私は、英語の原書で読んだので、日本語訳のニュアンスや、どんな風に流れて行くのかわからないのだけど、それを差し引いても、この本の書き方は衝撃だと思う。
たまたま行った本屋さんで、ベストセラーで、表紙が青くて綺麗だったから買ってみた。
オーストラリアの英語の識字率が70%と言われていて、これってアメリカや、他の英語圏の国でも似たようなものだろうし、その英語圏でベストセラーなら、私でも読めるだろうと思って買って大正解。
本にのめり込むように、するすると一冊が読めてしまった。
英語って、独特の音があるから、読みながら音に巻かれて、別の世界へ連れて行ってもらえるような錯覚を起こす。
14歳の女の子が、レイプされて殺されるんだけど、それよりも、この子の家族を思う気持ちや、家族の悲しみ、不幸な事件から立ち直って行く残された人々の心の動きなんか、すごく繊細に書かれていて、悲しみを越えた人間の愛の深さを見せてもらえる。
まさか、映画化されるなんて思って無くて、来年公開なんだって。
パイレーツオブカリビアンのプロデューサーが作ったって言うから、映像がすごく楽しみ。
だけど、ストーリーは、淡々と流れて行く時間が、ずーっと悲しかったような気がする。
一冊、ずーっと悲しかった本って、あまり記憶にないなぁ。
ああ、悲しいって言うよりは、せつない。。。かな。
世の中、どうしようもない事ってあるんだよねぇ。って脱力感かなぁ。無力感かなぁ。
それでも前に進まなくちゃいけないの?なんて、葛藤かなぁ。
結構、ぶるぶる揺さぶってくれた本でした。