なっちゃんを連れて、山梨の桃の花見とウイスキー醸造所見学にフラフラ
出かけたのですが、今満開の高遠の桜をぜひ見ていけと、ペンションのご
主人に勧められ、伊那方面へ行きました。普通だったら、日本3大桜の名所、
高遠の桜めがけてでかけるところなのに、なんとも行き当たりばったり。
まあ、いつもの我が家の旅行流儀ですが。
行ったところが、噂に違わず素晴らしかった。数年前に行ったこれも名所の
弘前城の桜も見事だったけれど、こちらのほうが桜が密に植わっているよう
な気がします。りっぱな古木が多く、桜に包まれている感が心地よく、かなり
高い所にあるので、桜の向こうに高遠の町も望めます。
高遠城は山本勘助の築いた名城でしたが、元の建物は残っていません。ただ、
廃藩置県の後、旧高遠藩士が桜をここへたくさん移植して、それ以来名所に
なったそうです。
高遠と言えば、江戸時代の絵島生島事件の大奥年寄絵島が流され、幽閉さ
れたところとしても知られています。3百年も昔のお話ですが、歌舞伎や芝居、
小説になっています。絵島は、どの場合もかなり脚色されていますが、実際は
政争に巻きこまれたごく真面目な女性であったというのが本当のところのかも
しれません。満開の桜の下で想像が膨らみます。
高遠の桜はコヒガン桜という種類が多いようで、色が多少濃く、色の薄い桜
とのグラデーションがきれいです。