杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

『カミハテ商店』公開決定!

2012-10-15 22:43:31 | 吟醸王国しずおか

 山本起也監督の劇映画初監督作品『カミハテ商店』が、明日16日、渋谷ユーロスペースで完成披露試写会、11月10日から公開が決まりました。京都シネマでは11月24日から、静岡シネギャラリーでは12月2日に先行特別上映、1月5日から公開となります。

 

 

 一緒に『朝鮮通信使~駿府発二十一世紀の使行録』を制作していた頃から、コアスタッフが「彼に劇映画を撮らせたい、撮ってもらいたい」と言っていたのをよく覚えています。私は映画監督と仕事をするのが初めてだったので、どういう人種かヒューマンウォッチングするのに手一杯でした(苦笑)が、現場での仕事ぶりはものすごくクレバーで手際がよかったのが印象的でした。映画監督って気難しい芸術家タイプが多いのかと思ってたので、映像現場を初めて体験する身としては救いでした。

 

 

 一人でコツコツ作るドキュメンタリーと違って、劇映画はスタッフも俳優も関わる人数のケタが違います。監督には映画作りプラス現場の仕切り役としてのスキルも必要でしょう。現在、京都造形芸術大学で教鞭をとっている山本監督、学生からベテランスタッフまでどんなキャリアの人でもきちんと導くオーラがあるんだろうと思います。

 

 

 

 

 ひるがえって、今の私は、『吟醸王国しずおか』の制作でいろんな人との摩擦を経験し、人を導くどころか、若干、人間不信に陥っている状態です。それもこれもすべて自分の準備の至らなさとプロジェクト推進能力の欠如に起因するもの。今頃になってアルバイトで資金稼ぎをせざるを得なくなった我が身を情けなく思う日々を過ごしています。

 

 

 そんな中、先週の誕生日の日(10月11日)、心強い応援団のお一人・樹木医の塚本こなみ先生にお声掛けをしていただき、ホテルコンコルド浜松で100人近いお客様を前に、『吟醸王国しずおかパイロット版』の上映と地酒解説をする機会を得ました。

 こなみ先生がプロデュースする遠州鉄道バンビツアー・こだわり紀行に、県内酒蔵を巡るツアー商品(こちらを参照)があり、バンビツアーファンのお客様にプレゼンする新商品発表会の”余興”に呼ばれたもの。『吟醸王国しずおか』の映像には、ツアー商品で訪問する県西部地区の蔵は登場しないので、私なんかが解説役でいいのか躊躇しましたが、知られざる酒蔵内部の心臓部を観ていただいたことは、日本酒の理解を多少は助けたのではと思っています。

 

 

 上映後、お客様で来ていた某大学病院のお医者様から「今度、学会の集まりがあるんだが、あの映像を見せたい」と声をかけられました。「とくに若い人に見せたい、力のあるすばらしい映像だった。酒造りでさえあれだけ真摯に取り組むのだから、人の命を扱う者はもっと真摯になれと言いたい」と。日本酒ファンの集まりでもない会場で、こういう感想をいただけるとは、驚きの一言でした。

 

 

 

 静岡県の吟醸酒の実力を伝えようと、試飲用に準備した一升瓶の『開運純米吟醸山田錦』と『國香純米吟醸中汲み』、これがまた、両方とも甲乙つけがたい、すばらしい酒でした。終了後に豆腐料理の名店「豆岡」でこなみ先生が誕生祝いをしてくださったとき、いただいた『磯自慢純米大吟醸常田』・・・これもとろけるような味わい。涙が出るほどでした。

 

 

 

 静岡の酒を、いつ、何度味わっても感動できる自分を再認識できて、映画作りへの自信と使命をふたたび感じた、そんなところへ、前回の記事でもふれた朗読劇の感動と、山本監督から『カミハテ商店』公開日決定のお知らせメール。・・・とても勇気付けられました。

 

 人を感動させ、行動をうながす力は、何かに向かって真摯に取り組む人の思いに他ならないんですね。情熱を保ち続けるのはとても難しいけれど、情熱を傾けられる対象を持っている・・・それだけでも意味ある人生なんだろうと思います。『カミハテ商店』は、自殺の名所を舞台にした人間ドラマのようですが、山本監督は、どんなメッセージを投げかけてくれるのでしょうか。

 

 


夏版!酒と匠の文化祭3チラシです。

2012-08-20 22:18:48 | 吟醸王国しずおか

 2週間のアメリカ西部モーターハウス旅行から帰ってまいりました。通信環境が悪く、持参した旧式ラップトップではどうにもつながらず、記事がUPできず申し訳ありませんです。旅行記事は追って書いていきます。なにせテーマが盛りだくさん過ぎて・・・。

 

 

 私の休暇中、デザイナーのオフィストイボックスさんや藤枝市の担当者の方々が汗をかいてくださって、8月25日の夏版!酒と匠の文化祭、こんな素敵なチラシができました。本当にありがとうございます。

 

 告知期間が短くて反応が気になるところですが、飲めない人でも楽しめるイベントですから、ぜひご家族お友達をお誘いくださいな!

Saketotakumi


藤枝市民よろず講座で志太美酒試飲&パイロット版試写

2011-12-14 17:22:47 | 吟醸王国しずおか

 12月8日(木)の午後、藤枝市生涯学習センターで開かれた藤枝市観光協会主催の『市民よろず講座』に行ってきました。地域の魅力を学んでもらい、観光ボランティア等で活躍できる人材を育てようという講座で、11月からスタートして月1~2回、いろんなテーマで開かれるみたいです(こちらを参照)。

 私は第3回講座「なぜ美味しい?静岡県の地酒と志太美酒の魅力」を任され、地酒のお話&試飲と『吟醸王国しずおか』パイロット版試写を受講生に楽しんでいただきました。

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 受講生は平日午後に来られる方ですから主婦や熟年男性が多かったのですが、さすが藤枝市民、市内4銘柄や静岡酵母のことは“常識”といちいち頷いてくださって、かなりつっこんだ質問等も寄せられて、いつになく中身の濃い講座になったと思います。

 

 

 

 何より嬉しかったのが、パイロット版終了時に、ものすごい拍手をいただいたこと。パイロット版ですから、拍手はこちらから要求でもしない限りなかなかいただけないのがフツウなんですが、受講生のみなさんは本当に映像に見入ってくださったようです。

 

 「藤枝は、市内に、本当に実力のある素晴らしい酒蔵が4つもあって、県内いや国内でもなかなか類のない地域。市民のみなさんが誇りに思うべきだし、ご近所の酒蔵や酒販店を日頃から“馴染み”にしてほしい」と強くアピールしました。

 

 試飲用のお酒は、10月末に岡部・玉露の里で開いた『酒と匠の文化祭Ⅱ』用に購入したお酒が余っていたので、使わせていただきました。藤枝市、藤枝市観光協会ならびに試飲酒を保管管理してくださった初亀醸造様に心より感謝申し上げます。

 

 なお、以下は受講生にお配りした解説文です。口下手なライターゆえ、言葉が足りない部分は書いたものでフォローさせていただきました。今までの取材記事を練り直したものですが、日本酒の需要期ですから改めて掲載させていただきます。クリスマス&年末年始も静岡の酒をぜひぜひご愛顧くださいまし!

 

 

 

静岡県・志太平野の美酒  鈴木真弓(しずおか地酒研究会主宰)<o:p></o:p>

 

□酒通の常識?静岡の酒の全国評価<o:p></o:p>

 

静岡の地酒は全国的な評価が高く、平成10年から開催中の静岡県地酒まつりIN東京は、単独の県が首都圏で開催する地酒イベントとしては唯一、10年以上の実績を誇り、チケットは発売1時間以内に完売する「東京で最もチケットがとりにくい人気イベント」に成長しています。2008年の北海道洞爺湖サミットの晩餐会乾杯酒に焼津の「磯自慢」が選ばれる等、国内外にファンは広がっています。<o:p></o:p>

 とりわけ、大井川水系の志太地域は銘醸地として広く知られ、実力ある酒蔵が切磋琢磨して品質向上に努めています。これを支えるのが豊かな大井川地域の地下水です。<o:p></o:p>

 

毎年6月には志太地区6蔵が「志太平野美酒物語」という新酒イベントを開催しており、400席のチケットはつねにキャンセル待ちの人気ぶりです。<o:p></o:p>

 

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□原動力は静岡酵母<o:p></o:p>

 

静岡の地酒の人気の要因は、昭和50年代後半から静岡県工業技術センターで開発に取り組んだ「静岡酵母」にあるといわれています。<o:p></o:p>

 静岡酵母で造られた酒の特徴は、さわやかなリンゴやバナナのような香りが立ち、味はすっきり軽く、後味がきれいでスマートな味わいです。昭和61年全国新酒鑑評会では金賞10、入賞7、入賞率日本一を獲得し、酒造業界に革命をもたらしました。<o:p></o:p>

 

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□駿河湾の海の幸とベストマッチ<o:p></o:p>

 

静岡酵母の酒は、淡白な白身魚が多い駿河湾の海の幸や、静岡県の水が軟水で発酵が緩やかになるという特徴を活かしています。酸が低く軽い味わいなので、食事中も盃が進み、また上品な香りは女性や若者など日本酒初心者にも楽しんでいただけます。<o:p></o:p>

 

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□精米率の高い(=原料米をよく磨いた)酒を主力に<o:p></o:p>

 

 現在、静岡県で造られる酒は8割近くが特定名称酒(吟醸酒・純米酒・本醸造酒など)です(全国平均は4割弱)。<o:p></o:p>

 特定名称酒では、原料米の精米率に厳しい条件(大吟醸=5割以下、吟醸=6割以下、本醸造=7割以下)があり、添加する醸造アルコールは使用する米の1割以内と決められています。各蔵元は原料コストがかかっても量より質で努力しています。<o:p></o:p>

 

ちなみに、米の外側のたんぱく質や雑物質にはアルコール分解を妨げる成分が含まれています。これを多く削り取って使用するため、悪酔いしにくいという利点があります。<o:p></o:p>

 またアミン類など蒸し香(口中で臭くなる香り)のもととなる物質もそぎ落とされるので、酒臭くなりにくいといわれます。<o:p></o:p>

 

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□杜氏の技の交差点<o:p></o:p>

 

 原料コストの高い造り方で、品質を磨いていくには、蔵元(酒蔵経営者)と杜氏(酒造職人)の強い意志が必要です。<o:p></o:p>

 

志太地域には、戦前、「志太杜氏」という職人集団が活躍し、戦後の高度成長期に全国から「南部杜氏(岩手)」「能登杜氏(石川)」「越後杜氏(新潟)」「広島杜氏」など優秀な職人たちがやってくると、プライドをかけて切磋琢磨しました。静岡県は地理的に、全国各地の職人たちが集まる“杜氏の技の交差点”のような地域になったのです。

そんな中から、静岡酵母という新しく難しい酵母に挑戦し、理想の酒質を創り上げた優秀な杜氏が輩出されました。

酒蔵の数が多い志太地域では、“競争原理”がうまく働き、蔵元も杜氏も高い志を持って酒質向上に努めました。これに大井川水系の良水の力が加わって、人気銘柄が数多く生まれたのです。<o:p></o:p>

 

<o:p> </o:p>呑んで美味しく、料理との相性もよく、悪酔いしにくく、酒臭くなりにくい、質の高い静岡の酒の価値が、鑑評会の大量入賞から25年余経た今、市場にしっかりと根付きました。<o:p></o:p>

 

この先、志太地区の酒蔵は、県内・国内はもとより、国際的にみてもフランスのボルドーやブルゴーニュのようなブランド銘醸地に発展していくと期待しております。<o:p></o:p>

 


真夏の京都大阪行脚その2~吟醸王国しずおか試写IN高槻

2011-08-10 15:40:49 | 吟醸王国しずおか

 8月6日(土)18時から、大阪・高槻駅前のショッピングセンター内にある自然食レストラン「マサラ・バザール」で、『吟醸王国しずおかパイロット版』試写と地酒試飲会が開かれました。

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 マサラ・バザールは、「自然館」というオーガニックフードの店の奥にある隠れ家的レストラン。スーパーマーケットの奥の暖簾の向こう側にあって、レストラン本体の入口は外にはないので、ほんとに知る人ぞ知るって感じのお店でした。自然館で販売する、全国の生産者の顔が見える安心安全のオーガニック食材を使った手頃な定食メニューがそろっています。・・・しかも、意外や意外、ここが地酒ファンが集う穴場なんだそうです。

 

 店では地Imgp4702元酒販店・宮脇酒本店さんが音頭を取って、毎月1回、第一土曜日に酒の会を開催中です。ちなみに宮脇酒本店さんのお取引先には静岡の「開運」「臥龍梅」「志太泉」があり、マサラ・バザールでは臥龍梅さんが直接来店され、酒の会を開いたこともあるそうです。

 

 

 

 ここでパイロット版試写が実現したのは、この春、大阪に転勤になった吟醸王国しずおか映像製作委員会斗瓶会員・清水吉明さんの尽力のたまもの。私が8月7日に大阪シンフォニーホールで開かれる『東西4大学OB合唱連盟演奏会』のことを書いたブログ(こちらの記事)を読んで、「前夜に来てもらったら、自分の行きつけの店で映像試写をやらせてもらいます!」と有難いお誘いをしてくださったのです。

 

 清水さんはもともと高槻に本社のある某有名食品メーカーにお勤めで、マサラ・バザールもずっと前からお馴染みの店だったそう。清水さんはお気に入りの「開運」の名杜氏の故・波瀬正吉さんと親交を持っておられたそうで、マサラ・バザールの酒友たちと、能登の波瀬さんのご自宅にも遊びに行かれたほど。3年前に掛川に異動になったとき、奥さんと娘さんと生まれたばかりの息子さんをおいて単身赴任するのは心苦しかったものの、「銘醸地に転勤になる」ことが何よりの励みになったそうです・・・。

 

 そんな経緯から、波瀬正吉さんの生前最後のインタビューが入った『吟醸王国しずおかパイロット版』をぜひに、とお声掛けくださったわけImgp4711
です。もともと8月の酒の会は『高槻祭り』という夜祭りとバッティングするため、休止予定だったそうですが、急きょ開催してくださることになりました。

 

 

 6日夜は、駅一帯、『高槻祭り』に参加する浴衣姿の若者やファミリーで大いに賑わっていました。18時開始の予定でしたが、参加者は三々五々やってきて、20分のパイロット版をその都度何回か上映させてもらいまImgp4700した。

 

 

 お酒はマサラ・バザールの横山店長と宮脇酒本店さんが用意された全国の銘酒が中心です。お店の営業妨害をしてまで静岡酒をプッシュするのも・・・と思いつつ、せっかく『吟醸王国しずおか』の映像を観ていただくなら、ぜひ静岡らしい吟醸酒を飲んでいただきたいと思い、『磯自慢・純米吟醸多田信男』『正雪・辛口純米誉富士』、そして青島酒造さんがこの日のために提供してくださった『喜久醉・純米吟醸松下米50』を持ち込ませてもらいました。

 また清水さんが自身の秘蔵の酒『開運大吟醸・作・波瀬正吉(H17BY)』をImgp4713提供してくださいました。

 

 

 

 

 

 料理はマImgp4705サラ・バザール自慢の酒肴弁当1500円。さすが定期的に酒の会をやられておられるだけあって、どれも日本酒との相性を吟味した旬の味。いい食材や調味料を使っているって素人の舌でも判りました。

 

 

 

 

 お客さんは熱心に映像を観てくださる方もいれば、月に1度の酒の会に参加することが楽しくて静岡吟醸に格別の思いはなさそうな方もいたりで、2時間過ぎても『磯自慢』や『喜久醉』が空瓶にならないのに軽~いカルチャーショックを受けました(苦笑)。『開運』ファンが多いなら、他の静岡吟醸を気に入ってくれても、と思ったんですが、彼らが愛するのはあくまでも『開運』と『波瀬正吉』なんですね。

 ・・・思うに、食の都・関西では、地域全体のブランドイメージよりも、作り手個人のネームバリューがモノを言うような気がします。個々の料理人や個々の店の名前が、それだけ高いレベルで評価されている。酒も同じような気がします。

 

 

 試写会には、高槻市内で『吟醸酒蔵みゅーじあむ』という銘酒居酒屋を経営されていた成岡卓翁さんも来てくださいました。成岡さんは波瀬正吉さんの伝記を執筆されたばかりで、貴重な草稿をいただきました。私の知らない波瀬さんのご家族の歴史や能登杜氏のお仲間同士のエピソードなど、開運ファンなら垂涎モノの内容でした。

 

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 『吟醸王国しずおか』は、波瀬さんの酒造りの撮影ができなかったので、成岡さんやマサラ・バザールの開運ファンにはイマイチ物足りなかったと思いますが、カタチは違えどもこうして静岡産の酒を支持する人々がいるということは、日本酒が地域と地域、人と人をつなぐ『絆』になっている証拠です。こんな飲みもの、他にはなかなかないでしょう。

 

 

 貴重な酒の会の場を『吟醸王国しずおか』のために提供してくださったマサラ・バザールのみなさま、清水さん、成岡さん、本当にありがとうございました。

 

 なお、清水さん提供の『波瀬正吉』を試飲された方から計4500円のカンパ金を頂戴しました。お心遣い、感謝いたします!


大井川のお膝元でパイロット版上映

2011-07-15 21:22:43 | 吟醸王国しずおか

 7月14日(木)の午後、島田市田代にある『田代環境プラザ』で、大井川地域地下水利用対策協議会の定期総会が開かれ、総会後のお時間を頂戴して『吟醸王国しずおかパイロット版』の試写会を行いました。

 

 

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 『田代環境プラザ』というのは、島田市営の田代の郷温泉「伊太和里の湯」の手前にある島田市のゴミ処理施設付随のコミュニティ施設。国1バイパス向谷ICから川根方面に大井川沿いを北上し、建設中の第二東名の高架とクロスする手前を右手・山側に登っていきます。

 

 

 今年の春、中川根に取材に行った時、雪が残っていて道路も凍結していて、寒くて怖い思いをしたことがありました。帰り道に温泉の看板を見つけ、山奥の道をどんどん入っていくので、よけいに心細くなったんですが、温泉施設は新しくてとてもきれいで、お湯も素晴らしく、500円という入湯料にも大満足。島田にはいい施設があるなあと思いました。

 

 それはさておき、今回、視聴してくださった大井川地域地下水利用推進協議会は、映像の主な舞台となっている志太地域と対岸の牧之原市・吉田町を含めた大井川流域で、地下水を利用されているさまざまな企業・団体のみなさん約100人です。

 

 

 酒蔵と同じように、大井川の水の恩恵を受けていらっしゃる方々に、自分のつたない地酒体験や取材活動についてお話する日が来ようとは、20数年前に初めての酒蔵取材で志太地域の蔵を訪ねた時には想像もできませんでした。

・・・ご参加のみなさんにとっては、ちょうどお昼寝をしたくなる時間帯で、パイロット版のBGMがさぞ耳に心地よかったと思います(笑)が、
私自身は、この地でこの映像を見ていただけるという感激で胸一杯でした。

 

 

 

 もちろん、真剣に映像を見てくださった方も大勢いらっしゃいました。
終了後には「あの蔵はうちの近所で、つきあいがあるから、今度、同業者の集まりでぜひ上映会をやらせて」と声をかけてくださる経営者の方も。また「うちの息子が映っていた」と某蔵元の社員のお父さんが嬉しそうに声をかけてくださいました。ああ、地元だな~とほっこり温かくなりました

 会場をザッと見まわし、顔見知りや酒造関係者はいないと思って安心?して、過去の酒造業の課題や問題点などを、かなりストレートに話してしまったのですが、帰り際に「ごくろうさん」と青島秀夫社長(青島酒造)に声をかけられ、冷や汗をかいてしまいました 青島社長は「酒屋が水の勉強をするのは当たり前」と、毎年欠かさず総会に参加されているそうです。

 

 

 とにもかくにも、『吟醸王国しずおか』は、地域の水の恵みを誰よりも実感されているご当地の方々に、こうして少しずつでもご理解をいただき、真の意味で「地域発信型」の映像作品に育っていければと思います。

 

 ご清聴くださった大井川地域地下水利用対策協議会のみなさま、お声をかけてくださった島田市環境課のみなさま、本当にありがとうございました。

 

 

 なお、パイロット版の上映は、DVDの映写機器があれば、どこでもおうかがいしますので、お気軽にお声掛けくださいまし!吟醸王国HPのメールアドレスinfo@ginjyo-shizuoka.jp までお気軽にご連絡ください。