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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

センスの源泉

2023-11-18 22:23:44 | 毎日コラム
あの人はなぜあんなに仕事ができるのか。
いや、あの人はセンスがいい。
自分はセンスが悪いからわからない。

思えば自分が学生だったころから、この種の議論はされていて、センスがいいからレギュラーになる、数学のセンスがない、と安易に評価されてきた。
では、そのセンスなるものは、生まれ持って備わっているものなのか。
そうだと言い切ってしまえば、話はそこで終了、ということになる。

だが、センスはおそらく細部にやどる。
細部をみて私たちはセンスの良し悪しを語っている。
細部だからこそ、そこは感覚としか言いようのないもののように感じてしまう。

細部にセンスが宿るのは、その所作があまりにもその人の本質に関わることのように見えるからだろう。
そんな細かいことは普通は意識しないよ、それができているなんて、「センスがいい」

その細かいことは、おそらくその人の仕事観や人生観に直結しているのだろう。
共同で利用する場所や物を丁寧に片付ける人は、次の人のことを考えて行動するという仕事観がある。
なぜそんな細かいことを気にするのか、ということにこそ、その人の人生が現れる。
それを軽んじている人は、きっとずっとセンスが悪いといわれる。

と同時に、事務処理こそ仕事の根幹である、ということにこの年齢になって気づいてきた。
単純で、それこそ、AIに奪われるかもしれない業務だろうが、それを疎かにしない人は強い。
ミスがないから次に行ける。

どれだけ仕事が効率化しても、いや効率化されればされるほど、事務処理から人は逃れられない。
多分。
その些細なことを、どれだけ丁寧にできるか。
私が苦手な挨拶も同様だろう。

ま、頭でわかっていてもそれができるとは限らない、だから「センス」なのだけれど。

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