3月7日 国際報道2017
新潟県南魚沼市。
市役所の一角に設けられたグローバルITパーク。
国内では珍しい
海外のIT企業だけを集めた一大拠点を目指している。
発起人の1人
スリランカ出身のカウシャル・ワウラガラさん(39)。
アメリカハーバード大学経営大学院で学んだ後
1年前に来日。
ITが急速に浸透する日本にビジネスチャンスを感じたという。
目をつけたのが
南魚沼市の中小企業の技術力高さ。
それを
これまで全く縁のなかった海外のIT企業と結び付けることで
新たな技術革新を生み出せると考え
市にITの拠点構想を提案したのである。
(カウシャル・ワウラガラさん)
「ITは中小企業の事業発展にとって最も重要な手段だと考えている。」
モデルにしたのが
世界でも有数のIT集積地と言われるインド南部のケララ州。
一地方都市ながら海外から多くのIT企業が集まり
6万人を超える雇用を生み出した。
州の1人あたりの純生産は4倍以上に成長し
国内有数の発展を遂げたのである。
プロジェクトの第1弾は
国内でも数少ない眼の検査で使う検眼機の地元メーカーと
スリランカの企業の共同開発。
世界でもまだ実用化出来ていないという新技術に挑む。
検眼機で撮影した目の画像を人工知能が自動で診察。
数万件の診察結果を分析し
病気の予測につなげるという仕組みである。
開発がうまくいけば
白内障など眼の病気を
専門医がいない過疎地域でも早期発見できる画期的な医療技術になる。
(カウシャル・ワウラガラさん)
「この技術が医師の仕事の手助けになると信じている。
“ITパーク”を中小企業が解決策を模索しに来るような場所にしたい。」
海外からの視点とITの技術が地方にどのような変革をもたらすのか。
カウシャルさんの挑戦が続く