Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

カメラは生きている ~スコセッシ新作まもなく公開記念~

2019-09-07 00:10:00 | コラム
わが神スコセッシが久しぶりにデ・ニーロと組む新作、『アイリッシュマン』の公開(配信)予定は11月。

あと3ヵ月を切っているので、ときどき「煽りコラム」を展開しようかなと。

今宵は、その第1弾。


スコセッシ映画の一大特徴といえば、「もの言うカメラ」。

俳優や背景を捉えるだけでは飽き足らず、自ら積極的に物語を物語ろうとする。

そこで今回は、カメラワーク/ショットだけでも一見に値する映画(スコセッシ作品含む)の10傑を展開してみたい。


技術を語ると「専門的に過ぎる」なんていう意見も聞かれるが、いやいや以下の10本は、なーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんも考えていなくとも、ハッとさせてくれるはずです。


(1)『グッドフェローズ』(90)

何遍だってリンクさせてもらうよ、だって映画史上で最高に格好いい映像だと思っているから。

ステディカムで撮影、いちどもショットを切ることがなく、主人公ふたりを追いかける。



(2)『用心棒』(61)

クライマックスの殺陣、それを捉えるマルチカメラ。とくに、下からのショット。



(3)『キャリー』(76)

大殺戮が展開されるプロムナイトのシーンすべて。

(4)『アラビアのロレンス』(62)

なんもいえねぇ!

これ、スクリーンで観ると、もっとゾクゾクする。




(5)『レイジング・ブル』(80)

スコセッシの映画を、もうひとつ。

「白いマットのジャングル」における戦いを、こんな風に捉えた作品はなかった。

(6)『赤ちゃん泥棒』(87)

コーエン兄弟の面目躍如。

ジェットコースターに乗っている感覚。

(7)『ゼロ・グラビティ』(2013)

長回しのテクニックも、ネクストレベルへ。

コンピューター制御に対する批判も聞こえたが、そもそも映画とはテクノロジーの発展とともに生きているからね。

(8)『豚と軍艦』(61)

強姦のシーン。

天井から眺めるカメラがぐるぐると回転を始める!!

(9)『鳥』(63)

いわゆる、神の視点。



(10)『バリー・リンドン』(75)

90年代以降のスコセッシ映画とは真逆といっていい、どしんと構えたカメラ。

なにも起こっていないのに目が離せないのは、それはつまり、それこそがキューブリックの魔術というやつでしょう。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『喋りだしたら止まらない ~スコセッシ新作まもなく公開記念2~』
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする