梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

金木犀

2022-09-30 14:10:09 | お酒
7時過ぎ帰宅するとすっかり暗くなった団地の植え込みから金木犀の匂いが漂って来た、

区営団地の植え込みには金木犀が植えられていて季節になると毎年上品な香りを漂わせている、

朝出かける時には気づかなかったがやはりあの匂いはしていたのだろうか、
もしかしたら周りの景色が闇に隠れた時の方が馥郁たる香りは強く感じられるのかもしれない、
“ああ、今年もこの季節か”と思うのはいいが間髪を入れず頭に浮かぶのはあの甘い桂花陳酒である、
        
情緒もなにものん兵衛には酒を飲むいい訳だ、「酒なくて何の己が桜かな」である
西欧の作家だったと思うが「酒を飲むのには三つの言い訳がある、一つ目は良いことがあったから、二つ目は嫌な事があったから、三つめは何にもやることが無いから」と言うのがあった、
そういえば昭和の頃「日本全国酒飲み音頭」と言うのもあった、
「1月は正月で酒が飲めるぞ~」と言う様な歌詞が毎月分続いて確か何処かに「やることが何もないから酒が飲めるぞ」と言う歌詞もあったと気がする、
ようするに酒飲みは酒については意地汚いのである、
今日はジンが無くなったのでこの間買って気に入っていたドイツのジンでも買って帰ろうかと思っていたが、(桂花陳酒も悪くないか)と考えている、
沈丁花の酒でもあればまたそれを言い訳にのめるんだがネットで検索してみるか


資産所得倍増なら先に資産格差の解消が不可欠

2022-09-28 15:40:07 | 雑記

酔芙容


 経済財政運営の指針となる「骨太の方針」で岸田文雄政権が打ち出した「資産所得倍増プラン」。現預金として眠ったままの日本の個人金融資産約1000兆円を日本株などへの投資に振り向けることで企業価値を向上させ、配当などを通じて家計に恩恵を行き渡らせる狙いだ。この「貯蓄から投資へ」のスローガンは、日本が長らく低成長に苦しむ中で政府が訴え続けているものだが思うように進んでいない。プランは実現可能なのか。
岸田内閣が「新資本主義」と銘打ってこんなことを言い出した、
「中間層の救済」と言うが金額ベースで行けば「中間層以上」だけが資産倍増すると言う計画に他ならない、
世界の資産格差は広がる一方でかつ増大している
(新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、世界の富裕層と貧困層の格差が広がったことがわかった。フランスの経済学者トマ・ピケティ氏らが運営する「世界不平等研究所」(本部・パリ)が発表した。世界の上位1%の超富裕層の資産は2021年、世界全体の個人資産の37.8%を占め、下位50%の資産は全体の2%にとどまった。)
日本の状況と言えば
(日本は上位10%の資産が57.8%でそのうち最上位1%は24.5%を占めた。下位50%は5.8%だった。)
となっている、
資産を投資にまわせる遊休資産を持っているのは10%程度で国民の50%が持つ資産は僅か5.8%である
資産倍増ではなく「資産所得倍増」は当然な事として格差を増大させる、
岸田政権が掲げているのは今まで以上に格差を増大させると言う政策方針だ
「金が金を産む」事がGDP、国内総生産に貢献するかと言えば海外投資ではなく国内投資である限り「金が金を引き寄る」だけでなんの生産でもない
自民党の何人かが行っていた「生産性のない人間」は資産を運用して他の資産を搾取するだけの事業にこそ言える、
更に穿った事を言えば上位1%が中間層、あるいは下位上部の層の持っている預貯金資産を吐き出させて更に上位層が吸収する為の法律だと言える、
投資と言う事に未だ初心な連中をおいしそうな話をして資産投資と言う賭場に引き出して手慣れた博打打が掠め取る構造だ
どんな博打も「最後に勝つのは種銭の多いやつ」に決まっている、長い時間打っていれば種銭が尽きればそいつは身ぐるみはがされて放り出される
「資産所得倍増・投資利益非課税」を推進するならまず「資産格差の解消」が責務だろう

第十二条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない

憲法で保障された人権・幸福の訴求権は生まれた境遇によって大きく左右されている状況であり、それは更に深まってゆくj
少子化問題を上っ面で論じても子をなす年齢の人達が生んでも育てる事を危ぶみ、かつ生まれた子供たちの幸せを望むらくもない状況を回避しなければ産めよ増やせよなどと言ってもむなしいだけだ
そしてそれは何処かの国の経済学者が行っているように日本と言う国の将来に絶望的な結果しか得られない、
今がずっと続くと言うのは妄想で働き手が無くなる、或いは人そのものが減少すれば今の富裕層が搾取できる国民が居なくなるのだと言う事を自覚しなければならない
今の出産率のままでも22世紀まではとても持たないし恐らくまだ下がり続けるだろう
将来の夢が無くなれば緩慢な自殺と言う怠惰な人間がますます増える

ハードボイルドのプリン

2022-09-24 11:19:58 | 映画
女房の友達から「葉山にプリンのおいしい店があるから行かない?」とお誘いがあった、
かなり昔の話である、ドライブがてら行ってみることにした、
鎌倉から逗子を抜けて海岸線を暫く走ったらその店があった、
道々話を聞くと店の名前は「マーロー」と言うらしい
マーローと言えばレイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーローだが“ザ・ハードボイルド”である、余りにプリンとはギャップがある、
しかし買ったプリンの容器にプリントされたのはまさしく「フィリップ・マーロー」のボギーの様だ、

半年ほど前にネットフレックスで「三つ数えろ」を見た、ハンフリー・ボガードのフィリップ・マーローはハードボイルドその物と言う映画だった

そしてつい最近またネットフレックスで見たマーローシリーズでは「大いなる眠り」と言う作品で「三つ数えろ」の原題はこっちの様だ、
こちらはハンフリー・ボガードではなく、ロバート・ミッチャムが演じていたが私は彼の方が気に入った、
上司とトラブルを起こして私立探偵になった独り者の中年と言う哀愁が漂う感じが何とも言えない
未だ続編があるなら探してみたいものだがフランスのギャング物も往時のアメリカ物も中年の魅力が素晴らしい、別に自分が年を取ったからではない、昔から好きだったのである
しかし、なんで「甘くて柔らかなプリン」の名前に「ハードボイルドなヒーロー」を持ってきたのだろう、固ゆで卵のプリンは旨くないだろう
マーローは横浜そごうの地下でも売っているんだがやはり葉山の海岸の店まで行って買う方が特別感がる、女房を誘って行ってみるか、

信仰と宗教と

2022-09-22 11:14:14 | 雑記

宗教虐待と言う記事を見た
親が狂信的な信者だと子供も親の支配下に置かれて生き方や考え方をその教義に従った生き方を強制される事を指すと言う、
「旧統一教会」の問題が顕在化した事でその子供達が「虐待にあたる」と声を上げた、
生まれた時からおかれた家庭環境がその宗教の教義に従って生活をし、世界の判断基準もそれに従って育って行けばその判断基準である程度までは生活して行ける
しかし自我が確立してくれば当然自分の判断基準、親、家庭の基準が世間と違う事に気が付いてくる、
それでも親の庇護の下でしか生きる術のない生活では逆らう事はもとより、「親の生き方」に異論を唱えると言う事、親を否定する事の軋轢は大変な事だろう
それでなくとも自己確立をするための親離れの時期は「反抗期」として一般的に起きる、
「宗教の自由」は親の宗教とは関係なく子供達の独立した権利だが親が子供に対して自分の信ずるところを言い聞かせる事も間違いなく「信仰の自由」でもある
統一教会の様な極端なカルト教団的な信仰では本来与えられている筈の恋愛の自由も結婚の自由も厳しい箍がはめられていると言う、
しかし、他の新興宗教と言われる教義では「生き方」の指針の様な信仰教義の様だ
その教義から子供が離れる事がどの程度あるのか、あるいはその時親子間でどんな軋轢があるのかは分らないが恐らく子がその信教を離れてもそれほど大きな軋轢は無いのではないかと思う、
私は宗教と言うものに興味が有った、それは信仰と言うより単純に好奇心でではあるが考えると我が家の宗教環境と言うものがきっかけだったかもしれない
父親は“自称”無神論者だった、今考えるとあまりあてにはならないが「大宅壮一派の共産党」だと言う、
確かに共産党は無神論者ではあるがそこまで信念があったわけではなく一種の気取りだった様な気もする、
母親はクリスチャンだった、が別にクリスチャンとして子供に宗教的な話をすることもなく、近所の人は全く知らなかっただろうと思う、
たしか「神父さん」の話をしていたのでカソリックだったのだろう
旧約聖書の物語をよく聞かせてくれたり、讃美歌を歌ったりしていたが生活は当然だが田舎の風習のまま村の鎮守に参り、法事は仏式だった、
まあ、村に生きるのは当然だろうが時々出かける街にある教会にも行ったと言う記憶もない
下の姉は住み込みで働いた先が創価学会員だったので仕事上ではあるが入信させられた、
しかし毎日やらされる朝夕の勤行と勉強会に行かされているうちに結局のめりこんでいた
当時の学会では勧誘することを「折伏・弘教」すると言っていたが年配の女性が話すと結構とんでもない事を言っていた
「世界中の人が学会員になれば全人類は病もなくなり豊かになる」「あなたの生活が苦しいのは学会に入らないから」くらいの事は言っていたしどうやら本当にそう思っていたような塩梅だった、
父親の義姉が学会員である時屋根の杉皮が飛ばないようにと置いてあった石が偶々家を出ようとした彼女の頭に当たったことがある、「信心のおかげでこんなけがで済んだ」と言う
無神論者を標榜する親父が「信心をしていたらそんな不幸なことにゃならんだろ」と余計な事を言ったら「信心をしていたからけがで済んだ、信心をしていなければ死んでいた筈だ」と言う、
件の姉の話である、姉は中学を下りるとすぐ集団就職で鷲津の紡績工場に就職した、しかしまだ最低賃金法もない時代、織子の職業病の肺結核を患って1年余りで退職した、
家にどの位いたのか少し体調が調ったら街に働きに出たが結局夜の仕事になったがここで学会員となった、17歳の時、母親が癌で死んだ、少しの間家に居たがすぐまた浜松で夜の仕事に就いたが
19の歳に私と父親の乗ったバスが事故で転落しやむを得ずまた田舎に戻って来た、
父親のベッドの隣の患者だった一廻り以上年上の男性に望まれて結婚するが子供を二人授かり、街のはずれで始めた餃子の店も軌道に乗ったとき、亭主が脳溢血であっけなく死んでしまった、
「信心のおかげ」は全く姉の人生には及ばなかった、それでも信仰は捨てない、
しかし、“私は不幸だ”だから世間は私を助けなければいけないと言う考え方はいつか親しい人(兄弟も含めて)は距離を取るようになってしまった、
神や仏の加護ではなく、信仰と言う事、各々の宗教の説くことに興味を持ったのはそんな経験からだったかもしない、

ジャンギャバンとマーロンブランド

2022-09-19 15:55:27 | 映画

レンズでも名前が解らない

 Amazonプライムで「現金に手を出すな」を見た、映画音楽としては知っていたが見たのは初めてだ
ジャン・ギャバンはアランドロンと共演した「地下室のメロディー」が最初でそのころから中年の貫禄のある役柄だったが同じAmazonで「霧の波止場」と言う古い作品を見た時にもしかして(ジャン・ギャバン?)と戻してクレジットを見たら未だ若いころの彼だった、
ギャング映画が多いが晩年になって「ヘッドライト」と言う映画に出ている、調べてみるといろんな文芸作にも出ているようだが殆ど見ていない
地下室のメロディーも皆殺しの歌も主題曲が有名だが見ていない作品が多い、
同じ様に最初に見た作品と晩年の作品、そして後になって若いころの作品を見たと言う俳優にもう一人マーロンブランドが居る、
最初に見たのは「片目のジャック」で恐らく20代後半か30代の作品で西部劇だった、次に見たのはずっと後で「ゴットファザー」の老齢な役柄
そしてレンタルで見たのが「欲望と言う列車」だった、
自分も10代から映画ファンで小遣いをやり繰りし乍ら映画館に通ったのだが今の新しい作品はあまり見たいものが無い、
DVDで出ているものもあるがネットのおかげで居ながら古い映画が見られるのはありがたい
まだ見ていない作品を探すのも楽しみだがネットをザッピングしていると思わない作品に行き当ったりしてこれはこれで楽しいものである、ジャン・ギャバンの「霧の波止場」はまさしくこのケースだ、
「三の男」も前に書いた「無敵が俺を呼んでいる」のプロットもネットのおかげである
あれば見たい作品は未だ随分あるがレンタル店に出かけるのも面倒なのでネットで見られたら是非見たい作品があるのだが私の様な古いファンが探しているような物は中々見当たらない、
20代から30代前半まで東宝の関連会社に居たので全盛期の映画は殆ど見れたのだが東宝系だからワーナーと20世紀FOXは掛かるがジョンウエインの出ている映画は松竹系だったので残念ながらこれは有料で見た
ありがたかったのはイタリアとフランス映画は東宝が配給していたのでジャン・ポールべルモンドの勝手にしやがれ」やアランドロンの太陽シリーズは見ることができた
そういえば「勝手にしやがれ」のジャンリュック=ゴダールが先日亡くなったが彼の映画にはベルモンドが随分出ていたが怪優だな、
イタリア映画の「鉄道員」がまだ見ていない、テーマ曲が印象的な作品だが何処かで流してくれないかと思うのだが、レンタルビデオ店に行けばあるかもしれないが中々足が向かない