懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

蒸気機関車 ボタ山

2011年11月24日 | 蒸気機関車
福岡田川炭鉱のボタ山です。田川後藤寺駅より撮影 蒸気機関車は9600形
九州では石炭を採掘した時の岩石や質の悪い石炭をボタとよばれている。一般的にはズリとよぶところが多い。
石炭を採掘の歴史とともにボタの山は高くなる。100メートルを超える山もあったそうだ。
ボタ山の中にも家庭で使える石炭もあった、そのボタ拾いは子供の役目であった。崩落や転落の危険のなか子供は家庭のため石炭拾いをした。

ボタ山は自然発火して何にも燃え続けたり火災の巻き添えで焼け死ぬ人もいた。
崩落事故も起きて建物の損壊や人が生き埋めになる被害もおきた。
石炭採掘が終わり負の遺産として残った。
北九州の炭鉱では各地でボタ山が見られると言われるが私が蒸気機関車を撮影に行っていた頃には数少なかった。
この厄介物のボタも工場の埋め立てや学校や宅地造成に活用された。これを入れる事で水はけがよく運動場や競技場に重宝され姿を消した。

その頃の私は蒸気機関車ばかり追ってそんな炭鉱施設には興味も湧かなかった。
田川地方は三井石炭の本場で田川伊田駅にはもう使われなくなり錆びた石炭の積み込みの大型施設があった。今もってあれと蒸気機関車を一緒に撮らなかったか悔やまれる。
その近くに石炭歴史博物館があり世界記憶遺産になった山本作兵衛氏の絵画が保存されている。
田川市は盆踊りでなじみの炭坑節の本拠地である。
月が出た出た月がでた、あんまり煙突が高いのでと歌われた三井石炭の煙突は近代化遺産に指定されている。