Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(467)

2023-07-24 00:10:00 | コラム
び「る」→「る」っく

馴染みがないことばでは、けっしてない。
『ルックルックこんにちは』(79~2001、日本テレビ)というワイドショーがあったくらいだし。

でも少なくとも90年代に、「ルックスがよい」という表現はしても「ルックがよい」といっている先端のひと・知識人は居なかった。

「ルックがよい」ではなく「ビジュアルがよい」といっていた。
いっていた、、、はずなのに。

2000年代後半より、主にサブカルチャーの分野で「ビジュアル」ではなく「ルック」といったほうがしっくりくる、格好もよい、、、みたいな流れが出てくる。

そこへきて、現代の「ルッキズム」批判。
これはもう「ビジュアル」の出る幕はないね、しばらくは「ルック」の時代がつづきそうである。

さて「ルックがよい映画」を創る作家って誰を指すことになるのか。


QTタランティーノ?

否。
ストーリーテリングのひとだし。

スコセッシ?

否。
流麗なカメラワークとルックはちがう。
スコセッシは、あくまでも主題が評価された映画作家です。


以下、ルックのよい映画を撮る監督3人。
はっきりいえば主題が分からなくとも、ルックがよいと感じられれば「あなたは正常。」です^^


テレンス・マリック…寡作のひと。

自然光にこだわり過ぎるあまり、制作に大変な時間を要する。

名前を忘れたころに新作が―というスローリズムで『地獄の逃避行』(73)や『天国の日々』(78)を発表、
そんな伝説作りをしていたはずなのに、『シン・レッド・ライン』(98)以降は「割と」ハイテンポで新作を発表するようになった。

デジタル化の影響かな^^



アンドレイ・タルコフスキー…映像詩人。とくに、水の象徴的描写は有名。


よく「眠くなる」といわれるが、『惑星ソラリス』(72)や『ストーカー』(79)にこめられる主題は大胆かつ野心的で、そのことに気づけば眠気は吹っ飛ぶよね。
最高傑作は、やはり遺作の『サクリファイス』(86)か。。。



スタンリー・キューブリック…説明不要よね、みんな語りたがるひとだから、逆にもう、最近はうるせぇ!黙って映画を観ろや!!と思ってしまうくらい(^^;)




あすのしりとりは・・・
るっ「く」→「く」じょー。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(468)』
コメント
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