ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

コジカナツル

2005年07月31日 | 名盤



 「コジカナツル」、、、
 kojikanatsuru? 
 こじか なつ る ?  
 何かのマジナイ?


 いえいえ、コジ=小島良喜(piano)、カナ=金澤英明(bass)、ツル=鶴谷智生(drums),つまりメンバー三人の姓をつなぎ合わせた、ピアノ・トリオの名前です。



左から 小島良喜(piano)、金澤英明(bass)、鶴谷智生(drums)


 このブログ、最初は「ロックとジャズの割合を半々くらいにして、あれ書いてこれ書いて…」などと、展望らしきものを持っていたんですが、気がつくと今のところジャズの話が一番少ない。
 ヘタなことを書くと、ジャズ通の方々に突っ込まれるかもしれない、という恐怖感(笑)があるのも理由のひとつかもしれません。


 とはいえ、好んで聴いているCDにジャズが多く含まれているのも事実です。
 そして、最近のお気に入りの中に、この「コジカナツル」があるわけです。


 ジャズには夜が、それも夜中が、不思議とよく似合うものです。このグループのファースト・アルバム、「コジカナツル」を聴いていると、ぼくには、「夜の猥雑な繁華街の隙間にある、束の間の静寂」みたいな雰囲気が感じられるのです。


 ピアノの小島良喜を生で初めて聴いたのは、「Four Hands」という、佐山雅弘(piano)とのピアノ2台によるデュオでした。生々しくて、遊び心がたっぷりで、とても人間味豊かなピアノだと思いました。
 金澤英明のベースは、楽器(ウッドベース)の木のきしみみたいなものまで一緒に聴こえて来るような、骨太でどっしりした素敵な音を奏でます。
 鶴谷智生は、スタジオ等で大活躍しているドラマーです。テクニックもさることながら、楽器を素晴らしく歌わせられる方だと思います。





 夜中にこのアルバムを聴いていると、「タバコの煙とウィスキーの香り、男くささ、地下の薄暗いジャズバー、真剣に楽器で遊んでいるヤンチャな大人」なんていう情景がきれぎれに浮かんで来るのです。


 三人が一丸となって熱く渡り合う16ビートの「"F"」と、3連の濃いグルーヴ感がたまらないスタンダード・ナンバーの「Teach Me Tonight」、この2曲がとくにぼくのお気に入りです。
 そして今夜も「ヤンチャな大人の遊びっぷり」を耳にしながら、いつの間にかニヤッとしている自分がいるのです。








◆コジカナツル/Kojikanatsuru
  ■演奏
    コジカナツル
  ■リリース
    2003年
  ■プロデュース
    須田晃夫
  ■録音
    スタジオRAG河原町(京都市) 2003年4月1~2日 ②~⑨
    ライブ・スポットRAG(京都市) 2003年3月31日 ①
  ■収録曲
    ① Yossy's delight (金澤英明)
    ② "F" (小島良喜)
    ③ take a nap (on the Oak street)(小島良喜)  
    ④ Alternative blue (塩次伸二)
    ⑤ Whoop it up! (小島良喜)
    ⑥ So Nice (Marcos Valle, Paulo Valle)
    ⑦ Colour Me (鶴谷智生)
    ⑧ Dog(小島良喜)
    ⑨ Teach Me Tonight (Gene de Paul)
  ■録音メンバー
    小島良喜(piano)
    金澤英明(bass、piccolo-bass⑦)
    鶴谷智生(drums)
  ■レーベル
    RAGMANIA 




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