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映画監督別10傑(20)ジェームズ・キャメロン

2018-07-04 00:10:00 | コラム
~ジェームズ・キャメロンのキャリア10傑~

キューブリックとスピルバーグ、そしてキャメロン。

この3人に共通することは、自作とテクノロジーの進化が密接な関係にあるところ。

ここに黒澤を加えて、4人にすることも可能だけれども。。。


創りたい映像が技術の未発達により不可能になった場合、大抵の監督は別の方法で創りたい映像に「近づける」選択をするが、この3人(4人)は、その技術が追いつく・完成するまで創作のほうを延期する。

延期するだけの権限を持つ、といいかえてもいいでしょう。

ゆえにキャメロンは、30年以上のキャリアを持つにも関わらず監督作は少なめ。
なので、10傑には監督作だけでなく脚本のみの参加や、製作総指揮として携わった作品も含まれる。


10傑を展開する前に、もうひとつ。

基本的には好きな監督ではあるものの、ひとつだけ「大嫌い」な作品がある。

それは、シュワ氏を起用したアクション・コメディ『トゥルーライズ』(94)。

コメディ部分がぜんぜん笑えない―というのも致命的だし、いやいやそれ以上に、核弾頭をめぐる物語で後半、いとも簡単に核爆発させる描写に呆れ返り、失望したものだった。


(1)『エイリアン2』(86)

「こんどは戦争だ!」

ミリタリーオタク、強い女性像。
キャメロンを語るうえで外せない二大要素が作品の相性と合致し、最高最強の娯楽作が生まれた。



(2)『ターミネーター』(84)

ホラー映画の手法「なかなかくたばらない」を、アンドロイドに取り入れたところが面白かった。

個人的な趣味だが、パート2より、パート1のリンダ・ハミルトンのほうが、野暮ったくて、ぽっちゃりしていて好き。



(3)『ランボー/怒りの脱出』(85)

脚本を担当。

特別優れているわけではないが、アクション映画好きの少年のハートは掴める内容になっているかと。

(4)『アビス』(89)

批評・興行の両面で失敗に終わった大作。

ただ水の生物の描写は美しいし、嫌いな映画じゃない。

(5)『タイタニック』(97)

こんなものを創られたら、日本はどうしようもない・・・と思ってしまった。

『風と共に去りぬ』(39)を観た小津が「米国に(戦争で)勝てっこない」といった―みたいな、強引にたとえればそんな感じ。

(6)『ターミネーター2』(91)

自分の世代にとって、忘れられない作品のひとつ。

メタリック調のクレジットに、まずやられた。



(7)『アバター』(2009)

すごいとは思うが、じつは好きになれない映画。

翼竜・イクランを乗りこなす過程が、ほとんどレイプ的思考だと思えるから。

(8)『ハートブルー』(91)

製作総指揮を担当。

監督は、元女房のキャスリーン・ビグロー。

新感覚のアクション映画として、もっともっと評価されていい傑作。

(9)『殺人魚フライングキラー』(81)

撮影途中に降板させられたことから、キャメロンにとっては触れてほしくない作品かもしれない。

実際、映画としてはお世辞にも良作とはいえないが、でもまぁ、なんというか愛嬌のあるんだな。



(10)『ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密』(2003)

『タイタニック』発表直後に制作されたドキュメンタリー。

その題材にどれだけのめりこむひとなのかが、これを観ると、よーーく分かる。

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明日のコラムは・・・

『oh! 色直し』
コメント (2)
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