12月5日(月)は終日、富士山麓で過ごしました。お天気が良くて富士山もこのとおり。雪をかぶったキレイな富士山が見えると、それだけでトクをしたって感じですね。
午前中、杜氏が交替したという富士錦酒造を訪ねたら、新杜氏はなんと懐かしや、小田島健次さんでした。
小田島さんと初めてお会いしたのは20年ぐらい前。喜久醉の前杜氏の富山初雄さんが、曽我鶴(掛川)の杜氏をかけ持ちしていたとき、自分の後継者だと紹介されました。まだ小田島さんは40歳そこそこだったと思います。
その後、曽我鶴、葵天下(旧大須賀町)、小夜衣(菊川)、萩錦(静岡)の県内4蔵の杜氏をかけ持つという大車輪の活躍で、そのことを1998年2月5日付毎日新聞朝刊「しずおか酒と人」で紹介させていただきました。これが当時の挿絵です。
昨日お会いしたときは、少し髪が白くなっていたけど、昔と全然変わらず。「もう60歳になっちゃったよぉ」と照れ笑いされるので、「私も来年50歳ですよぉ」と自嘲しちゃいましたが、小田島さんは還暦にはとても見えない若々しくてクレバーな職人さん。富士錦の清信一社長も「内々の人間には気付かない課題や改善点を的確に指示してくれる。ものすごい刺激をもらっています」と大満足のよう。
小田島さんも清さんのことを「今まで勤めた蔵にはいないタイプの経営者。やりがいがあります」と相思相愛みたい。
ちなみに上の挿絵で紹介した蔵人さんのうち、まかないの菅原テツさんだけは今も小田島さんと行動を共にされています。私が描いた挿絵のことをよく覚えていてくださって、「今度描くときは顔のしわを取ってね~」と冷やかされました。
今期は萩錦酒造(静岡市)と掛け持ちだそうですが、富士錦のような(静岡県内では)規模のある、販売戦略もしっかりしているメーカーで、職人タイプの小田島さんがどんな酒を造るのか、大いに興味が湧きますね!
でも近くに来られる時は少しお時間をいただければと爺は想うのです。 猫爺