただ、薄いせいか(膝の上などの)安定しない所では誤作動があるみたいで・・・それと、CtrlキーがFnキーの右側にあるので、打ちミスに注意ですかね。
コメントは承認制にしてますが、単に面倒を省く為で、少し返答が遅くなるかもですが、今までと殆ど変わりません(多分)。
これからも宜しくです。