3月24日 経済フロントライン
都内のビルの1室で行われているのはアート作品を使った企業研修。
参加者は人材派遣などを行なう企業の社員22人。
最初の課題は
彫刻を見た印象を率直に話すこと。
「何か成し遂げた人なんじゃないか。」
「もしかしたら“大貧民”の代表の人なのかな。」
感じ方は人それぞれ。
自分とは違う他者の感覚を理解することで
AIより人間の方が優れているという“コミュニケーションの力”を磨く。
(京都造形芸術大学 専任教師 岡崎大輔さん)
「ほかの人たちの意見も聞いて
それを踏まえて
自分の考えや他の人たちとのやりとりを発展させるという効果がある。」
続いての課題は
自分の見たものを目隠しをした人に伝える。
「イスの素材は木で
色が塗ってあって 黄色に。」
「座面はクッション?」
「わらで編んだような・・・。」
「わら?」
“自分で感じたことをどう言葉にして伝えるのか”。
これも人間の方が得意だという能力である。
2日間で12時間。
1度研修を受けた企業のほとんどが繰り返し受講していると言う。
(研修に参加した社員)
「今リーダーでチームをひとつ見ているが
そこですごく感じているのが“人は感情で動く”。
相手がどんなふうに感じているのかを理解する意味では
生きる手段みたいなものにつながる。」
(研修を取り入れた パーソルホールディングス 人材開発室)
「人と人がつながって
どういうことを生み出していくのかがより求められている。
感覚をトレーニングできる研修はこれからも増やしていきたい。」