本年度の総括、最後はやっぱり映画。
年々拡大路線がつづいているような気がするけれど、気にしない気にしな~い!!
というわけで今回は5夜にわたって展開、まず第4夜までは、本年度の17傑をお届けしましょう。。。
第17位『ブラック・クランズマン』
スパイク・リーの復活を告げる、会心の娯楽作。
悪名高き白人至上主義団体KKKに潜入する、「アフリカ系アメリカ人の警官」と「白人警官」の活躍を描く。
史実を基にしているものの、実際はこれほどの活劇(!)はなかったという。
しかしこの作品には、映画作りに必要なソウルが息づいている。
スパイク・リーが失いかけていた、彼ならではのパワーとセンスに溢れている。
リーがリアルだといったら、それはリアルな物語となる―映画的視点に立てば、なーーーーんにも間違っていないのだ。
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第16位『天気の子』
やや語弊のある表現を敢えて使うが・・・
『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督は前作を引きずり、プレッシャーに負けた。
翻って『君の名は。』の新海誠監督は、前作を引きずらず、じつはプレッシャーさえなかったのかもしれない。
驚異的ともいえる特大ヒットから3年―劇場用7本目となる新海アニメーションは、東京に家出してきた帆高と、祈るだけで「晴天」を作り出せる陽菜が出会う物語。
ある意味で分かり易かった前作のような「何文字でも書けるあらすじ」はない―というように、受け手が前作と比較している時点で新海監督の「勝ち」なのだろうと思わせるほど、映画はある高みを目指す。
その高みに辿り着いたのかというのは別問題でしょう、目指すことによって、映画にはハートが宿るのだから。

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第15位『RBG』
日本の副題に、「最強の85才」。
彼女に実際に贈られた称号が、逆説的な意味を込めて「notorious」(=悪名高き)。
2018年現在、現役最高齢の女性最高裁判事でありつづけるルース・ベイダー・ギンズバーグ、通称RBGの半生に迫った傑作ドキュメンタリー。
性差別に立ち向かう象徴的存在となった彼女が、いかに社会と戦ってきたのか。
映画はそのあたりを簡潔に説明していくが、自分が男だからであろうか、パワフルな彼女の日常を支え続けた旦那のほうに興味を覚えた。
そしてもう一点。
米国産すべてにいえることだが、「ドキュメンタリーも劇映画の一ジャンル」として捉え、脚本のクレジットがあったり、主題歌が用意されているところに、映画大国ならではの大きな包容力を感じて勉強になる。
本作の主題歌はジェニファー・ハドソンが担当、
RBGへの敬意に満ち溢れた楽曲に、胸が熱くなった。
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第14位『宮本から君へ』…トップ画像
「この女は、俺が守る!」
新井英樹の人気漫画を、『ディストラクション・ベイビーズ』の真利子哲也が映画化。
クールを貫いた前作とは正反対の、ホットということばでは片づけられない、暑苦しい演出で熱血営業マンの奮闘を描く。
そんな真利子演出の期待に応えるべく、池松壮亮と蒼井優が振り切った演技を披露。
走って喚いて殴って蹴る。
ここまでくると演技の上手下手は分からない、ただただ闇雲に生きるふたりの男女の物語に圧倒され、そして、少しだけ―ほんとうに少しだけだが―羨ましく思った。
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第13位『海獣の子供』

どこにも居場所を見つけられない女子中学生・琉花と、水族館の大水槽のなかで泳ぐ少年・海との出会い。
海は、ジュゴンに育てられたというが・・・。
圧倒的な映像美と、すべてに答えを出さない(演出家としての)潔さが気持ちいい。
多くのひとが言及しているように、ちょっと『2001年』入っているところもうれしい。
期待していたひとは多かったのだろうが、個人的には「まったくのノーマーク」だったので、結果的に今年の「大」発見となった傑作アニメーション。
原作漫画も読んでおらず、というより、そもそもこの作品を知らなかった。
面目ない!!
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明日のコラムは・・・
『先端をいくもの ~19年度映画回顧(2)~』
年々拡大路線がつづいているような気がするけれど、気にしない気にしな~い!!
というわけで今回は5夜にわたって展開、まず第4夜までは、本年度の17傑をお届けしましょう。。。
第17位『ブラック・クランズマン』
スパイク・リーの復活を告げる、会心の娯楽作。
悪名高き白人至上主義団体KKKに潜入する、「アフリカ系アメリカ人の警官」と「白人警官」の活躍を描く。
史実を基にしているものの、実際はこれほどの活劇(!)はなかったという。
しかしこの作品には、映画作りに必要なソウルが息づいている。
スパイク・リーが失いかけていた、彼ならではのパワーとセンスに溢れている。
リーがリアルだといったら、それはリアルな物語となる―映画的視点に立てば、なーーーーんにも間違っていないのだ。
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第16位『天気の子』
やや語弊のある表現を敢えて使うが・・・
『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督は前作を引きずり、プレッシャーに負けた。
翻って『君の名は。』の新海誠監督は、前作を引きずらず、じつはプレッシャーさえなかったのかもしれない。
驚異的ともいえる特大ヒットから3年―劇場用7本目となる新海アニメーションは、東京に家出してきた帆高と、祈るだけで「晴天」を作り出せる陽菜が出会う物語。
ある意味で分かり易かった前作のような「何文字でも書けるあらすじ」はない―というように、受け手が前作と比較している時点で新海監督の「勝ち」なのだろうと思わせるほど、映画はある高みを目指す。
その高みに辿り着いたのかというのは別問題でしょう、目指すことによって、映画にはハートが宿るのだから。

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第15位『RBG』
日本の副題に、「最強の85才」。
彼女に実際に贈られた称号が、逆説的な意味を込めて「notorious」(=悪名高き)。
2018年現在、現役最高齢の女性最高裁判事でありつづけるルース・ベイダー・ギンズバーグ、通称RBGの半生に迫った傑作ドキュメンタリー。
性差別に立ち向かう象徴的存在となった彼女が、いかに社会と戦ってきたのか。
映画はそのあたりを簡潔に説明していくが、自分が男だからであろうか、パワフルな彼女の日常を支え続けた旦那のほうに興味を覚えた。
そしてもう一点。
米国産すべてにいえることだが、「ドキュメンタリーも劇映画の一ジャンル」として捉え、脚本のクレジットがあったり、主題歌が用意されているところに、映画大国ならではの大きな包容力を感じて勉強になる。
本作の主題歌はジェニファー・ハドソンが担当、
RBGへの敬意に満ち溢れた楽曲に、胸が熱くなった。
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第14位『宮本から君へ』…トップ画像
「この女は、俺が守る!」
新井英樹の人気漫画を、『ディストラクション・ベイビーズ』の真利子哲也が映画化。
クールを貫いた前作とは正反対の、ホットということばでは片づけられない、暑苦しい演出で熱血営業マンの奮闘を描く。
そんな真利子演出の期待に応えるべく、池松壮亮と蒼井優が振り切った演技を披露。
走って喚いて殴って蹴る。
ここまでくると演技の上手下手は分からない、ただただ闇雲に生きるふたりの男女の物語に圧倒され、そして、少しだけ―ほんとうに少しだけだが―羨ましく思った。
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第13位『海獣の子供』

どこにも居場所を見つけられない女子中学生・琉花と、水族館の大水槽のなかで泳ぐ少年・海との出会い。
海は、ジュゴンに育てられたというが・・・。
圧倒的な映像美と、すべてに答えを出さない(演出家としての)潔さが気持ちいい。
多くのひとが言及しているように、ちょっと『2001年』入っているところもうれしい。
期待していたひとは多かったのだろうが、個人的には「まったくのノーマーク」だったので、結果的に今年の「大」発見となった傑作アニメーション。
原作漫画も読んでおらず、というより、そもそもこの作品を知らなかった。
面目ない!!
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明日のコラムは・・・
『先端をいくもの ~19年度映画回顧(2)~』