Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

日本女優別10傑(65)永作博美

2023-07-11 00:10:00 | コラム
~永作博美のキャリア10傑~

永作ちゃん52歳、
童顔で有名なひとだけど、たしかに見えないね50代の二児の母には。

そういえば写真集3つくらい持ってました^^


こうやってキャリアを並べていくと・・・
作品の出来不出来に関わらず、タイトルがクールでインパクトあるものが多いですね。。。


(1)『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(2007)

劇作家・本谷有希子×俊英監督・吉田大八のタッグが理想的な化学反応を起こした傑作。

永作ちゃんはもちろん、サトエリも佐津川愛美も、俳優陣がみんなよい。



(2)『ドッペルゲンガー』(2003)

黒沢清によるホラーチックなミステリー。
本格的な映画出演は、これが最初でした。



(3)『八日目の蝉』(2011)

共演は井上真央、
角田光代によるベストセラーを丁寧な演出で映画化。



(4)『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』(2010)

サイバラこと天才漫画家・西原理恵子の元旦那として知られる、故・鴨志田穣(戦場カメラマン)の自伝小説を映画化、
共演は浅野忠信。


(5)『人のセックスを笑うな』(2008)

インパクト抜群のヒット小説を映画化、監督がもっとエッジの効くひとであれば、名作になったのでは??



(6)『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』(2015)

女優別10傑を展開していると、この作品がよく顔を出すなぁ!!


(7)『四十九日のレシピ』(2013)

法要を主題とした人気小説をタナダユキが映画化、これはもっと評価されてもよかったんじゃない??


(8)『脇役物語』(2010)

益岡徹が主演したインディーズ。
味わい深くて、よいですよ^^


(9)『朝が来る』(2020)

辻村深月による社会派ミステリーを河瀨直美が演出、
河瀨さんだとどうかな…と思ったが、そつなくまとめてくれました。



(10)『クローズド・ノート』(2007)

行定勲が演出した、沢尻エリカ主演の青春モノ。
物語は弱いが、サエコや粟田麗、竹内結子や永作ちゃんなど女優陣の好演が光る。

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明日のコラムは・・・

『10月20日、check it out!!』
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やはり、外では強くなる^^

2023-07-10 00:10:00 | コラム
某日―。

久しぶりの飲み会。
(デートはべつとして…)コロナ前が最後だったから、3年ぶりか。

といっても少人数、
以前であれば5~6時間いくところ、2時間少々で。

前にも記したし、これは飲兵衛あるある。でもありそうだけれど・・・

自宅で呑むとすぐに酔うのに、
同じ量、いや「その倍」を呑んだとしても、外では酔わない。割としっかりしている。

ちゃんとしてないと妙なところで終電になってしまうかもしれない、
自宅に辿り着かないかもしれない、
ムダに高いタクシー料金を払うことになるかもしれない。

・・・という意識が、無意識的に働いているのかもしれないよね^^




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明日のコラムは・・・

『日本女優別10傑(65)永作博美』
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令和版・海外俳優列伝(83)ケビン・コスナー

2023-07-09 00:10:00 | コラム
55年1月18日生まれ・68歳。
アメリカ出身。

以前はケビン「コストナー」とも表記されたコスナーは、80年代に最も映画を浴びていた自分世代のスターのひとり。

フロンティアスピリットを謳ったり、野球愛に溢れる映画に主演したり、ケネディ暗殺を徹底検証する映画に出たりと、一時期の活躍について北野武は「大統領を目指しているんじゃないの」などと突っ込んでいたけれど、それもちょっと分かるキャリア構築でありました。


まずはなんといっても、モルツのCMだったのよね…って、あらためて観たらコレ、歌もコスナー本人?



<経歴>

映画俳優デビュー作になるはずだった『女優フランシス』(82)は、編集時にほぼほぼカットされ「幻の出演作」に。
不幸?はつづき、『再会の時』(83、監督ローレンス・カスダン)でも同じような扱いを受ける。
その罪滅ぼしもあったのか、カスダンは『シルバラード』(85)に起用、この西部劇の佳作で注目を受けてオファーが舞い込むようになる。

この85年はターニングポイントだったようで・・・
インディーズながら、ミニシアターブームにも乗り日本でもスマッシュヒットを記録した『ファンダンゴ』、

そしてテレビシリーズ『世にも不思議なアメージング・ストーリー』の第1シーズン第5話、「最後のミッション」に出演。


好評を受け、このエピソードはのちに映画版のエピソードに加えられました。


87年、デ・パルマにとっても挑戦であったろう『アンタッチャブル』でエリオット・ネスに抜擢される。


ここから93年までが、コスナーの絶頂期といえるのかも。

どんでん返しばかりが騒がれたが全体の創りも素晴らしかったサスペンス『追いつめられて』(87)、


『さよならゲーム』(88)、『フィールド・オブ・ドリームス』(89)といった野球モノ。

マデリーン・ストーがひたすら美しかった『リベンジ』(90)、


そして、堂々たる初監督作品『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(90)でオスカー作品賞・監督賞ほかを受賞する。



『ロビン・フッド』(91)、
オリバー・ストーン入魂の大傑作『JFK』(91)、
ホイットニー・ヒューストンと共演した大ヒット作『ボディガード』(92)、イーストウッド爺に起用された『パーフェクト・ワールド』(93)など、向かうところ敵なし状態。

しかし西部劇の大作『ワイアット・アープ』(94)が思うような興行成績を残せなかったことからキャリアは傾きはじめ、
つづく『ウォーターワールド』(95)も赤字映画と総スカンを喰らう。

観直してみると、つまらなくはないのですよ。
けっして。
たしかに、ムダに金はかかったとは思いますが。。。

以降は、若干の成功と失敗を繰り返すキャリアに。

ゴルフの世界を描いた『ティン・カップ』(96)、
監督第2作『ポストマン』(97)、『ラブ・オブ・ザ・ゲーム』(99)、キューバ危機を描いた佳作『13デイズ』(2000)、
『コーリング』(2002)、ほとんど話題にならなかった監督第3作『ワイルド・レンジ 最後の銃撃』(2003)、『守護神』(2006)。

2013年―『マン・オブ・スティール』でスーパーマン(クラーク・ケント)の養父を好演、
『バットマン VS スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)、『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』(2021)でも同キャラクターを担当する。

ほかの出演作に、『エージェント:ライアン』(2014)や『ザ・テキサス・レンジャーズ』(2019)など。


枯れるにはまだ若い、もう一花咲かせてください!!


次回の列伝は、ケビン・スペイシーさんから。

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『やはり、外では強くなる^^』
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令和版・海外俳優列伝(82)ケビン・クライン

2023-07-08 00:10:00 | コラム
47年10月24日生まれ・75歳。
アメリカ出身。

シリアスもコメディも出来る、これ俳優の理想。
多くの俳優がそれをこなしている「ように見える」けれど、「このひとは、やっぱりコッチのほうが…」と思うことも多いでしょう。

ケビン・クラインは、あまり「コッチのほうが…」といわれない稀有なひと。
アパルトヘイトの問題を追う新聞記者を演じても、熱帯魚を喰う変人を演じても、大統領のそっくりさんを演じても、ダグラス・フェアバンクス演じても説得性を与えてくれる。

そりゃ、16歳下のフィービ・ケイツが惚れるのも頷けます^^


※貴重な日本版予告編



<経歴>

前述したように、奥様はフィービー。


ジュリアード音楽院卒業。

舞台からキャリアをスタートさせ、その後スクリーンの世界へ。
実質的な映画俳優デビュー作は、82年の『ソフィーの選択』。

公開当時は話題になったけれど、割と忘れられた映画ではないかしら。
ホロコーストを題材とした、メリル・ストリープだけでなく、アラン・J・パクラ監督にとっても代表作だと思います。

『再会の時』(83)、『シルバラード』(85)を経た87年、巨匠リチャード・アッテンボローによる『遠い夜明け』に主演。

黒人解放活動家スティーヴ・ビコ(演じるは、ブレイク前のデンゼル・ワシントン)と友情を築く新聞記者を好演し知名度を上げる。


翌年、『ワンダとダイヤと優しい奴ら』(88)のキチガイ演技で(なんと!)オスカー助演賞を受賞。

大好きな映画です、コメディジャンルでオールタイムベストかも^^


ブラックコメディの快作『殺したいほどアイ・ラブ・ユー』(90)、
『ソープディッシュ』(91)、味わい深い人間ドラマ『わが街』(91)、
アッテンボローの演出に失望したひとは多かった、しかし俳優陣はみんな健闘していたチャップリンの伝記映画『チャーリー』(92)、

そして「替え玉がホンモノより優秀だった」という「よくある話」を上質なコメディに仕立てた傑作『デーヴ』(93)、

※この予算をひねり出すシーンとか、すごくよく出来ている



『フレンチ・キス』(95)、
現代の家庭がいかに壊れていく、、、いや「すでに壊れていたか」をクールに描いた『アイス・ストーム』(97)、
「ワンダとダイヤ」組が再結集した『危険な動物たち』(97)、
『ワイルド・ワイルド・ウエスト』(99)。

『アニバーサリーの夜に』(2001)、『海辺の家』(2001)、
ロバート・アルトマンの遺作になった『今宵、フィッツジェラルド劇場で』(2006)、
『ラブ・ダイアリーズ』(2008)、『抱きたいカンケイ』(2011)、『美女と野獣』(2017)などなど、前世紀に比べると2000年代以降に新たな代表作が生まれていないのが寂しいですね。

最新作は、2021年の『幸せは、ここにある』。
ここいらで、事実上の引退をしている奥さんとの共演作もありでは??と思うのは、フィービーにとっては迷惑な話かな。。。

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明日のコラムは・・・

『令和版・海外俳優列伝(83)ケビン・コスナー』
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令和版・海外俳優列伝(81)ケネス・ブラナー

2023-07-07 00:10:00 | コラム
60年12月10日生まれ・62歳。
北アイルランド出身。

サーの称号を持つブラナー、
映画界で脚光を浴びたのは80年代末、ただすでに舞台では名の通った俊英であり、20代にして劇団を率い、演劇界に新風を吹き込んでいた―ことから、オスカー授賞式でビリー・クリスタルが、

「もう彼は、シェイクスピアを超えたのだとか」

とジョークを発し、会場を笑わせていたのが印象に残っています。


このひとの強みは、いかにも演劇調のシェイクスピア映画を演出・主演しつつ、
職人監督としても腕があり、MCUやディズニーの実写映画においても成功出来ている、、、という器用さでしょう。




<経歴>

幼少期については、半自伝映画『ベルファスト』(2021、オスカー脚本賞受賞)を参考にしてください^^

前妻は、仕事のパートナーでもあったエマ・トンプソン。
※右上の〇写真は、その後に噂になったヘレナ・ボナム=カーター。



王立演劇学校(RADA)を首席(!)で卒業、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに所属し様々な演目をこなす。

実質的な映画俳優・監督デビュー作は、88年の『ヘンリー五世』。

これ傑作!
シェイクスピアに明るくなかった高校生の自分でも、あぁなんか新しい解釈!と分かるような斬新な創りだったもの。
ビリーの「シェイクスピア超え」は軽い皮肉が入っていたとはいえ、そう信じていたひとも居たのではないかな。。。

例外はあるものの基本、自らが監督した映画には主演しています。
塚本さんやチャップリンと同じスタイルですね。

輪廻サスペンス『愛と死の間で』(91)、『ピーターズ・フレンズ』(92)、
再びシェイクスピアに挑んだ『から騒ぎ』(93)、
さらには古典小説を原作に忠実に、それでいて壮大に描いた『フランケンシュタイン』(94…電気ウナギ!!)、

監督に専念した『世にも憂鬱なハムレットたち』(95)、
逆に俳優に専念した『オセロ』(95)、

そして96年、4時間の『ハムレット』を発表。
これ自分、立ち見でしたよ。ミニシアターだったものでね、すぐに満席(^^;)(^^;)(^^;)


この労作の疲れが出たのか、しばらくは・・・
『リチャードを探して』(96)『セレブリティ』(98)『ワイルド・ワイルド・ウエスト』(99)などの俳優業がつづく。

2000年、『恋の骨折り損』を監督・主演し「来世紀もオレがシェイクスピア・マスターだ!」と高らかに宣言?する。

2002年、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』でインチキ教師のギルデロイを好演し好評を得る。


以降も「俳優のみ」「監督のみ」「俳優・監督兼任」のキャリアはつづき・・・

『魔笛』(2006)を監督、リメイク『スルース』(2007)を監督、
『ワルキューレ』(2008)『パイレーツ・ロック』(2009)に出演、

なんと『マイティ・ソー』(2011)を監督、

『マリリン 7日間の恋』(2011)でローレンス・オリヴィエを演じ、

かと思えば『シンデレラ』(2015)を監督、

クリストファー・ノーランからの信頼が厚く、『ダンケルク』(2017)や『テネット』(2020)、そして公開が待たれる『オッペンハイマー』にも出演。

さらに。
シェイクスピアだけでは飽き足らず、ポアロ物にも監督・主演、
『オリエント急行殺人事件』(2017)と『ナイル殺人事件』(2022)を発表。


2018年、今度は原作ではなく原作者本人を描いた『シェイクスピアの庭』を監督・主演、

還暦を超えて未だ好調をキープ、
最新監督作は再びポアロだそうで、これも楽しみですね~^^。

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明日のコラムは・・・

『令和版・海外俳優列伝(82)ケビン・クライン』
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