NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

春?冬?山スキー (4月7日)

2012年04月09日 | 遊び
今シーズン初めてスキーに出かけました。
しかも最後がいつだったか思い出せないほど昔になってしまった山スキーです。
場所は福井県勝山市の取立山。
今年は冬がなかなか終わらず、この日も北陸方面は雪の予報でした。
東海北陸自動車道白鳥インターで高速を降り、国道158号線で九頭竜湖に差し掛かると路面にも雪があり、辺りはすっかり冬景色です。
急峻な山肌は比較的自然林が多く、山肌に降り積もった雪が冬の雰囲気を際立たせています。
所々の人工林はほとんどスギで、見慣れている恵那周辺の森林とはかなり違った印象です。
8時過ぎに登山口の東山いこいの森駐車場に着き、いよいよこれから山登りです。
しかし、スキーシールの先端ストパーゴム部分が劣化で引きちぎれ、急遽ビニールテープで固定したり、スキー服のパンツが見つからなかったため雨具を代わり着込んだりと、なんだか最初からよれよれの状態での出発です。

歩き始めて2時間、やっと急斜面を登りきり稜線に出ました。
風が強くなり、顔が痛いくらいです。


頂上近くのなだらかな稜線に出ると一瞬日が差し、足取りが軽くなります。


昼過ぎ取立山頂上に着き、避難小屋へ向かうため滑り降り山頂を振り返って見ました。
気持ちの良い斜面です。


避難小屋の陰で風を避けて昼食です。


護摩堂峠に向かって稜線を下ります。




右側は自然林、雪庇が張り出している左側はスギの人工林です。
こんな所まで植林しています。




谷を隔てた位置からの眺めです。
ここから見えるのは、ほとんどが自然林ですね。
真ん中が取立山です。
右の稜線を上り、左の稜線を下って来ました。


国道が確認出来るまで下ったところで、広葉樹がまとまって立ち枯れている場所に出ました。
左右の斜面はスギの人工林で、こちらには被害はありません。
広葉樹だけが選択的に枯れています。
酸性雨の影響でしょうか。
左右の人工林が育って強風の通り道になってしまったのでしょうか。




取立山周辺はブナ林が多く残っていますが、若齢木が多く枝折れも目に付きます。
唯一目に入った大木は立ち枯れていました。
稜線近くまでスギの人工林があったりもして、人の手が入って今はゆっくりと自然に戻る途中の森林という印象です。
重い雪と長い冬、年間日射量の少なさの影響でしょうか、恵那周辺の森林よりは環境が厳しく、森林の生命力が弱い気がします。
ここでは、森林は人の過度な干渉を必要とせず、するべきではなさそうです。
従来型の林業を進める場合でも、雪害を受けた奥山の間伐遅れ人工林はそのまま自然林への遷移を待ち、せいぜい里に近い人工林を適切の手入れする方法がいい気がします。
いつも見慣れている森林とは色々違っていて、興味が尽きません。
最後はスギ人工林の急斜面をスキーを背負って這下り、15時過ぎに無事下山しました。

変化に富んだ森林と雪をたっぷり楽しんだ一日でした。

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