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「ハロウィン」または「ハロウィーン」(Halloween)は、古代ヨーロッパの原住民ケルト族を起源とする祭りである。
もともとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事であった。現代では特にアメリカで、宗教的な意味合いはほとんどなく子どもの祭りとして定着している。
アイルランドの古代ケルト暦では大晦日にあたり、死者の霊が家に戻ってくる日で、ほうきに乗った魔女が黒猫を連れてやって来て悪さをする日と言われていた。子どもたちが色々な仮装をして戸口で「トリック・オア・トリート」(Trick or treat. 「お菓子をくれなきゃ悪戯するよ」)と脅すのもケルト族の言い伝えからである。
この日のシンボルは「ジャック・オー・ランタン」と呼ばれるカボチャの中身をくり抜いたランタンや魔女、お化け。シンボルカラーはオレンジと黒となっている。なお、ランタンにはもともとカブの一種ルタバガが用いられ、アメリカへ伝わった後にカボチャが用いられた。
「ハロウィン」はキリスト教の祭りではないが、11月1日に行われるカトリック教会の聖人の祝日「諸聖人の日」(古くは「万聖節」)の前夜祭ともされた。「ハロウィン」の語源は、「諸聖人の日」前晩にあたることから、「諸聖人の日」の英語での旧称「All Hallows」の「eve(前夜)」、「Hallows eve」が訛って、「Halloween」と呼ばれるようになったとされる。
日本では馴染みのなかった「ハロウィン」であるが、1990年代後半より始まった東京ディズニーランドのイベントを筆頭として、各地でのハロウィンイベントの開催が増えたこと、さらに2000年代後半より菓子メーカーが相次いでハロウィン商戦に参入したことなどを契機に広がりを見せている。店頭・街中でのハロウィン装飾や、仮装・コスプレのイベントなどが行われる。