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日本語を話すには気遣いから

2019-10-07 07:00:00 | 編集手帳

9月15日 読売新聞「編集手帳」


 日本語、特に方言は難しい。
江戸っ子が「し」と「ひ」の区別がつかないというのは通説だが、
大阪人も「し」を「ひ」と発音することが多いのだそうだ。
講談師の旭堂南陵さんが増補改訂した『事典にない大阪弁』(浪速社)に例が挙げてある。
ひつこい(しつこい)、
ひく(敷く)等々。
逆もありで「猫の額のような庭」を<発音から「猫の死体のような庭」と思てた友人がいた>そうな。

待ち合わせに相手が「来ない」ことを言う「けぇへん」は近年、
「こうへん」「きぃへん」に変化する一方で、
「消えない」や「着もしない」の意味にも使われて…。
実にややこしい。

同じ日本人ですらこの有りさまだ。
我が国で暮らし、
働く外国人はどうだろう。
「日本語教育 社会の責任で」。
そんな見出しの記事を先日読んだ。
幼い頃に来日し、
母国語、
日本語ともに苦手な子どもが少なくないのだという。
そのもどかしく、
つらい毎日を思う。

少しの気遣いからでも始めたい。
コンビニでたどたどしい日本語で応対されたら分かりやすく注文を伝える、
とか。
事典にない言葉は相手や場所を考え、
ゆっくりと丁寧に。

 

 


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