ボノボとマウンテンゴリラ
ボノボはチンパンジーのなかまで、絶滅危惧種に指定されている。生存数はコンゴ民主共和国に1万頭以下。知性はチンパンジーよりも高いと考えられているが、雑食性で他種のサルをを食べることは知られていた。
今回、草食のゴリラもサルを食べるかもしれないという研究結果が発表された。ゴリラの排泄物から、サルのDNAと、森林に生息する小型レイヨウの一種、ダイカーのDNAが見つかったからだ。
アフリカのガボンにあるロアンゴ国立公園に生息する野生のマウンテンゴリラはもっぱら植物や果実を主食とし、たまに口にするとしても昆虫ぐらいだと考えられてきた。
ただ、残った植物の種などをあさっていたサルやダイカーのDNAである可能性もある。「サルやダイカーが、ゴリラの排泄物をなめたり、においをかいだり、尿をかけただけかもしれない」と研究者のシューベルト氏は付け加える。真相は不明だ。
ゴリラがサルを食べる、証拠発見か?
ベジタリアンでもハンバーガーの魅力に抵抗できない時があるが、草食のゴリラも近縁種への強烈な食欲に屈する場合があるかもしれないという研究が発表された。
従来、飼育下で肉を食べることがあっても、野生のゴリラはもっぱら植物や果実を主食とし、たまに口にするとしても昆虫ぐらいだと考えられてきた。
しかし、アフリカのガボンにあるロアンゴ国立公園に生息する野生のマウンテンゴリラの排泄物から、サルのDNAと、森林に生息する小型レイヨウの一種、ダイカーのDNAが見つかった。
今回の発見により、腐肉をあさったり狩りを行うなどして、密かに肉食生活を送っている可能性が浮上してきた。
研究チームの一員で、ドイツのライプチヒにあるマックス・プランク進化人類学研究所の霊長類学者グリット・シューベルト氏は次のように話す。「驚くべき発見だが、もっと常識的な説明もできる。ゴリラを肉食動物として再分類する前に、あらゆる可能性を考察する必要があるだろう」。
排泄物に残ったサルDNAの正体は?
例えば、ゴリラはアリを食べるが、アリはサルなど哺乳類の死骸や骨をあさることがある。そのようなアリを食べれば、アリの消化管に残っていた哺乳類DNAが取り込まれて排泄される可能性がある。
また、ゴリラの排泄物に残った植物の種などをあさっていたサルやダイカーのDNAである可能性もある。「サルやダイカーが、ゴリラの排泄物をなめたり、においをかいだり、尿をかけただけかもしれない」とシューベルト氏は付け加える。「ゴリラの排泄後に、哺乳類のDNAが加わる可能性はいくらでもある。肉食の野生ゴリラなんて、私にはどうも合点がいかない」。
ゴリラが肉食だとしても、“肉を食べる初の大型類人猿”というわけではない。チンパンジーやその類縁にあたるボノボは、サルを含めほかの哺乳類を狩って、その肉を食べることが知られている。
研究チームの一員で同じくマックス・プランク進化人類学研究所の遺伝学者ミヒャエル・ホフライター氏は、「たいていの場合、草食動物は肉の消化に困ることはない。逆だとそうはいかないが」とコメントした。
今回の研究成果はオンラインジャーナル「PLoS ONE」に2月25日付で掲載されている。 (出典:National Geographic News March 8, 2010)
人が人を食べる?
このニュースを見て、人も人を食べることがあるのを思い出した。Wikipediaによるとカニバリズム( Cannibalism)は、人間が人間の肉を食べる行動、あるいは宗教儀礼としてのそのような習慣をいう。中世ヨーロッパではキリスト教以前の風習として、死者の血肉が強壮剤や媚薬になると信じられており、その一環としてカニバリズムを行ったこともある。
社会的行為ではなく純粋な人肉嗜好の場合もある。緊急事態下での人肉嗜食や、特殊な心理状態での殺人に時折見られる人肉捕食等である。
1846年アメリカ合衆国での開拓者ドナー隊のトラッキー湖畔における遭難事故は、遭難の発覚までに既に隊の中で死亡者を食べるという緊急避難措置が行われていた。近年の事件としては、1972年のウルグアイ空軍機571便遭難事故がある。遭難した乗客は、死亡した乗客の死体の肉を食べることで、救助されるまでの72日間を生き延びた。
また殺人事件でカニバリズムを行った極端な例も存在する。たとえば、連続殺人者であるアルバート・フィッシュ、エド・ゲイン、ジェフリー・ダーマー、フリッツ・ハールマン、アンドレイ・チカチーロなど。1981年には、佐川 一政の「パリ人肉事件」も起きている。(Wikipedia「カニバリズム」)
精神異常かそれとも?
こうした殺人事件や過去の風習については、これまで一種の精神異常として片づけられてきたが、最近は異なった見方も出てきている。それは、我々人類が地球上で生まれた1つの種ではなく、宇宙からやってきた多様多種の集まりであるという考え方である。
これは科学的に証明されているわけではないが、宇宙人の中には「レプタリアン」という好戦的な食人種もいる。その子孫が我々の中にいると考えると、納得できる人もいるのではないだろうか。「レプタリアン」は科学・知性の面では現地球人より数千年進んでいる。しかし、愛と調和、秩序といった面では現地球人より劣っている。
いずれにしても、現地球文明において「カニバリズム」は許される問題ではないし、精神状態が闘争的・破壊的になっていたり、不調和になっている面があるのは間違いがない。(参考:宇宙の法)
「宇宙の法」入門 大川 隆法 幸福の科学出版 このアイテムの詳細を見る |
カニバリズムの系譜―なぜ、ヒトはヒトを喰うのか。 池田 智子 メタブレーン このアイテムの詳細を見る |