「・・・エズメラルダ・ヴィラロボス、いい名前だ」
「ありがと。あなたは?」
「ブッチ」
「ブッチ、、、由来は?」
「(この国に)由来なんて・・・」
※映画『パルプ・フィクション』(94)より
…………………………………………
タイトル命名やラストシーンの構築に比べたら難儀ではないかもしれないが、
シナリオをやっていていつも悩むのが、キャラクター名をどうするか・・・ということ。
メインキャラは「閃き」でつけることが多く、じつはそれほど悩まない。
問題はサブキャラで、メインより目立ってもいけないだろうし、かといって観た直後なのに覚えていないような「薄い」名前だと可哀想。
冒頭で引用した映画の生みの親、QTタランティーノはそのへんを心得ていて、アラバマだったりゴーゴー夕張だったりと、命名センスが飛び抜けている。
ブッチは米国では割とポピュラーな名前だそうだが、それを逆手に取って上記のようなやりとりを展開させるのだから、悔しくなるくらい巧いひと。
ちなみにブッチの由来を聞いたタクシーの女ドライバー、エズメラルダはマニア層から受けのいいキャラクターであり、サブキャラからメインに昇格、『フェティッシュ』(96)という佳作映画が誕生している。
映画は「顔」が命、これは俳優の顔/キャラクターの顔というふたつの意味があるが、
キレ易いだとか情にもろいだとか露出狂だとか虚言癖があるだとかのキャラクター造形において、名前の重要度がどのくらいなのかというと、じつはそれほどでもない。
ないが、なんとなく「彼(彼女)らしい名前だ」という風には思ってもらえるはず。
だから名前だって、そんなにいい加減につけていいものでもないわけで。
自分が「いいね!」と思った映画のキャラクター名を、列挙してみよう。
(1)菊千代…『七人の侍』(54)より、三船敏郎のキャラクター
(2)ボニーとクライド…『俺たちに明日はない』(67)より、ウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイのキャラクター
(3)カイザー・ソゼ…『ユージュアル・サスペクツ』(95)より
(4)HAL9000…『2001年宇宙の旅』(68)より
(5)ハートマン軍曹…『フルメタル・ジャケット』(87)より、R・リー・アーメイのキャラクター
(6)アインシュタイン…『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)より、ワンちゃんのキャラクター
(7)ジョン・ドゥ…『セブン』(95)より、ケビン・スペイシーのキャラクター
(8)椿三十郎…『椿三十郎』(62)より、三船敏郎のキャラクター
(9)ゴーゴー夕張…『キル・ビル Vol.1』(2003)より、栗山千明のキャラクター
(10)テルマとルイーズ…『テルマ&ルイーズ』(91)より、スーザン・サランドンとジーナ・デイヴィスのキャラクター
(11)T-800…『ターミネーター』(84)より、アーノルド・シュワルツェネッガーのキャラクター
(12)シャア・アズナブル…『機動戦士ガンダム』(79~80)より、映画ではないが完璧なネーミングだと思うので
(13)ハリー・S・トルーマン…『ツイン・ピークス』(89~91)より、上に同じくテレビシリーズから
(13)ダンス・ウィズ・ウルブス…『ダンス・ウィズ・ウルブス』(90)より、ケビン・コスナーのキャラクター
(14)ジュールとジム、そしてカトリーヌ…『突然炎のごとく』(62)より、オスカー・ウェルナーとアンリ・セール、ジャンヌ・モローのキャラクター
(15)グロリア…『グロリア』(80)より、ジーナ・ローランズのキャラクター
(16)ニキータ…『ニキータ』(90)より、アンヌ・パリローのキャラクター
(17)ジョン・マクレーン…『ダイハード』(88)より、ブルース・ウィリスのキャラクター
(18)ダミアン…『オーメン』(76)より、ハーヴィー・スティーヴンスのキャラクター
(19)ジェームズ・ボンド…『007』シリーズ(62~)より
(20)車寅次郎…『男はつらいよ』シリーズ(69~95)より、渥美清のキャラクター
(次点)ロッキー・バルボア、ジョン・ランボー、ハリー・キャラハン、桑畑三十郎、ギズモ、ジェイソン、キキ&ジジ、
そしてもちろん、トラビス・ビックル、ベッツィ、アイリスなどなど。
皆、名前と俳優の顔と映画でのキャラクターが「結びついた形で」思い出せるでしょう?
こういう映画を、名作と呼ぶのだと思う。
※ハートマン軍曹の、過激な授業。
過激過ぎて、字幕なんかつけられない。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『ストロベリー、on the ショートケーキ』
「ありがと。あなたは?」
「ブッチ」
「ブッチ、、、由来は?」
「(この国に)由来なんて・・・」
※映画『パルプ・フィクション』(94)より
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タイトル命名やラストシーンの構築に比べたら難儀ではないかもしれないが、
シナリオをやっていていつも悩むのが、キャラクター名をどうするか・・・ということ。
メインキャラは「閃き」でつけることが多く、じつはそれほど悩まない。
問題はサブキャラで、メインより目立ってもいけないだろうし、かといって観た直後なのに覚えていないような「薄い」名前だと可哀想。
冒頭で引用した映画の生みの親、QTタランティーノはそのへんを心得ていて、アラバマだったりゴーゴー夕張だったりと、命名センスが飛び抜けている。
ブッチは米国では割とポピュラーな名前だそうだが、それを逆手に取って上記のようなやりとりを展開させるのだから、悔しくなるくらい巧いひと。
ちなみにブッチの由来を聞いたタクシーの女ドライバー、エズメラルダはマニア層から受けのいいキャラクターであり、サブキャラからメインに昇格、『フェティッシュ』(96)という佳作映画が誕生している。
映画は「顔」が命、これは俳優の顔/キャラクターの顔というふたつの意味があるが、
キレ易いだとか情にもろいだとか露出狂だとか虚言癖があるだとかのキャラクター造形において、名前の重要度がどのくらいなのかというと、じつはそれほどでもない。
ないが、なんとなく「彼(彼女)らしい名前だ」という風には思ってもらえるはず。
だから名前だって、そんなにいい加減につけていいものでもないわけで。
自分が「いいね!」と思った映画のキャラクター名を、列挙してみよう。
(1)菊千代…『七人の侍』(54)より、三船敏郎のキャラクター
(2)ボニーとクライド…『俺たちに明日はない』(67)より、ウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイのキャラクター
(3)カイザー・ソゼ…『ユージュアル・サスペクツ』(95)より
(4)HAL9000…『2001年宇宙の旅』(68)より
(5)ハートマン軍曹…『フルメタル・ジャケット』(87)より、R・リー・アーメイのキャラクター
(6)アインシュタイン…『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)より、ワンちゃんのキャラクター
(7)ジョン・ドゥ…『セブン』(95)より、ケビン・スペイシーのキャラクター
(8)椿三十郎…『椿三十郎』(62)より、三船敏郎のキャラクター
(9)ゴーゴー夕張…『キル・ビル Vol.1』(2003)より、栗山千明のキャラクター
(10)テルマとルイーズ…『テルマ&ルイーズ』(91)より、スーザン・サランドンとジーナ・デイヴィスのキャラクター
(11)T-800…『ターミネーター』(84)より、アーノルド・シュワルツェネッガーのキャラクター
(12)シャア・アズナブル…『機動戦士ガンダム』(79~80)より、映画ではないが完璧なネーミングだと思うので
(13)ハリー・S・トルーマン…『ツイン・ピークス』(89~91)より、上に同じくテレビシリーズから
(13)ダンス・ウィズ・ウルブス…『ダンス・ウィズ・ウルブス』(90)より、ケビン・コスナーのキャラクター
(14)ジュールとジム、そしてカトリーヌ…『突然炎のごとく』(62)より、オスカー・ウェルナーとアンリ・セール、ジャンヌ・モローのキャラクター
(15)グロリア…『グロリア』(80)より、ジーナ・ローランズのキャラクター
(16)ニキータ…『ニキータ』(90)より、アンヌ・パリローのキャラクター
(17)ジョン・マクレーン…『ダイハード』(88)より、ブルース・ウィリスのキャラクター
(18)ダミアン…『オーメン』(76)より、ハーヴィー・スティーヴンスのキャラクター
(19)ジェームズ・ボンド…『007』シリーズ(62~)より
(20)車寅次郎…『男はつらいよ』シリーズ(69~95)より、渥美清のキャラクター
(次点)ロッキー・バルボア、ジョン・ランボー、ハリー・キャラハン、桑畑三十郎、ギズモ、ジェイソン、キキ&ジジ、
そしてもちろん、トラビス・ビックル、ベッツィ、アイリスなどなど。
皆、名前と俳優の顔と映画でのキャラクターが「結びついた形で」思い出せるでしょう?
こういう映画を、名作と呼ぶのだと思う。
※ハートマン軍曹の、過激な授業。
過激過ぎて、字幕なんかつけられない。
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