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人間がどうして言葉を話すことになったのかというのは、人間にとっての一番大きな問題のひとつです。チョムスキーは『統辞構造論』で、人間の脳には文法能力が備わっていていて、それによって言語を習得するのだと唱えました。その『統辞構造論』を解説し、そしてその正しさを説明している本です。一部わかりにくい部分もありますが、チョムスキーの入門書としてはとてもいい本です。
筆者が本来物理学者であることもあり、科学的な知見から解説していますし、脳のニューロンの実験によって実証的に解説しているところも説得力があります。
人間は言葉があるからこそ、人間としての社会を作り上げてきました。一方では言葉によって「死」をおそれ、人間の醜さも生まれてきます。根本の言葉に対する興味は人類の最大のテーマです。その謎は解決できることはないのかもしれませんが、科学に力によって人類の謎にせまることは知的な興奮を与えてくれます。
勉強になりましたし、今後とも勉強していきたいと思わせてくれる本でした。
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