読書仲間が持っていたキルティングのポシェットが可愛らしいので作り方を教えてもらった。
外国の女性たちが集まって世間話などをしながら、布の再利用と保温を兼ねて服を修理したのが始まりで、それがいまは色彩が豊かなキルト作品になって、手仕事の好きな人たちに受け継がれてきている、そうで。
そういえば映画で「キルトに綴る愛」を見たことがあって、すこしは知っていた。
展示会などで見た、布をはぎ合わせて作った大小の作品はとても美しくて暖かい印象だったが、作ってみようとは夢にも思ったことがなかった。
ところが、「すぐにできるよ」という言葉に、やってみようかなと、見ただけでこれなら作れそうな気がした。
幸い物置に「断捨離」の魔の手を逃れて詰め混んだ端切れの箱があるのを思い出した。
作るならと図に書いてくれた、これがなんときちんとした設計図面で、見ただけで誰でもできる、こんなことも隠れた才能というのだろう。
これは「カテドラルウインドゥ」という手法だそうで窓枠になる布にステンドグラス風に布を組込んでいく。
元になる生地に様々な端切れを組み合わせてみる。
これが楽しくて、あれこれと並べてみた。
20種類くらい作れそうだと喜んで、二個ほど作った頃、新型コロナウィルスで外出自粛になった。
それからの自粛生活であまり部屋から出ず、空き部屋を作業場にして17個できた。後三個でやめようというとき、タイミングよく、普段ミシンなどに触らない娘が、自作のマスクをくれた。「こんなの作ったよ」
花粉症用に、買い置きしてあるマスクがあるという声も無視無視、面白そうなので作ってみることにした。
それでまたマスクを作りはじめ、不織布製の方が布のものよりいいらしいよという声もなんのその、パターンを変えたマスクまで積みあがっていったが、マスクの話はまた。