もう大分前に亡くなった叔母は、童謡が好きな人でした。その
レパートリーのうちの一つが「大黒様と因幡の白兎」の歌。
「おおきな袋を肩にかけ、大黒様が来かかると、ここに因幡
の白兎、皮をむかれてあかはだか、、、」妙に心に残る短調
のメロディーなんです。
出雲大社の大国主命と兎の像の前に立つと、叔母の素朴な歌
声が思い出され、懐かしい気持ちになりました。
出雲大社(いずもおおやしろ)は、大国主命の国譲りの神話で
も有名な古社で、伊勢神宮と並ぶ霊験あらたかな神社です。大
国主命がおつくりになった豊葦原の国、すなわち日本を天照大
神の子孫、すなわち大和朝廷に天まで届くような高いお社をこ
の出雲の地に建てることを条件にお譲りになったと古事記や日
本書紀に書かれています。要は、出雲と大和の権力闘争で、大
和側が勝ったということでしょうか。敗者側の大国主が今に至
るまで、このように祀られ敬愛されているということは、ある
意味「和をもって貴し」とする日の本の精神でしょうか。
これは出雲大社の宮司千家のかたのお住まい。千家は天照大神
の子孫ということで、何年か前、高円宮家の典子さまが千家国
麿さんと結婚されましたが、親戚同士ということになりますね。
縁結びの神様の元、仲良くしていらっしゃるでしょうね。
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