杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

富士山静岡空港フライト体験記その2・台北編1

2009-06-09 18:22:20 | 旅行記

 6月4日、14時15分発の中華航空7533便に乗って約3時間。現地時間16時45分に台北桃園国際空港に到着しました。外はあいにく日本の梅雨の末期のような激しい風雨。私が参加した台北フリータイムコースの20人は、送迎バスに乗って、そのまま市街へ向かうかと思ったら、荷物だけバスに置いて、10分ほど先の新幹線「桃園駅」で降ろされ、台湾新幹線に乗って台北駅まで向かいました。新幹線駅、静岡空港よりも広くて立派!(苦笑)。いずれは空港と7 直結するそうです。真下に新幹線が通っているのに新駅ができない静岡空港と比べ、ついついひがんでしまいます・・・。新幹線は日本製なので、内部の作りもシート回りも日本の新幹線とまったく同じ。ほんとにここは台湾かって気分です。

 

 2駅先が台北駅。送迎バスはちゃんと先に着いてました(苦笑)が、外はどしゃぶり。駅の出口で傘売りのおばちゃんが手ぐすね引いて?待ち構えています。バスは目の前なんですが、若干外を歩かなければならない・・・。濡れるのを覚悟で走る人、携帯傘を取り出す人、おばちゃんのエジキになった人など20人それぞれです。傘はちなみに100元(330円ぐらい)。みなさんだったらどうしますか?(私は素直に持参した携帯傘を広げました)。

 

 

 夕食からいきなりフリータイムです。同行のSさんが台北名物・夜市(夜の屋台街)をいろいろ調べておいてくれたのはいいのですが、この天気では開いているのは屋根のある士林夜市ぐらいだろうとのこと。台北最大の士林夜市はちょっと繁華街から離れていて、地下鉄MTRで5駅先。やたらでかくて初心者には刺激が強いみたいなので、初日は近場のこじんまりしたところにしようと、ホテルから歩いていけそうな寧夏夜市に向かいました。

 

 地図で見るとさほどの距離には思えなかったのに、駅前地下街をグルグル迷い、外に出てからも大雨の中をあてずっぽうに歩いてみると、けっこうな距11 離。やっと着いたら、案の定、お天気のせいで屋台は全部クローズでした。仕方なく、幹線道路に面した、明かりが灯っている食堂に入ることに。

 

 

 この食堂、香港映画に出てくるような肌着姿のおやじさんが中華鍋を振っていて、客席ではサラリーマンや近所のおばちゃんが、うちわ片手にビールを飲んでます。適当に頼んだ鶏肉汁米粉麺と青菜炒は、びっくりするような美味しさ。下町の庶民が通うような店なのに、汁は上品な薄味で、肉はほどよく柔らかく、店が店なら高級中華として1杯2000円は取れるか9 も。ところがお会計は2人で計120元(370円)ほど。何この安さ…!とアングリ状態でした。この後丸2日、いろいろなものを食べましたが、最初に飛び込んだこの食堂が、一番美味しくて思い出に残りました。

 

 私もSさんも、ツアーバスやタクシーに頼らず、できるだけ町歩きをして、乗るなら地下鉄や路線バスと思っていて、帰りはなんとしてでもバスに乗ろうと、バス停を探して路線図をあれこれ辿ってみたのですが、ホテル方面へ行くバスがなかなか見つかりません。「早く戻ればホテル近くの足裏マッサージに行ける」と頭を切り替え、タクシーに飛び乗りました。

 

 

 向かったのは、ホテルのすぐそばの古いビルの6階にある「知足健康中心」という店。Sさんの事前リサーチによると、オーナー謝武夫老師は足裏マッサージ健康法を発明した足つぼの元祖といわれる人とか。入口に金城武とツーショットの看板ポスターが貼ってあります。

 有名人をダシに使うなんて、「ほんとに本物で元祖?」ってついつい疑ってかかってしまう私でしたが、予約なしでいきなり閉店まぎわに飛び込んできた私たち2人を、お弟子さんとおぼしきスタッフが「どうぞどうぞ」と迎い入れ、日本語で書かれたメニュー表を見せてくれました。閉店時間なのに90分(足裏30分+全身60分)コースOK。値段も90分で1500元(約5000円)と、日本の約半額です。しかも用意周到なSさんが1割引のネットクーポンを持参してくれたおかげで1350元で済みました。

 

 足裏マッサージは涙が出るぐらい痛かったのですが、足裏のどの部分が身体のどこのツボかをきちんと図解シートで示してくれて、どこが弱っているかをきちんと日本語で説明してくれました。私の場合、三叉神経、顎と首、肩、気管支、胃、肝臓、副甲状腺、腎臓、リンパ、卵巣、坐骨神経、平衡器官と、シートに赤チェックがびっちり。隣で施術されているSさんは、物静かに淡々と受けていましたが、私の担当者はいちいちここがどうとか体調はどうかとか丁寧に聞いたり説明してくれたりで、油断してられません。でもちゃんとした病院で人間ドックを受けたみたいで、ものすごく充実した30分でした。

 

 全身マッサージは腕や腰を逆方向に引っ張られたりしてイタ気持ちイイ~。施術してくれたのは年季がありそなおばさんで、静岡の街中のクイックマッサージのおねえさんとは貫禄からして違います。

 

 

 正直なところ、台湾行の直前まで仕事の合間を縫って〈吟醸王国しずおか〉パイロット版09バージョンに精力を投入し尽くし、心身ともに疲れ果てていたので、旅行中にダウンするんじゃないかと自分の体力に自信が持てずにいました。

 ところが到着当夜の格安めしと強烈足裏マッサージで、そんな不安も一気に解消されました。海外旅行って言葉や通じないイライラや食事が合わなかったりで疲れを倍増させることがありますが、台湾では正真正銘、疲れが癒せるなぁと初日でしっかり実感できました。

 つづきは次回へ。

 


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは。 (まい)
2009-06-09 22:36:18
予想通り、格安台湾シャンプーを体験した者で~す(笑)
美女だなんて・・・照れますわ!
素晴らしいレポですね!!じっくり読ませていただきました。
私は、今回初めて台湾に行きましたが、ご飯は美味しいし、
物価も安いのにビックリ!の連続でした。
でも、漢字が難しすぎて、食事のメニューを見てもどんな料理か
想像できないのは、痛かったです・・・。中国語勉強しようかな。
返信する
まいさん、私も台湾初体験です。格安シャンプー行... (鈴木真弓)
2009-06-09 23:36:58
まいさん、私も台湾初体験です。格安シャンプー行きたかったぁ。漢字だらけの食事メニューは、私も選ぶのにドキドキでしたが、想像力クイズみたいで面白かったですね。帰国後、夜市体験者に「ヘビやワニやネコは食べなかったのか」とからかわれ、冷や汗をかきましたが(苦笑)。
返信する