ローカルニュースや今朝の新聞等でも紹介されたとおり、28日は、静岡県商工会連合会が企画開発した、静岡の酒と肴のギフトセット『つまんでごろーじ』の県内発表会がありました。
県産業経済会館で行われた試食・試飲会では、ホテル、百貨店、スーパー、通販業者、酒販業者の方々や、テレビ、新聞、雑誌、タウン紙等のメディア関係の方々に集まっていただき、県内初お披露目となりました。私は過去ブログでも紹介したとおり、企画アドバイザー兼コピーライターとしてネーミングやキャッチコピー、リーフレットの制作等を担当しました。
各商品を開発した清信一さん(誉富士の酒・富士錦酒造)、鈴木勉さん(稲取きんめの煮付&卵のみそ漬け・なぶらとと)、望月由喜男さん(由比さくらえびの粕漬け・望仙)、山田光男さん(浜名湖カキの佃煮・山長商店)が、来場者に直接、商品開発の苦労話やアピールポイントを説明。私もパッケージに込めたこだわりや、業者がお客に商品説明をする際のポイントなどを紹介しました。
地元の食通・情報通が集まった会だけに、どんな反応が返ってくるのか戦々恐々でしたが、食の安全性やトレーサビリティが毎日のように事件扱いされる昨今、究極の地産地消ともいえる企画意図やこだわりが琴線に触れたようで、「県内3ヶ所のご当地グルメの中でも今までにない珍味ばかり」「どれも味がよく、日本酒とよく合う」「全部で5000円は手ごろ」と喜んでいただきました。
静岡伊勢丹の松村彰久社長は「すぐにギフト商材にしたい。限定数でもかまわない。お中元の目玉になる」、静岡リビング新聞社の杉本幸子編集長も「グッドアイディア。全国リビング新聞ネットワークの集まりなどで自慢できる」と太鼓判。早くも生産予定個数を突破しそうな感触に、当事者たちは「モノが獲れるかどうかは漁次第。とくに金目鯛の卵、浜名湖のカキは数量が限られることを、どう理解してもらうか」と新たな心配に見舞われます。
ちょっと前の、売り手優先の考えだったら、数をそろえることにとらわれ、足りない商材は他所から取り寄せて“偽装表示”する・・・なんてことも有り得たかもしれません。
買い手優先の今は、数が足りないリスクよりも、中身を偽るリスクのほうがはるかに高く、業者にとっては命取り。今回の4業者は、地域で真っ正直に商売をされてきた方々ばかりなので、それこそ素直に「注文数を揃えられなかったら申し訳ない」と感じられたと思いますが、その姿勢は堂々と示すべきだし、「限定でもかまわない。むしろそうすべき」という松村社長のひと言にも勇気付けられました。
そうはいっても、せっかくこだわったいいモノを開発したのですから、「欲しい!」という声には100%応えたいというのが作り手の心情。発表会前後のミーティングでも、受注方法、各商品の収集方法、表示ラベルの方法など喧々諤々と話し合いが続きました。
13時30分からの県内発表会の後、県庁に移動して、石川知事を表敬訪問しました。業者の方々はやや緊張されていたようですが、私は、知事がどのつまみに最初に手をつけるのか興味津々。「なるほどな~、やっぱり珍しいアレかぁ」とナットク?しました。
酒米『誉富士』は知事が選んだ名前だけに、思い入れもあるようで、「これも公務ですから」と楽しそうに試飲されていました。
富士錦酒造の清社長と私は、夕方、静岡県酒造組合静酉会の会合に顔を出し、今年9月の静岡県地酒まつりIN東京と、浜松地区で予定される10月1日静岡県地酒まつりについての検討に加わりました。
その後の懇親会で、『つまんでごろーじ』の肴3種のサンプルを、各蔵元に試食してもらったところ、「金目鯛の卵は思ったより軽くて静岡の酒に合う」「カキは味そのものにインパクトがあるので、熟成酒向きかな」「やっぱり粕漬けが一番合う。最初は甘く感じるが、酒杯が進むうちに見事に調和する」という反応でした。
実は蔵元の中には、「酒粕が大嫌い。食べる気がしない」という人も結構いるんです。酒蔵で育つと、そんな気持ちになるんでしょうかね。そんな彼らに、粕漬けを一番気に入ってもらえたのが、この日の最大の収穫だった・・・かも。
なお、『つまんでごろーじ』へのお問い合わせは、静岡県商工会連合会しずおか・うまいもの創生事業実行委員会(TEL 054-255-9811 FAX 054-255-6060)へ。現在、専用サイトを制作中ですので、アドレスが決まり次第、お知らせします!