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アジア航空各社 生き残り策は

2020-11-15 07:00:00 | 報道/ニュース

10月22日 NHKBS1「国際報道2020」


世界の航空業界の最終損益は
今年約9兆円の赤字になる見通しである。
そうしたなかアジアの航空各社はあの手この手で生き残りを図っている。

2020年5月に経営破綻し再建中のタイ国際航空。
フライト数が96%も減少しパイロットの仕事がなくなるなか
10月から異例ともいえるサービスを始めた。
有料での体験ビジネスである。
1台20億円はするシミュレーター。
コックピットの機器は本物と同じものを使用。
窓にはリアルな景色が映り
実際のフライトさながらである。
操縦指導にあたるのは本物のパイロット。
天候や離着陸する空港も選べる。
料金は30分で4万円
90分で12万円と高額だが
すでに40件以上の利用があるという。
会社としては社員の早期退職に踏み切らざるを得ない苦しい状況のなか
少しでも収益を確保する狙いである。
(タイ国際航空 チャトリー副社長)
「パイロットはいま暇を持て余しています。
 この取り組みでパイロットは仕事を得て
 会社は少しの収益増を見込めます。」

インドネシアのガルーダ・インドネシア航空。
機内で使うブランケットなどのクリーニングや機内食作りを担ってきたグループ会社では
いずれも需要がなくなり
収入は90%減少。
クリーニング事業では
感染拡大前には1日15トンあった洗濯物が
4月には1トンまで減り
この部門の従業員の約7割を解雇せざるを得なかった。
そこで取り組みを強化したのがホテルなどを相手にしたビジネスである。
大量の洗濯物を扱ってきた経験を生かし
部屋のシーツや従業員の制服などのクリーニングを請け負う。
ホテルに出向いて洗濯物を回収するなどサービスを充実させたことで
契約は2社から13社に増加。
解雇した従業員の4割を呼び戻すことができた。
(ホテル担当者)
「8月から契約しましたが
 とても信頼しています。」
さらに出番の減った機内食は一般向けにデリバリーを始めたほか
食品加工技術を生かし冷凍食品の販売にも手を広げている。
会社では新たなサービスによる売り上げを収入全体の3割以上とすることを目標にしていて
今後事業の柱にしたい考えである。
(グループ会社 Aerofood ACS シニアマネージャー)
「競争は激しいのでまだまだ頑張らねばなりません。
 日々議論を重ねて
 どんなチャンスでも試したいと思います。



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