minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

役者を騙したトム・ウェイツ。

2006年09月12日 | ライブとミュージシャンたち
 「芳雄、ショックだったのよね~。」
先日の原田亭宴会の最中に奥様が発した言葉。何がショックかというと
「あの、渋いトム・ウェイツがお酒を一滴も飲めない下戸だったんだ・・・」

 その昔、一度だけ日本公演をした事があるトム・ウェイツ。大好きだった芳雄さんももちろんコンサートに足を運ばれたそうです。その時もぐでんぐでんに酔っぱらって酒瓶持って「Piano has been drinkin' ~ ,not me , not me」って歌ってた(そう、あのSmall Changeの奴ね)。うん、俺と同じだな、と納得していたらしい。ところが最近になって、全く下戸だ、という情報を耳にして・・・ああ、騙されてたのね。と嘆いていた訳です。大した役者だトム・ウェイツ。

 健康オタクのトム・ウェイツなんて想像したくないな。でもそんな彼が新譜を出すそうだ。(これはファンの方が知らせて下さいました)。何と3枚組らしい。その中に私がよく演奏していたTake care of all my childrenも入っているそうな。¥6700はちと高い気がするけど。

 昔はみんなベロベロで演奏した事あったな~、と芳雄バンドの話になっていく。ギターのうっちゃんもベロベロでステージで最後までず~っとピックを探し続けた話、手拍子があわないで右手と左手が体の前で交差してしまうなんて、ギャグにはあるけど、本当にやった人はうっちゃんしかいないよね~、などなど、酒飲み演奏家たちの逸話は数知れず・・・。私が佐藤達哉さんのトラでやらせて頂くようになったのが18年くらい前(!)なので、みんなはもっとそれ以上長い間芳雄さんのバンドをやっている強者ばかりです。

 「長いね~。でも最近では一年に一度くらいしかライブやらないから、毎回新鮮ですね。」
 「うん、俺なんか、リハビリに大変!5月くらいからベースの練習してるんだ。」ベースのライオンは今は現役を引退して、お父様の会社を継いでいる若社長。
 「俺たちもよれよれになるまで頑張ろう!」
 「ドリフターズやローリングストーンズに負けないように。」

 そう、彼らから見れば私らはまだまだひよっこです(苦笑)。大野一雄さんという舞踏家がまだ100歳を越えても車いすを押してもらいながら、現役だそうだ。しかもそれを押している息子さんも舞踏家で76歳だとか。いやあ、上には上がいますね。100歳から見れば80歳くらいは若造だと思っているんだろうな。
 
 tom waits 新譜