空耳 soramimi

あの日どんな日 日記風時間旅行で misako

11月8日 火曜日雨 <よく降っている>

2015-12-19 | 山野草
昨日崩れた空が雨になって、朝が来ても降り続けていいる。
傘を差して出かけるのだ、と久し振りの雨に元気が出てきた。喉の辺りなんだかなんとなく楽で、人間は水の中から出てきたって、そうかもなと感じる。
といって、えら呼吸までしなければいけなかったらホラーかも。辺りが静かなので、ついとんでもないところまで考えが広がっていって気がつくと随分歩いていた。


  

雨の空だ。


この煙った風景がいい。


薄いピンクに雨粒が。


ヒメツルソバ。見たままそのまま名前をつけたのか。
並んだ家の石垣にはみんなこの花が咲いている。


白い八重の山茶花が咲き出した。綺麗だ。


古風な小菊、子どもの頃から見たことがあるような。


いつの間にか玉ねぎの植え付けが終わっている。


皇帝ダリアが大きくなってきた。


ユズかな。一個だけ、やっと実をつけた感じで。


可愛らしい植木鉢、春に何が芽を出すのか楽しみ。


菜園の溜め桶に毎朝おばさんが水を汲んできている。
今日はしっかり雨水が溜まったね。









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11月7日 土曜日曇 <秋の実(毒があるというヨウシュヤマゴボウ)を食べてみた人がいた>

2015-12-19 | 山野草

見出しの秋の実は写真で。


お天気が崩れると言う、洗濯もやめたので、あたりを見ながらゆっくり歩いた。
低気圧に覆われると気持ちもどんよりしてくる。

余りいい傾向ではないようだが、明るすぎるオフィスで仕事をしている人たちは、そういった気分の浮沈には関係なく、仕事に追われているのだろう。
気圧の影響を受ける年になって、ふと、早く大人になったらエレベーターのある大きなビルの仕事に就こうかなと思っていた頃を思い出した。そこはただの仕事場で別にたのしいものではなかったけれど。
大人というのはマニキュアをしてハイヒールを履くこと、中学生の頭は他の選択肢を考えることも無かったなぁと、特に目標もなくぼんやり生きてきたことが、懐かしかったり一面悔しかったりする。





気象衛星はいい仕事をしている、お天気お兄さんの
予報どおり雲が出てきた。


綺麗なツヅラフジの実を見つけた。
これは食べられるのかな綺麗でおいしそうだ。


羽の色が薄く淋しい色になった。


菊が見ごろ。美しい。


季節はずれに頑張っている。


ブロッコリーは栄養価が高いそうだ、たくさん出来てきた。
使い道も多いししっかり食べよう。


夏の花だと思っていたが今よく見かけるようになった。
マルバルコウソウ。


つぼみだったのに少し見ないうちに咲いていた。
この頃が一番美しい、清楚な日本水仙。


ヨウシュヤマゴボウも霜枯れていた。
これは有毒植物で実は食べてはいけないと言うことだった。
ところが、食べた人の体験記を見つけた、沢山食べるとえぐみが出るらしい。
それ以上の冒険談はなかったが、面白かった。触らぬ神にたたりなし、だが、
餓えることでもあると種を噛み潰すことだけやめて安全圏の10粒ほどは食べよう。


とげとげしくなってきた。
とげとげしい人というのはどこにもいる。ので
つい思い浮かべてしまうのだが。


烏瓜の赤い実が目立ってきた。
だれか食べたことのある人はいないのだろうか。
検索してみようかな。




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12月1日 火曜日晴

2015-12-19 | 山野草








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「とっておき名短編」 北村薫・宮部みゆき ちくま文庫

2015-12-19 | 読書




最近、体調もほどほどに回復、そうなると時間どおりのんびりはもったいない。朝のウォーキングは別として、一日気分的には駆け足で過ごす。朝がきたと思えばすぐ夕方が来る。秋の昼間は慌しく、息継ぎのようなゆったりとした黄昏がきて日が沈む。
ほっとして、よくやったと自分を誉めつつ夜の部に入る。エンジンも程よく冷えたところには、明日も何とかなるだろうと焦りを沈め、本を開いたり、溜まった録画を消化したりする。
やり残しや、心残りを読点で締めていないけれど、あれやこれやはひとまず明日回し。何もかもいちにちで済まそうとするほどの若さとは、とっくの昔にお別れして、明日は明日、なんとかなるさ、というのは「風とともに去りぬ」の受け売りかな。
名作の一文は、軽い文章でも味わいがあるものだ。


そこで「とっておき名短編」

短編を避けていた時期が長かったが、長編のつもりで買った短編集が面白かった。それから短編のよさや手軽さに気がついたのだから遅い。


これはまず題名どおり面白かったし、長編で馴染みの作家の、珍しい作品を紹介され世界が広がった。もちろん編者のおふたりに勧められた12編は、一気に読んでしまえるくらい面白かった。


特に、初めて知り、目を見張るほど驚いたのは、特に世界でマルチに活躍していると言う「飯田茂美」さんの「一文物語集」

読点で収まる一文の中に。ホラー、SF その他、様々な要素の含まれた大きな背景を想像させる一文物語の面白さはバツグンだった。

108編の中から少し引用してみる。


夜警の警備員をしながら、彼はいくつもの古典悲劇を暗誦したが、この何十年かのあいだ、口から出す言葉といえば、「こんばんは」「お疲れ様でした」など、いくつかの挨拶だけだった。

15
深海魚に会おうとした揚羽蝶が、海面にへばりついている。

21
教室中の机が青く透明になってゆき、授業中だというのに床から一斉に浮かび上がって、窓から次々と抜け出していった。

31
きっぱりと断られたのにも挫けず、なんとか弟子にしてもらおうと数年間その老人のあとを尾っけ回して山奥へ踏み入り、ふたたび平伏して入門を願ったところ、青年のほうではじめから人違いをしていたことが判明した。

62
師匠のいえから預かってきた巨石の重みで、1歩1歩沼地へ足がはまっていって身動きが取れなくなり、せめて自分よりも送れて沈むように石を頭上に掲げ持っている。

63
盗賊の首領が、ある晩洞窟の奥で宝石をちゃらつかせながら、突然、幼いころ自分が盗賊になろうと思い至った理由を想い出し、がばっと立ち上がるや単身馬を駆って、郷里へ砂糖菓子を買いにいった。

71
わたしが愛しているのはあなたの囲いこんでいるものじゃなくって、あなたっていう薄っぺらな膜なの、と水溜りに浮かんでいるあぶくが隣りのあぶくに耳打ちした。

84
街を見おろす塔の頂上に据えつけられた彫像は、数百年間人間の群れを眺め続けているうちに、だんだん虚ろな目つきになっていった。

88
奴隷として売られていく夫の足にすがりついて妻が泣きじゃくっているうちに夫は連れされれてしまい、片足だけが残った。

98
二本並んだ切り株が、かって見はるかした遠景や、集まってきた様々な鳥たちの思い出を、愉しげに語り合っている。

101
一本の腕が地面から突きだしており、周囲の土をどんなに深く掘っても、なかなか腕につながる胴体が現れない。

まだまだ挙げきれないが「e本の本」から「一文物語集」として出版されているそうだ。


ほかに「ほたるいかに触る」 蜂飼耳
「運命の恋人」 川上弘美
「絢爛の椅子」 深沢七郎
「異形」 北杜夫

さすがにお二人の選ばれたものはどれも甲乙つけがたい、ただ単に好みに偏するが、上の4編が意表を突かれてというか新しい発見があって読んでよかった。

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