★ベルの徒然なるままに★

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映画『名探偵コナン~紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)~』

2007年05月01日 | 映画鑑賞記
4月21日公開の劇場版『名探偵コナン』。シリーズ第11作目の作品です。
私は、公開初日の、朝一番で行ってきましたですよ~p(^^)q
ずっと、レビューを書きたいなぁと思いつつ、ゆっくりとPCに向かう時間もあまり無かったのですし、延び延びになっていましたが、本日、書かせていただきますね☆

さてさて。

タイトルにもなっている「ジョリー・ロジャー」というのは、いわゆる「海賊旗」のこと。髑髏があって、その下に、骨で「×」印になっている・・・アレです。海賊と言えば、誰もが連想する旗なのでは無いでしょうか??
と言うわけで、今回の、コナンは、海賊物。海を舞台にした物語です。
現在、「パイレーツ・オブ・カリビアン」が大人気していますし、それの影響もあるのかしらね??

劇場版コナンといえば、何と言っても、大がかりなアクションも、見せ所の一つ。

これまでの作品も、「テーマパーク」や「仮想世界のロンドン」など、非日常的な雰囲気の楽しめる所から、近年ではもっともっと、スケールアップして、「上空」を舞台にしたものや、「海」をテーマにしたものがありましたよね。海と言えば、『水平線上の陰謀』が記憶に新しいので、正直、今作の予告を見たときは、

「また、海???」

とも思ったのですが、船上という在る意味、海に閉ざされた密室での犯罪を取り扱った『水平線上の陰謀』に対し、今回の『紺碧の棺』は、海賊物・・・深海に沈む海底遺跡を舞台にした、宝探し冒険譚と言った感じでして、同じ「海」が舞台といっても、全く雰囲気やテーマの違う作品になっていて、「被った」感は、全然ナッシングでした(*^^*)

ストーリーですが。

オープニングは、いきなり長めのアクションから魅せてくれました。

佐藤刑事&高木刑事と、強盗犯の、激しいカーチェイスから始まります。因みに、この強盗犯、ルパン三世と不二子の覆面を付けていて・・・ちょっとビックリしました。コナンに、いきなり、ルパン三世ですよ!? 
というのも、前作に引き続き、劇場版の脚本を担当した、柏原寛司氏は、劇場版『ルパン三世』の脚本を手がけられた方なのですよね。
なので、ちょっとしたファンサービスだったのかなぁと勝手に想像しちゃいましたです。

と。話が逸れてしまいましたA^^;;

佐藤刑事達の激しいカーチェイスの末、強盗犯は、捕まるのですが、その犯人が、気を失う寸前に残した言葉が「神海島」。その島には、何か犯罪に関する秘密でもあるのでしょうか・・・。


一方。
コナンに蘭、毛利小五郎、園子、そして、阿笠博士と少年探偵団達一行は、神海島に観光に来ていました。

神海島は、「海賊伝説」で知られる島。
その昔、伝説の女海賊、アン・ボニーとメアリ・リードがこの島に、財宝を隠した・・・という言い伝えが在るそうです。そして、最近、その伝説が真実であると裏付けるような証拠・・・彼女たちが遺した物と思われる、カットラスと銃が発見されたとのこと。
そういう訳で、神海島の財宝伝説は、今や、有名になり、あちこちから「トレジャーハンター」と呼ばれる人たちが集まってきては、財宝探しに余念がないということでした。
そして、ホテルのロビーで、コナン達は、ガラの悪い三人組のトレジャーハンター達と出会うのでした。

こうして、コナン達一行のバカンスが始まります。
コナン達少年探偵団は、「宝探し」に参加。といっても、これは、島の観光課が、観光客や子供相手に実施している単なるゲーム。探偵団達も、コナンや哀ちゃんの頭脳を借りて、サクサクと宝探しゲームを楽しんでいました。

一方、蘭と園子は、深海に眠る海底遺跡を見学するために、ダイビングを楽しむのです。

けれども・・・事件はここで起こるのでした。

インストラクターに付いてもらって、海底散歩を楽しんでいる最中に、サメが現れるのです。
そして、彼女たちの近くで、やはり、ダイビングをしていた、例のガラの悪い三人のトレジャーハンター達が、サメに襲われるのでした。サメとの激しい攻防の末、三人組の内の一人が死亡・・・。

しかし。一見、海の事故に思われた、サメの襲撃ですが、それが、巧みなトリックによる殺人であると見抜いたコナン。
そして、次の事件が起こります。
島の博物館に展示してあった、アン・ボニーとメアリ・リードの銃とカットラスが何者かによって盗み出されたのでした。また、何者かに寄る、銃撃事件も発生。

この島で、海賊伝説にまつわる、事件が起こっている!

こうして、コナンは犯人捜しと、財宝伝説の謎に挑むこととなったのでした。


感想は・・・と言いますと。
今作は、推理物ではなく、完全な冒険物でした~。
殺人事件や盗難事件が起こるので、まあ、「犯人」が居るのはいるのですが、それは、推理によって犯人を当てる・・・というものではありませんでした。
ゲームに例えるなら、冒険の末に、ラスボスが出てくる・・・と言った感じかな。
とはいえ、ラスボス・・・もとい、犯人は、普通に見ていても、簡単に推理できる・・・というか、想像付きますが。

わたし個人的な嗜好で言うと、冒険物より、推理物の方が好きなんですよね(^^)
例えば、「事件」自体は、とても小さくてたいしたものではないものの、完全な手がかりが見る側に与えられ、順を追って推理するとちゃんと犯人に辿り着くことが出来、最後の最後で、すべてのパズルのピースがはまりスッキリとする・・・という、まるでエラリー・クイーン物のような本格推理系だった、前作『探偵達の鎮魂歌』の方が、好みです。

とはいえ、コナンの魅力は、推理だけではなく、特に映画においては、ドキドキ感ある冒険や、大きなアクション。
そういう点では、前作『探偵達のレクイエム』は、万人受けしなかった作品なのではないかなぁ~と思いますよね。私個人は大好きな作品なので(←DVD買った)、少し、淋しいですがA^^;;

一方、今作のような、推理よりも冒険、アクションを、全面に押し出した作品のほうが、皆が楽しめる作品になっているのだろうなぁと思います。

確かに、とても面白かったです。映画に相応しい、スケールとアクション、謎、そして、スリル感がありました。

今回は、少年探偵団や哀ちゃんの活躍も多かったですね。皆で、ワイワイ宝探しゲームをしている所なんかは、すごくほのぼのあったかムードでした。特に、哀ちゃんと少年探偵団のやりとりが好きでした。

また、怖かったと言えば、サメ。サメが出てくるシーンは・・・アニメと分かっていても、怖かったです(><)

後半で、犯人に連れられて、神海島に蘭たちが連れて行かれたものの、嵐の所為で救助に行けないというシーン。
緊迫感があると同時に、毛利小五郎が、警察に、「船を出してくれっっっ!!」と詰め寄る所など、なかなかグッときました。普段が、おマヌケなオッチャンだけに、蘭を思う真剣な表情が良かったですね。

そして、毎回お約束ではありますが、蘭を救出に行く、コナンも格好良かったです(*^^*)

「宝探し」や「海賊」をテーマにしているだけあって、冒険度も、とても高いですし、夢がありますよね。そして、冒険にはお約束の、「友情」も描かれていて、良かったです~。蘭と園子が、背中合わせになって、犯人と戦うシーン・・・それが、伝説の女海賊、アン・ボニーとメアリ・リードと重なって。「伝説の復活だぁぁ~」と思わせられましたね。

時に。
アン・ボニーとメアリ・リードって・・・どこの国の人ですか??
この二人組の片方が、投獄されている間、もう一人が、この神海島の近くの島・頼親島に宝を隠し、相手が脱獄するのを待っていた・・・とのことですが。
・・・日本の牢屋にでも、投獄されていたのですか?? ・・・まさかねぇ~A^^;;

海賊と言えば、カリブでしょ。もしくは、ヨーロッパ(財宝の地図にスペイン語が書いいてありましたし、ね)。それにしては、脱獄を待つのも、宝を隠すのも・・・ちょっと、極東すぎじゃないのかなぁ~と、さりげなく、ツッコンで見たり。でも、まあ、それは、ロマン・・・ですからね(*^^*) そういうのも良いのかも知れません。

コナン達と一緒に、宝探しの冒険を楽しめる映画です。楽しかったです☆

まあ、欲を言うならば・・・。
もっと、冒険色と推理色ミックスした作品にしてほしかったかな。設定とかは、とても面白い設定なので。
最近のコナン映画は、「推理」or「冒険」のどちらか一方の特色が突出している気がしますです~。
昔の作品ですが、『天国へのカウントダウン』のようなアクションと推理が両立した作品や、『ベイカー街の亡霊』みたいな非日常的冒険と推理がミックスされた作品が、わたし的には、好きですね。

とはいえ、今作も、満足して見ることができました。


そうそう。
ちょっと気になったのが・・・気のせいかな。
今回、コナンにしては、初めて、作画が海外発注になってませんでしたか?? 日一部、微妙に作画が、いつものコナン作品と違うような、少し崩れているような・・・そんな気がしたのは。気のせいだと良いのですが^^

毎年、コナン映画といえば、大混雑・・・という感じなのですが、今年は、初日も、意外と空いていて。少し、ビックリでした。初日の朝一番だからかなぁとも思ったのですが、お昼とかになっても、普通に空席在りましたしA^^;;
いつもなら、朝一番に行っても、夕方か夜の部まで、空席無し状態でしたのに。

21日って、関西では、別に何か行事があって、映画館に人が来なかったのかしら?? いつもと違う、初日の空きように、コナンファンとしては、少し、心配になったりしたのでしたA^^;;

でもでも。
12作目も、制作決定とのとです。
こんどは、どんな作品なのでしょうね☆