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香港市民 海外でも続く苦悩

2020-11-13 07:00:00 | 報道/ニュース

10月21日 NHKBS1「国際報道2020」


2020年6月
香港国家安全維持法いわゆる国安法が施行された香港。
この法律を盾に
香港の民主化を願って政府に対立する市民たちへの取り締まりが強まるなか
海外に脱出する人が増えている。
故郷香港を離れ
いま何を思うのか。

10月1日
香港出身の人々が旧宗主国のイギリスでデモを行った。
“香港を取り戻そう”
地元の人権団体によると
国案法の施行以降 100人以上が移住してきたという。
デモから離れた場所で見守っていたチェン(30)さん。
去年まで香港のイギリス総領事館に勤め
民主化デモの情報収集を担当。
デモに参加後 身に覚えのない買春の疑いをかけられ
中国出張中に突然拘束された。
(チェンさん)
「民主主義はなぜ重要か追及されました。
 数千枚の写真を見せられ
 知っている人物かいるか問われました。」
当局から釈放された際言われた言葉は
“祖国を裏切れば再び中国本土に連れ戻す”。
チェンさんは家族の安全を守るため絶縁し
台湾経由でイギリスへ亡命した。
国安法の施行直後チェンさんは移住希望者のための支援サイトを起ち上げた。
1日15件ほどの相談があるという。
「数週間後にイギリスに来る予定ですね?」
「香港から出られそうですか?
 何かトラブルが発生したら電話してください。」
中国政府の動きに懸念を強めるイギリスは新たな政策を発表。
(イギリス ジョンソン首相)
「中国が態度を変えなければイギリスへの逃げ道を作る。
 居住権と就業許可 市民権を与えたい。」
イギリス統治時に生まれた香港市民とその扶養家族に
5年間の滞在許可を与える可能性を示したのである。
チェンさんはこれまで100人近くの移住者のビザ申請や住居探しなどを手伝ってきた。
国安法で自由が失われると懸念し移住を決めた男性。
親中派の両親とは対立し
妹も台湾へ移住したという。
活動が軌道に乗っていたチェンさん。
ところが
(チェンさん)
「今日は8月1日です。
 先ほど私は指名手配されたことがわかりました。
 国家分裂罪です。」
(ニュース)
国安法違反で6人が指名手配されました
チェンさんを含む海外で活動を6人が指名手配されたのである。
その後 海外の仲間とオンライン会議をしていると
(チェンさん)
「すごく変な音がします。」
盗聴されていると感じることが増えたという。
脅迫を疑わせるようなメールも届くようになっていた。
“中国の諜報員がお前を必ず連れ戻す”
(チェンさん)
「これは時間の問題だと恐怖を感じます。」
異国の地で今後どうしていけばいいのか。
チェンさんはある人物を訪ねた。
華僑コミュニティーセンター所長 ジャベズさん(64)。
半世紀ほど前 香港から移住してきた。
チェンさんは
活動を続けるためどこかに安全な拠点はないかを尋ねた。
(チェンさん)
「いま必要なのは活動拠点です。
 香港人は皆 本当の自分をさらけ出さる場所を渇望しています。」
(ジャベズさん)
「これまでイギリスに逃れてきた人たちも
 他の中国人に会うことを怖がっていました。
 身元を知られ中国大使館に情報をばらされないかが心配なのです。」
安全を求め逃れた先で誰を信用していいのか
不安に駆られるチェンさん。
華僑のコミュニティーにも近づけなくなっていた。
(チェンさん)
「私が犠牲にしたものはキャリアと安定した人生です。
 いつか故郷に帰りたいです。
 身を守るためにヘルメットをかぶらなくなる日が来ることを願います。」




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