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桜散る散歩道にて・・・・
山口の旅から帰って
だいぶ遅くなってしまいましたが、弥生&卯月の教室だよりです。
五徳を上げて釣釜と透木釜を楽しむ季節になりました。
長年、釣釜に憧れていましたが、蛭釘を付けるのが大工事になりそうで躊躇していました。
友人の建築士Sさんに相談すると、大工さんを連れて来てくださいました。1月末のことです。
和室の天井やら、その上の部屋の床などの様子を見てから、
「天井裏へ入れないので2階の洋室がフローリングなので床を切って穴を開け、そこから天井の補強材を入れて蛭釘を付けましょう。
切った床は床下収納庫用の蓋をはめれば、少し見た目は悪いですが大丈夫です。如何でしょうか?」
「う~ん!素晴らしいご提案ですね。蓋の位置はベッドの下なので今のところ問題なしです。
それで宜しくお願いします・・・」
2月末に1日で手際よく工事が終わり、3月の半ば過ぎにやっと釣釜を掛けました。
遅くなったのは、まだ初炭や後炭手前を釣釜ではなく五徳ありで稽古してもらうためでした。
五徳を上げてしまうと元に戻すのは面倒で、奥伝でもそのまま稽古してもらう事になり、
なかなか悩ましいところです。
釣釜になれば、揺れる風情や鎖の影を楽しんだり、釣釜を持ち上げるのが大変そうだったり、
それでも生徒さんは熱心に炭手前に精出してくださるのが楽しみでした。
釣釜はお気に入りの
糸目桐文車軸釜(長野新造)を掛けました。
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帷子川沿いの八重桜が満開です・・・4月20日頃
卯月(4月)になって、その日は福島県いわき市からYさんがお稽古にいらっしゃる日でした。
前夜が嵐のような風雨だったので「無事に来れるかしら?」と心配していました。
案の定、電車が遅れたそうで、いつもより30分以上遅れて到着し、ひと安心です・・・。
早速、透木釜で初炭手前と炉の流し点を稽古して頂きました。
我が家の透木釜は、一燈好の又隠口(ゆういんくち)釜です。
京都在住の時、S先生宅で初めて又隠口釜に出会い、その形やインパクトに魅せられ欲しくなりました。
昨年、ご縁があって又隠口釜(菊地政光造)が我が家へやってきたのです。
透木は宗旦好の桐です。
名前の由来の「又隠(ゆういん)」ですが、
裏千家三代・咄々斎元伯宗旦が隠居所として今日庵を建てました。
しかし、その後も諸務に携わっていましたが、再度、隠居する際に建てた庵が「又隠」です。
茅葺の南面入母屋造り、採光のための突き上げ窓のある四畳半草庵の茶室で、今日庵と並んで裏千家の代表的な茶室とされています。
(一度だけ、恐る恐る今日庵と又隠へ入らせていただいた思い出が胸キュンでよぎります・・・)
さて、稽古のつづきですが、午後にFさんがいらして真之行台子、続いてYさんが行之行台子を修練しました。
奥の細道会(奥伝の勉強会で休会中)でもこの2つの奥伝を同時に稽古することは少ないので、その違いがよくわかり、暁庵にとっても良い勉強の機会となりました。
「教えることとは教わることなり」
どなたか(??)のお言葉ですが、奥伝に限らずそれを実感し、感謝しながらの日々です。
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