杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

逞しい野菜&植物

2008-01-10 18:13:54 | 農業

Photo_3 Photo_4 Photo_5  昨日おじゃましたはままつフラワーパークは、この時期の平日とあって、ほとんど貸切気分で園内散策が楽しめました。目をひく見ごろの花がなくても楽しめたのは、サボテン温室。

 「徳利ラン」「不夜城」「竜血樹」「阿亜相界(ああそうかい)」「奇想天外」・・・これ、植物の名前です。   

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 誰が最初にネーミングしたのかわかりませんが、真面目でお堅い植物学者さんが考えたとしたら、たいしたコピーライターですね。いずれも乾Photo_6燥地帯で逞しく生き抜く、ちょっとクセのある姿の植物たちです。名前から想像してみてください。

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 目下、昨日の取材でいただいたセルリーと格闘しています。ゆうべは葉を味噌汁の具にし、今朝は野菜コンソメスープにし、晩は、以前、JAの仕事で制作した静岡野菜の料理レシピ集を引っ張り出して、料理研究家大長悦子さんに教えていただいた『セルリーの肉巻き』を作ってみました。

①豚ロース薄切りを塩コショウして、小麦粉を軽くまぶす。

②セルリーを5センチ程度の長さに切る。

③セルリーを肉でくるくる巻く。

④フライパンに油をひいて、肉の綴じ目を下にして焼く。

⑤タレ(しょうゆ・みりん・酒を大さじ1ずつ+梅肉を小さじ2)をからませて焼き上げる。

 これに、朝、作っておいた生セルリーとキャベツの甘酢漬けを添え、小夜衣しぼりたてを軽く一杯。ささやかながら、<旬>を味わうぜいたくを満喫しました。

 ところでセルリーってユーラシア大陸で古来から薬用・香料に重宝された万能野菜で、日本には、秀吉の朝鮮侵攻の時、加藤清正が朝鮮半島から持ち帰ったらしいですね。

 映像作品『朝鮮通信使』の脚本執筆時には、鼻受取状(朝鮮の民間人に対し、老若男女問わず生きたまま鼻を削いで戦利品にしたその記録)やら、京都の耳塚(鼻を塩漬けにした壷を納めた場所)やら生々しい事実を目の当たりにし、朝鮮半島での日本軍の蛮行に目を背けたくなる心境でしたが、今、こうして、日本軍の被慮となった朝鮮の陶工たちが技術を伝えた有田焼の皿にセルリーを盛って腹を満たす我が身が不思議です…。

 ちなみに、セルリーのあの独特の香りの成分アピオイルには、抗がん作用、精神安定、更年期障害の軽減といった効能があるそうです。


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