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白人至上主義団体の実態 トランプ政権下で勢い

2019-10-08 07:00:00 | 報道/ニュース

9月17日 NHK「おはよう日本」


バージニア州の白人至上主義団体のデモ。
差別に抗議する人たちが詰め寄り
現場が騒然とするなか
団体のメンバーの男が突然 銃を取り出し実弾を発砲して威嚇した。
アメリカでは今こうした差別的な思想を持つ人たちの言動がますます先鋭化している。
去年 白人至上主義者が銃などを使って起こした殺人事件の死者は39人にのぼり
2017年に比べて倍増した。
8月にはテキサス州のエルパソで白人至上主義者とみられる男が銃を乱射し
メキシコ人など22人が死亡した。
容疑者の男がインターネット上に投降したとみられる文章には
“テキサスでヒスパニックによる侵略が起きている”
などと記されていた。
ネット上には事件に共感するような書き込みが相次いでいる。
”エルパソの事件に感銘を受けた”。
こうした声を吸い上げて勢力を拡大している白人至上主義団体がある。
その代表はもともと保守系のメディアで働いていたという。
暴力には反対だと言いながらも
増え続ける移民への怒りは理解できるという。
(白人中心の国家樹立を掲げる パトリック・ケーシー代表)
「この国を作ったのは白人なのに
 このままでは少数派になる。
 白人は優遇されていないのに
 白人以外は常に恩恵を受けている。」
今年活動を始めたばかりにも関わらず
メンバーはすでに500人余に急増。
メンバーの半分は大学生でなかには弁護士や会社経営者もいる。
そのほとんどがトランプ大統領の熱烈な支持者である。
大統領が移民に批判的な発言をするたびに強力な後押しを受けている気がするという。
(白人中心の国家樹立を掲げる パトリック・ケーシー代表)
「トランプ大統領の発言は人を奮い立たせる。」
一方こうした勢力の強まりに危機感も広がっている。
スーザン・ブローさんは
2年前 白人至上主義者の暴力によって娘のヘザーさんの命を奪われた。
抗議するヘザーさんたちに白人至上主義者の運転する車が突っ込んだのである。
(スーザン・ブローさん)
「娘は“この町に憎悪の居場所はない”という意志を示そうとしていたと思う。」
娘のような犠牲者をもう二度と出したくない。
ブローさんは過激な思想の広がりを食い止めようと各地で訴えている。
そしていま力を入れているのが
白人至上主義の思想に染まりやすい若者への働きかけである。
ブローさんは娘の名前を付けた基金を起ち上げ
差別をなくす活動をしている高校生や大学生を支援している。
学生たちは全米各地で活動している。
(スーザン・ブローさん)
「私たちはまだ憎悪を持つ人に対処できていない。
 若者を支援することで
 差別による犯罪を減らしていける。
 一刻も早く活動しなければいけない。」
トランプ大統領の言動に勢いを得る白人至上主義を食い止めることはできるのか。
アメリカ社会では焦燥感すら広がっている。 






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