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なぜ上がらない?私たちの給料 ②人材投資で業績・給料アップを

2018-04-13 07:00:00 | 経済フロントライン

3月18日 経済フロントライン


大手化粧品メーカー 資生堂。
従業員はグループ全体で約46,000人にのぼる。
3月5日に発表した新たな経営計画で
人材投資に今後3年間で140億円を投じると打ち出した。
(資生堂 魚谷雅彦社長)
「本気になって人材の成長投資をはかりたい。
 これなくして世界で勝てる企業にはなりえない。」
去年1年間の営業利益は過去最高の804億円を記録した。
業績が好調ななか
賃上げだけでなく社員のスキルアップにもお金を使うことに決めたのである。
すでに始めている取り組みがある。
英語学習の支援である。
営業だけでなく総務や人事など本社で働く人たちを対象に去年から実施している。
社外の英会話スクールで1回80分のレッスンなどを
勤務時間内に無料で受けることができる。
1,700人が利用している。
(社員)
「勤務時間内で会社がこういう機会を与えてくれるのはありがたい。」
「成長意欲はこういう取り組みで非常に刺激されている。」
さらに若手や中堅の社員には希望すればMBAを取得するチャンスも与えている。
営業担当の西上直樹さん(30)。
仕事のあとや休日に早稲田大学のビジネススクールに通っている。
通常なら2年間で300円余かかる受講料は会社負担。
刺客を取得したあとは海外の拠点で経営に携わりたいと考えている。
(西上直樹さん)
「ビジネススクールには弁茶企業の社長も役員もいる。
 仕事の内容も価値観も違う。
 そこを聞くことによって
 新たなビジネスアイデアとか
 提案したい内容が変わってきたと肌で感じている。」
学びの成果はすでに仕事にも生かされている。
ふだんはスーパーマーケットなどの営業を担当している西上さん。
アンケートなど新たにマーケティング活動も行うようにした。
ビジネススクールで他の会社の人と議論するなかで
新しいことに挑戦する重要性に気づいたと言う。
(西上直樹さん)
「自分のスキルが上がっているのもわかるし
 知らない世界に飛び込んでいって
 成果に結び付けられたらと思う。」
魚谷雅彦社長は
社員教育にお金を使うことで業績が向上し
結果として社員自身の給料アップにもつながると考えている。
(資生堂 魚谷雅彦社長)
「人件費もコストや費用ではなく投資である。
 投資なのでしっかりそれを増やして
 人が成長して企業が成長できれば
 投資が十分価値を生めばリターンが十分あると考える。
 発想を大きく変えていく時期ではないか。」
投資家の間では企業が人材育成にお金を使っているかを重要視する動きが始まっている。
約500社の日本企業に投資を行なっている外資系の資産運用会社。
投資家の視点から経営者へ助言などを行なっている三瓶裕喜さん。
この日 投資先である大手の情報システム会社の経営者と面談を行った。
「売上高は順調に右肩上がりだが
 社員数がほとんど伸びていないので
 1人あたりの生産性が改善している。」
この会社は社員の資格取得を支援する制度を導入。
社員1人あたりの売り上げは5年で約2割伸び
給料も上がっている。
三瓶さんは
競争が激しいIT業界で今後も成長するためにはより一層社員への投資が必要だと訴えた。
「御社のビジネスモデルがうまく回っていくように
 人材投資は成果が実るので続けていただきたい。」
(大塚商会 大塚祐司社長)
「投資家は人材投資を長く見てもらえるところが多い。
 助かっている。」
しかしこうした企業はまだ少数。
三瓶さんは人材投資に力を入れるようアドバイスを続けていきたいと考えている。
(フィデリティ投信 三瓶裕喜さん)
「上場企業が3,000社ある。
 その中で人材投資は残念ながらほとんどできていない。
 3年 5年考えて社員1人1人が成長することによって得られるものに
 もっと視点を移していく。」





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