アカスリは、ツイッターじゃ無理!
このシュールな体験は、ぜひ、ブログで長々と書こうと温めていました。
では、始まり始まり~~~
プジャンの農協で食料を仕入れ、タクシーに乗ろうとした私たち。
でも、大きな交差点で、ホテルがどこにあるのか、まったくわかりませぬ。
ふと横を見たら、地下へ行く階段が。
もう、わからないから、地下鉄に乗りましょう!!
ってことで、これも、全員初体験の釜山の地下鉄。
思ったよりもサクサク乗れて、びっくりでございました。
駅も一駅!
8番出口から出て、憧れのスタバへ。
やっと文明に触れた気がして、とても嬉しかったです。
汗が引くのを待って、ホテルへ戻り、一休みしたころ、アカスリのお迎えが。
アカスリが終わったら、晩御飯を食べに行こうねってことで、服とパンツを取り替えて、いそいそと出かけて行きました。
バンで迎えに来たおじ様は、笑顔が素敵で韓国人にしては背が低く細身でした。
なにやら不吉な予感が胸をよぎりましたが、この時は、まさか、あそこまでとは、誰も知らなかったのです。。。
車が止まった所は、高速道路の横でした。
なにやら、でかい、競技場のような、体育館のようなところに下ろされ、ハングルだらけの看板らしき物がベタベタと貼られている入り口に吸い込まれた私たち。
まるで、魔窟の入り口のように見えました。
入ったところは、細い通路で人が3人で並んでいっぱいの幅。
あちこち工事中のような、暗がりがあったりして、期待と不安で変にテンションが高かった私たちでございました。
その後、エレベーターで上がり、降りたところは、タバコもくもく。
どこがエステだ!!!
と、ちょっと暴れそうになったんですが、喫煙者の横をすりぬけ、狭い廊下へ入ったら、1枚のドアが。
そのドアの上には、Apple Hotelだったかな。
あっぷるってなんだ???
トンネルの向こうは雪国だった。。。ならず、ドアの向こうは健康ランドだった!!
体育館のような、天井の高いホールの真ん中にカフェがあり、その向こうに、見慣れた上下を着た男女が横たわっていたり、座っていたりしているじゃないですか。
それも板の床の上に!!!
こ、こ、ここは???? いったい?????
状況を把握する前に、靴を脱がされ、靴箱に入れさせられ、呆然と眺めていたら、エステのママさんがお出迎え。
「いらしゃいましたぁ~~~」
メニューと料金、オプションの説明を受けて、私たち4人が決めたプランは、基本コースプラス頭皮マッサージ(抜け毛に利きますってさ)。
全部で、約2時間、8800円でございます。
日本円でオッケー。
おつりも、100円玉でもらえます。
ってことで、まずは、お待ちかねの、よもぎ蒸し。
よもぎ蒸しの先生が、「すぽぽんになってくださいね」と言うので「すぽぽーん」になって、渡されたアッパッパを着た私たち4人。
※注 アッパッパとは、タオルを二つに折って、折り合わせたところの真ん中を丸く穴を開けて、首からかぶり、両手を出すところを残して、両脇を縫いつけたようなワンピースのことを言う。
まっかなアッパッパには、500円玉よりちょっと大きいクマの絵がてんてんと。
「かわいーでしょ?」と、極上の笑顔で、よもぎ蒸しの先生。
「何か違う。。。」と思う4人。
でも、言われるままに、穴の開いた椅子に座った。
穴の下では、蒸気むんむんのヨモギが、電気なべの中で煮えてます。
アッパッパを椅子にかぶして、足を広げて座れと。
あ、あ、熱いんじゃないですか?(^^;)
と、思いつつ、まだ、蒸気が上がってないので、ちょっと余裕。
しかし、その余裕も、長くは続かなかった。
あち!あちち!という私たちに「足、広げて、前をパタパタしてください!」という鬼のような指令が!
いや、でも、蒸気吹き上がっているから、おケツ直撃だから、だからさ!!!
ねーさんたら、聞いちゃいねぇ~~~!!
頭からチマチョゴリのような、でかい、ゴムのスカートをかぶせられていた私たちは、前をパタパタしても、追いつかなかった。
あち!あちち!!!
4人で騒ぎ出したころ、ねーさん、おもむろに「あ、じゃあ、火を弱くしましょうね。」
だから、最初からそーしてくれたらー!!ヽ(TДT)ノ!!
あちち騒ぎのあとは、すごい早さでゴムを引っ張られ、すっぽり頭が隠れるまで、チマチョゴリをかぶせられて、股の間から顔に蒸気を当ててくださいと言われたけど、蒸気は、もう来ないんですけど。
蒸気?蒸気?蒸気は???
と、思っていたら、いきなり、がばっとゴムを引っぱられ、チマチョゴリを腰まで下げられ、立たされ、チマチョゴリを脱がされ、「こちらに立ってください」
ええ?蒸気、顔に当たってないし、早いし、良いんですかね???
と、思っている間に、全てが終わっていた。すごい早さだった。
見たら、マイキーが立っていた。
なんで、あんた、立たされてる?
でも、言われたから横に立ってみた。
次にあつこちゃんが来た。
「なんで、たたされてると?」と笑っていたけど、あつこちゃんも大人しく横に立っていた。
3人で、最後のうららさんの様子を見ていたら、やっぱり、うららさん、立たされている、私たちを見て大爆笑。そして、やっぱり、私たちの横に来て一緒に並んで立っていた。
おねーさん、いろいろと支度をしていたので、4人で眺めていた。
「ああ、この4人の姿を写真に撮りたい」by あつこ
あっという間のヨモギ蒸しの後は、パンツもはかずに、さっき見た健康ランドの休憩所の横を一列に並んで歩き岩盤浴へ。
この距離が長い。
「ちがうやろ?」「これ、あかんやろ?」
あつこちゃん、挙動不審中。
うららさんは、あまりの衝撃に笑いが止まらない。
マイキーにいたっては、笑っていいのか、驚いていいのか、恥じらうべきなのか、表情が百面相。
あたしらは、間違いなくさらし者だった。
休憩しているところにいたおじさんが、なんか、話しかけて来た。
よもぎ蒸しのねーさん(すでに先生とは思えない)が、なにやら韓国語で話しをしている。
どうやら、そのおじさん、男性用のアカスリの人で「可愛いから、僕がやってあげよう」と声をかけていたそうな。
あら、40歳すぎて可愛いって言ってくれるなんて、なんて口がうまいんだろう。
韓国の男の人って、良い人だねぇ~ と、お世辞なのに、ちょっと気分が良い稚恵子であった。
4人で、赤いアッパッパを着て、首にタオルをぶら下げて歩かされている姿は目立つ。
健康ランドの室内着は、ピンクの上下ですから。
さて、岩盤浴。
岩塩でいっぱいのサウナは、80度。
ここに10分居ろと。
その上、ここの岩盤は、岩塩の砂利!!!
一枚岩じゃない!!!
15畳くらいの広さに砂利が敷き詰められ、その横にある8畳くらいのスペースにゴザが敷いてあり、熱かったら、ここに座ってくださいと。
見ただけで解る。
これ、痛いよ!
歩いたら痛いよ!
熱くなくても、普通に痛いよ!!
とりあえず、言われるまま、根性出して「あちち、いてて、あちち、いてて」と言いながら、塩砂利の上を歩き、木の枕に頭を乗せて横たわり準備完了。
おねーさんが、素足の下にタオルを敷いてくれたので、熱いのが、ちょっと緩和されたかな。
途中で、ひぃいいいいい!と、叫びそうになったけど、根性入れて、我慢我慢。
地味に魂抜けてました。。。
10分過ぎて、お迎えが来て、やれ立て、やれ歩けと言われても、すでに体は思い通りに動かなくなってきていたし、頭もぼーっとしていたし、のろのろで、考えることもできず、言いなりになって、再び、1列に並んで、お行儀良くお風呂場へ連れて行かれたのでした。
アカスリのお風呂場って、想像していたところよりも、はるかに日本チックで驚き!!
脱衣場も大浴場も、日本と変わりありません。
アカスリは週に一度の文化を持っている韓国だから、誰もが気軽にできるんだろうなぁ。。。
しかし、鏡の前で、まっぱだかで、大また開いてドライヤーをかけている大らかさには負けました。
すごいよなぁ。あれ。
なんて思っていたら、小太りで、片方がスイカ一個ほどもあるような、2つのおっぱいをゆっさゆっさと揺らしながら、極上の笑みを浮かべたおばちゃんが、なぜか、あたしに突進。
おばちゃんは、ブラジャーとパンツだけだった。
そして、この、おばちゃん「はぁ、はぁ」と、笑顔で何か言いながら、おもむろに、あたしのアッパッパのすそに手をかけ、ぐいっと持ち上げた!!
おばちゃん、あたしよりも背が低いから、アッパッパは首のところで引っかかり、しばし、ふんがふんがしていた稚恵子。
その様子を、恐怖の表情で眺めていた2人。
(マイキーは、トイレに行っていたそうな。ドアには鍵無し。お約束だ)
すでに、逃げると言う意志も無く、呆然と、未来の自分の姿を想像していたのだろうか。
その中で、やっぱり、ただ一人、うらら先生は立ち上がった。
首に引っかかっては大変!と、自分でアッパッパを脱いだというじゃないか。
かなり賢い選択でございました。
スイカおっぱいのおばちゃんは、再び「はぁ、はぁ」と言いながら、極上の笑みを浮かべて、私とうららさんの手を引き、浴場へ。
そこには、アカスリルームがありました。
ベッドは2台。
あれ?あとの二人はどうするんだろう?
ふと、左横を見たら、パイプに黒地にまっかなバラ模様のスケスケのパンツが。
お客さんの忘れ物かな?と、思っていたら、どこからか、タオルを絞りながら、すっぽんぽんのおばちゃんが、一人でやってきた。
おばちゃん、場所間違ってるよ。
ここ、アカスリで、これから、あたしらスリスリしてもらうんだよ。
なんて思いながら、しかし、この人、なんなんだろう?と思っていたら、おもむろに、そのパンツをむんずと掴み、慣れた手つきで、はいていた!!!!!
ええ!!!!
ええええええ!!!!!!
ユニフォームだったのか!!!!!
それにしても、ユニフォームが、そのスケスケパンツ1枚とは。
ブラジャー無しっす。
その上、パンツを引っ張り上げすぎて、微妙にハイレグになってるし。
さすがに、おケツ出して仕事はできないという、意思表示なのだろうか。
趣味。。。趣味なんだよね。。。スケスケパンツが趣味かぁ~!
強烈だった!(爆)
「上むいて」と言われたので、上を向いて横になったけど、お尻を隠してくれるタオルもくれないまま、のざらしの私たち。
あつこちゃんと、マイキーは、パンツのおばちゃんに連れて行かれ、お湯の中に落とされたのだそうな。
すっぱい臭いのする液体をかけられて、覚悟を決めた稚恵子。
稚恵子の担当は、スイカおっぱいのおばちゃん。
痛いかな?って思ったけど、思っていたほどでもなくて、ちょっとびっくり。
両手で、上から下まで、すーりすりと、すりすりしてくれるおばちゃん。
ひっくり返って、背中もすりすり。
また、ひっくり返って、前に何かかけて、すりすり。
また、ひっくり返って、何かかけられて、すりすり。
何度ひっくり返されたのか、もう、わかりません。。。
時々、手を持って肌を触らされ「いっぱい」と言われました。
ざらざらと、垢の感触を感じました。
ところによっては、垢を集めてボールにして見せてくれるらしいのだけど、ここは、ざーっと流して終了でした。
髪もごしごし洗ってくれて、タオルを巻いてくれたら、降りろと。
うららさんと一緒に、スイカおっぱいのおばちゃんに、手を引かれて、泡風呂へ落とされました。
ふと見ると、あつこちゃんとマイキーが、手を引かれてアカスリへ。
これから始まるイベントに、はぁ~ 行ってらっしゃいと、手を振り見送りました。
あつこちゃんとマイキーが帰ってきて、しばらく一緒に泡風呂に入りながら、ここまでのシュールな体験を語り合っていた私たち。
これは、かなり異常な体験!!!
お金出しても買いたい体験だったと、驚きを隠せない私たちでありました。
しばらくして、おばちゃんが再びやってきて(アカスリルームを掃除していたのだろうか)、風呂から出ろという。
私たち4人は、タオルを持たされること無く、再び、三度、すっぽんぽんで、浴場を歩かされ、脱衣場へ。
タオルが無いと、体が濡れて、床が汚れるだろう?と思ったら、足拭きタオルの上に立てという。
たたみ1畳も無い、足拭きタオルの上に、4人でぎゅうぎゅうに立たされて、なんだか、無様って言うか、惨めって言うか、こういう虐待にも、そろそろ慣れてきた感じがあって、自分の心の変化が面白かった。
おばちゃん、手ぬぐいサイズのタオルを一人一人手渡し、ま、私たちは自分で体を拭いていたんですが、世話やきたいのか、おばちゃん、私たちを手伝いだした。
綺麗に体を拭いたら、例のピンクの上下に着替えさせられ、一列に並ばされ、一人一人、顔を拭いてくれて、頭を拭いてくれて、鼻をつままれ、笑顔で、世話をしてくれた姿は、なんだか、お母さんみたいだった。
楽しそうに、世話をしてくれたおばちゃんが、濡れたパンツとブラジャーの上に、短パンとTシャツを着るのを、ぼーっと眺めて待っていたら、ここでお別れだと。じゃあね、ありがとう!カムサハムニダぁ~ と、別れを告げた私たち。
でも、どうして、おばちゃんが短パンとTシャツを着るのを4人で立って見てなくちゃいけなかったんだろう。
別に、あの時点で、お迎えの人が来ていたので、じゃあねで良かったのでは???
そもそも、ブラジャーとパンツはユニフォームなんだし、バイバイする時だけ隠しても???
不可解なことが、何度でも起こる、韓国であった。
例の休憩所の横を再び歩いて、エステルームへ。
ここで、顔のエステとパック、頭皮マッサージがあるんですわ。
もう、ここまで来たら、疲れきっちゃって、ベッドに横たわった瞬間から、夢うつつ。
ちびっと顔をなでられてマスクを乗せられ、頭皮にクリームを塗りつけられてから、ちびっとマッサージされて、タオルで巻かれたころから記憶がありませぬ。
話に寄れば、全員が終わったところで部屋の電気を消されたそうな。
私が気づいたときは、電気はついて、誰かがすでに終わっていたのであります。
どうやら、50分くらい寝てたらしい。
着替えの部屋に戻って、服を着替え、お迎えのおじさんに連れられて、再び、バンへ乗り込んだ私たち。
あまりの衝撃に、その夜は、話題満載で盛り上がりましたです。
おじさんに、ナッチポックンのお店の近くまで連れて行ってもらい、韓国名物たこ鍋を食べた私たち。
コチュ(練りとうがらし)が入りすぎて、えらく辛い鍋で、ちょっとしか食べれなかったんだけど、味は、美味しかったなぁ。
鍋が来たときは、生を頼んだから、ガラスの蓋の鍋の中でちいさい蛸が生きていて、うねうね動いていた。
野菜も調味料も、全部入った鍋を火にかけて、蛸は生きたまま煮られるわけです。
蛸の動きが止まったころに、お店の人が、はさみで蛸をぱちぱち切って、さらに煮て。
蛸が死ぬ様子を見て、それを食べるって、文字にすると、すごい事なんだけど、実際にその場に居ると、それらの全てが日常の一コマで、何の不思議も、何の疑問も無く、起こっている、ひとつの現象。
雨が降った、太陽が照った、蛸が鍋の中で死んだ。
うーん。
シュールだ。
ってことで、僕たちの釜山珍道中は、終わったのであります。
翌日は、朝9時過ぎの便で福岡へ戻り、昼から大宰府へ行ったのであります。