いつだったか、車のフロントガラスが、こんな結晶に。
もう2月も後半。3月が来たら、母は100歳になる。
よく「99歳、すごいですね☆ 100歳までがんばりましょう~」
なんて言われる。
「お陰様でー」なんて応えながら、心の中では少々戸惑ってしまうんです。
超高齢って、めでたい? それって素晴らしいことなの?
本人は、もうだいぶ前から自分の年齢を聞かれても分からず、「知らんー」。
周りがワイワイ言うだけ。
一緒に暮らしてると この頃、母の色んな言動に ビックリ仰天の連続。ため息ついたり、情けなくなって泣きたくなったり。。
ふと、母は心の中でどんなこと思いながら暮らしてるんだろう、って思えてきました。
食事はソフト食。自分で食べる。
おかゆや雑炊(ミキサーにかけ、網で漉してます)の上に、ソフト食のおかずをきれいに載せてトッピングしたり。味の組み合わせはどうでも良いみたい。まるで おままごと。
お汁など、片手で まるで山男の酒盛りのような手つき。ほかのことでも、マナーもエチケットもあったもんじゃない。とにかく省エネ。ラクならそれが良いらしい。 とにかく 自分流。
そんなですけどね、ちょっと別の角度から見てみると――。
最近 私が不調なのを察してか、ほんのちょっとしたことで「ありがとう」と言うんです。
例えば、トイレして ベッドに戻った時、自分では毛布と掛け布団、両方かけることが難しくなり、どちらか1枚しかかけられない。それ見つけたら私が掛けてあげる。すると にっこり「ありがとう」。
ポータブルトイレの中身を空けて 戻ってきたら「ありがとう~」。
飲み薬、いつものように次の1週間分 セットしてる間じゅう、人間観察のように じぃーっと見つめてて、終わると「ありがとー」。
もう、こんな小さな家の、洗面所とかまで行くにも床を見つめて真剣に、手すりに掴まり 一生けん命にならないと辿りつけない。そういうような状態になってるのに、家族にそんな声をかけてくれる。
私は、今の母みたいになった頃、そんな風にできるかなぁ、なんて思った。