2021年6月16日 NHK「おはよう日本」
完全栄養食とは
タンパク質 ビタミン ミネラルといった
必要な栄養素がそろってカロリーや塩分などを抑えた食事。
巣ごもり需要などで売り上げが伸びている即席めん。
その技術を応用して開発に取り組んでいる“完全栄養食”。
チャーハン とんかつ ナポリタンなど
300種類以上のメニューを提供する。
日清食品 安藤社長自らがこのプロジェクトを率いている。
食生活の乱れによる生活習慣病などを防ぎたいと考えている。
(日清食品 安藤社長)
「普段食べているものが変わらずに美味しく完全栄養をとる
新しいコンセプトを作ろうと。
栄養補助食品的なものはたくさんあるが
食事そのものが1食で“完全栄養食”というのはまだない。
そこを完全栄養食にすることによって大きなビジネスになる。」
研究施設では実際に調理した食事の栄養素をチェックしながら開発を進めている。
カロリーを抑えたとんかつ。
「揚げずにとんかつを仕上げます。
どういうふうには企業秘密。」
即席めんの技術が生かされているという。
調理の過程で栄養素が流出してしまうことを防ぐとともに
栄養素の苦みを感じさせなくする工夫も施されている。
(日清食品 安藤社長)
「栄養素を全て食べ物の中に入れると苦み ・えぐみが出てしまう。
苦み・えぐみを感じずにおいしくするにはどうしたらいいか。
インスタントラーメンの技術が応用されている。」
販路のひとつとして考えているのが健康志向が高まる社員食堂である。
大手商社 伊藤忠商事と連携して
一部の社員食堂で試験的に提供している。
メニューはハンバーグやカレーなど約30種類。
「栄養食というより普通においしいカレーだと思った。」
(“完全栄養食”を試験的に導入する 伊藤忠商事)
「おいしいもの好きなものを諦めないといけない部分もあると考えていたが
美味しく食べられ
カロリーや栄養バランスがしっかりコントロールされた食事がとれる。」
“完全栄養食”が社員の健康維持につながっているか
データを集めて多くの企業への導入を目指している。
(日清食品 安藤社長)
「あらゆる食あらゆるレシピを完全栄養食化することで
インスタントラーメン産業以上のビジネスモデルに成長させていきたい。」