片側は山、片側は深い谷、極端に細い曲がりくねった山道、米沢の
滑川温泉はその先にありました。宿の裏の吊り橋も野趣満点です。
約500年前、一人の武士がこの川を渡ろうとして滑り、その時川の石
に暖かみを感じて、温泉を発見し、滑川の名もそれに由来しているそ
うです。こんな険しい山の中までと思いますが、大勢湯治客が来るん
ですね。昔も今も秘湯好きには事欠かないようです。この先の姥湯
温泉への道はもっと険しいとか。
滑川温泉は見学だけで、その日の宿泊地五色温泉へ向かいました。
これまた直江兼続に起源を持つ古い由緒ある温泉です。台風26号
の接近で、不穏な雰囲気でしたが、開放的な(それゆえ、駐車場か
ら丸見えなんですが)露天風呂がいい気持ちでした。ただ、宿の人
のそっけなさと、杜撰さにちょっと興ざめでした。前日の新高湯温泉
の人々がとても温かかっただけに。良く言えば、素朴と言えないこと
もないのでしょうが。土砂降りの真夜中に火災警報器が鳴り、なかな
か鳴り止みませんでした。雨漏りのためだったようですが、その説明
も相当時間が経ってから。
翌日は、台風が接近ていて、雨風がかなり強かったのですが、
早々に退散しました。川も濁流が轟々と流れていました。
山を降りてしばらくすると、青空が広がり始めました。台風の進路
とは反対に南下しましたからね。でも、強風はやまず、東北道は
一部通行止め。仕方なくとろとろと下の道を走りました。まあ、無
事に帰れて良かった!