暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

雨降りの自主稽古

2020年07月03日 | 暁庵の裏千家茶道教室

     (竹林のざわめき・・・・・雨の合間の「遍路道D」にて)

 

雨が続きますが、雨降りの日は好きかも??

気持ちが落ち着いて、何かにじっくり取り組んでみよう・・・という気になります。

雨降りの上に日曜日、ありがたいことに今日の食事当番はツレです(このことについてはいつか詳しく・・・)。

「さぁ~っ!今日は一日中、自主稽古に取り組むぞ・・・」と自分に言い聞かせました。

 

 

9時頃から立礼席を調え、皆具を並べ、新しい切合朝鮮風炉に火を入れました。

灰形は丸灰か二文字押切か迷いましたが、火床が広くとれる二文字押切にしました。

・・・炭手前の準備をしていると、何やら気持ちが悪くなり、炭にあたったようです(軽い一酸化酸素中毒)。

窓を全開し、横になって雨降りの庭を眺めていると、

雨のしずくをたっぷり浴びた木々がなんと生き生きとしていることだろう、無数の白露が葉に宿り、大きな露になったり弾けたり・・・。

その行方が気になって見てると、葉から葉へ伝う水玉がはじけ、龍のひげのクッションへ吸い込まれていきます。

植え替えたばかりの植木鉢の椿たちも雨の恵みで別人のよう。

ほっそりとしたギボシの花が次々と蕾をつけ、薄紫色の花が雨に打たれ儚なげです。

鉢植えの定家カズラの若草色が一段と際立ち、もっと挿し木で増やして四ツ目垣を覆いたい・・・と意欲を掻き立てられます。

花のあとに、坊主頭に刈り込まれたジャスミンが新芽を長く伸ばし始め、同じアーチで凌霄花がオレンジ色の花房を垂らします。

・・・このまま雨降り交響曲に浸っているのもよしと思いながら、いつの間にか30分もウトウトしたでしょうか・・・。

元気になり、立礼の初炭を稽古しました。

 

    (稲荷山と名付けています・・・「遍路道D」にて)

  (白い槿の清浄さに心うたれて・・・遍路道の分岐点)

 

頭の中で出来るつもりになっていたことが、いざやってみると、ダメ出しやら疑問やらが続出して、なかなか先へ進みません。

来るべき立礼の朝茶事を前提にしての稽古なので、炭斗や香合をどれにするかも確認しながら・・・。

実際に使ってみると、しっくりこないのです・・・炭斗と香合を考え直さなくっちゃ。

続いて、濃茶の稽古をしましたが、こちらは比較的スムースでした。

立礼の濃茶各服点なので、半東との連係プレーが鍵を握りそうです。

朝茶事は続き薄茶が約束になっていますが、薄茶も各服点なので続き薄茶ではなく、「後炭を省略する」形式にしました。

いざやってみると、筋書き通りにいかないことばかりで、どのように工夫し乗り越えるのも茶事の稽古の楽しみの一つです。

まだ時間があるので、次回は半東をお願いしているKさんと一緒に稽古したいと思っています。(つづく)

                                 

 

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