とても刺激的でおもしろい本でした。なぜ憲法第9条は守られ続けているのか。なぜ憲法9条は改憲というかたちではなく解釈の変更にとどまっているのか。そこに日本人の戦争をのぞまない無意識があるからだという話です。「徳川の平和」を破って急激にたどった道程への悔恨があるというのです。無意識というオカルト的な理論のように一見見えますが、読んでいくうちに納得させられます。
また近代史の展開についてヘゲモニー国家という概念を導入し、説得力のあるおもしろい考え方を提示しています。ヘゲモニー国家とは覇権国家のことを言うようですが私は初耳の言葉でした。18世紀のオランダ、19世紀のイギリス、20世紀のアメリカがそれに当たります。それぞれの覇権が終了した時点から次の覇権に移るまでの間が、帝国主義的な覇権争いの状態になるということでした。現在はアメリカの覇権が終わり、「新自由主義」という名の覇権争いが生じている時代ということになります。
とても興味深い話でした。批判的に再読し自分でもよく考えてみたいと思います。
また近代史の展開についてヘゲモニー国家という概念を導入し、説得力のあるおもしろい考え方を提示しています。ヘゲモニー国家とは覇権国家のことを言うようですが私は初耳の言葉でした。18世紀のオランダ、19世紀のイギリス、20世紀のアメリカがそれに当たります。それぞれの覇権が終了した時点から次の覇権に移るまでの間が、帝国主義的な覇権争いの状態になるということでした。現在はアメリカの覇権が終わり、「新自由主義」という名の覇権争いが生じている時代ということになります。
とても興味深い話でした。批判的に再読し自分でもよく考えてみたいと思います。