![]() | ハロウィーン・パーティー (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) |
中村 能三 | |
早川書房 |
ハロウィンつながりで、なんとなく昔読んだアガサ・クリスティの「ハロウィー
ーン・パーティ」をまた読んでみました。久々のアガサ・クリスティ、懐かしい。
昔はクリスティ中毒ってくらい読みました。これも読んだはずなんだけど、中
身は全く覚えていなくて。初めてのように楽しめました。
![]() | Hallowe’en Party (Poirot) |
Agatha Christie | |
HarperCollins |
殺人が起こる舞台が子ども向けのハロウィーン・パーティーと言うだけで、
プロットは別にハロウィーンと深く関わりあっているわけではありません。
でも、クリスティ節とでも言うのでしょうか、平易だけど、ウィットに富んで
いて、男性の推理作家には無い種類のラブロマンスもあり、古き良き時代
のイギリスの雰囲気が感じられる素敵な読み物です。
![]() | 松岡正剛千夜千冊 |
松岡 正剛 | |
求龍堂 |
松岡正剛の千夜千冊の664話は、アガサ・クリスティの「オリエント急行殺人
事件」の書評です。これが面白い。クリスティーを読むと、未だ読んでいない
これから読む人に、つい先に犯人を教えたくなる。これ、一番やっちゃいけな
いことなんですが。自分で犯人を見つける楽しみ、アッと驚くどんでん返しで、
意外な人が犯人だった時の興奮、それが推理小説の醍醐味なのに。なぜか
そういう悪さをしたくなる作家だって言うんです、アガサ・クリスティは。彼女自
身がクセモノですからね。失踪してみたりして。
![]() | 牧師館の殺人―ミス・マープル最初の事件 (偕成社文庫) |
村上 かつみ,Agatha Christie,茅野 美ど里 | |
偕成社 |
アガサ・クリスティはもちろんポワロ物が有名ですが、松岡正剛が言うように
どうもポワロはあまりよく書けていない。おこがましいながら私もそう思います。
なんといってもミス・マープルが好き。田舎に住む世間知らずなおばあさんが、
自分の卑近な経験から、アッと驚く推理をして、おえらい男性陣を出し抜き、
見事事件を解決する。痛快、痛快!