NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

サトイモ収穫(10月24日)

2010年10月27日 | 自然農
サトイモを収穫しました。
これでほぼ今年の収穫物が終了する事になります。







サトイモ畑に沢蟹が潜んでいました。
どうして畑に上がって来ていたのでしょう。
冬眠の準備だったとしたら悪い事をしてしまいました。


サトイモは小粒でしたが、期待した以上の収穫でした。
今年は、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモが良く採れました。
それに引き換え、種蒔きから始めた葉物や豆類がさっぱりでした。
うまく発芽しなかったり、実が入らなかったりです。
夏場の高温と水不足がたたったのは間違いありませんが、やはり月一回程度の世話では夏場に成長する作物をうまく育てるのは難しいようです。
猪の被害を防ぐためにも、もう少し頻繁に畑に来なくてはいけないでしょう。
そのためにはもう少し近場に畑があって、半日でも気楽に来れる環境が必要ですね。
しかし、これは中野方で畑作をする限りかなり難しい条件です。
来年に向けて皆で知恵を絞りたいと思います。
当日収穫物はありませんが、11月には皆で収穫祭と反省会を行ないましょう。

午後少し時間があったので、近くの間伐現場で切り倒したスギの木の皮を剥ぎました。
この杉木から小屋用に板材を取り出す予定です。
しかし集材が大変なので、現場でチェンソーを使って板を切り出す印の墨付けのためです。




ところがヒノキと大違いで、杉皮が剥きにくいのです。
こんな事を知らなかったのかと、意外な発見でした。
今回が杉皮を本格的に剥いたのは初めてだったのかもしれません。
この分だと知っているつもりでも知らない事はまだ身近に沢山ありそうです。
森との付き合いは、まだ緒に就いたばかりのようです。
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藤前干潟(10月23日)

2010年10月25日 | 間伐
藤前干潟にやって来ました。
稲永ビジターセンター側から藤前活動センター側を見た干潟です。

・・・・
何にもありません。
水鳥の飛来には少し早いようです。
水面は穏やかで平らです。
ウーン、落ち着きません。
森とは違って海では水の中が生き物の世界です。
陸からはその世界が見えません。
ここをゴミ捨て場にしようとした連中の貧しい想像力が解らないでもありません。
豊かな想像力が無ければ、今頃ここはゴミの山だった訳です。
見えないものを感じる感性だけが、愚かな人の行いにブレーキを掛けられるんでしょうね。

さて、なぜわざわざ遠い藤前干潟までやって来たかというと。
藤前干潟ふれあいデーに合わせて、「土岐川・庄内川森の健康診断実行委員会」が藤前活動センターで間伐材から割り箸を作ろうというイベントを開いているのを見学に来たのです。

小さなコーナーの地味なイベントですが、子供たちは真剣で楽しそうでした。

初日の午前中という事もあってか全体に人出は少なく、静かな「藤前ふれあいデー」イベント会場でした。
ビジターセンター側グランドの熱気球体験搭乗ものんびりとした雰囲気です。


私は昼過ぎに早々と退出し帰路につきましたが、それでも何だか疲れた気がします。
街中の人工的な風景と、気圧が高くて濃密な空気のせいだったのでしょうか。
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馬禿からの眺望。(10月17日)

2010年10月19日 | 間伐
今年から町内自治会役員の一つである中野生産森林組合役員になりました。
役員は中野各町内から一人ずつ選ばれます。
役員といっても新人は単なる作業員です。
そして今日は管理地のある鍋山で月1回の作業日でした。
午前中は、今年から役員になった新人は枝打ち機の使い方の研修でした。
下の写真が枝打ち機です。

ガソリンエンジンで斜めになった車輪と縦に取り付けたチェンソーを駆動し、ゆっくり回転し登りながら枝を払っていきます。
ところが、これがまったく非実用的な機械でした。
先ず、重過ぎます。
移動取付に3人の力が必要です。
林道から離れた所でも急斜面でも使い物になりません。
おまけに取り付けられる木の太さがかなり限定されてしまいます。
太くても細くても車輪がうまく駆動しません。
斜めになったり、扁平になったりしている木にも通用しません。
あきれてしまいました。
これを開発した人物はまったく現場を知らなかったのでしょう。

午後からは、午前中から馬禿で眺望を塞いでいる木の伐採にかかっているチームに合流しました。
馬禿は、かつては麓から見ると馬の形をした崩壊地でしたが、植生が回復し回りの松やヒノキが大きくなって今ではその姿が隠れてしまっています。
そこで今回は上からの眺望を塞いでいる木を切ることになったのです。
しかし支障木の中には10m程の赤松や五葉松やヒノキが混じっています。
ところが作業に来ているほとんどの役員は、私も役員になって初めて知ったのですが、山主でもなく山での作業の経験もほとんどありませんので、チェンソーの扱い方を知りません。
そこで見かねて大きな木の伐採を買って出ました。
作業中は、皆の視線を痛いほど感じました。
私の行動は、他の皆さんにはかなり異質に写ったようです。
中野生産森林組合は、内部から見るとなかなか面白い組織です。
多くの既存の森林関係の組織もこんなものでしょうか。
もう少しこの組織の観察を、これからもゆっくり続けて行こうと思います。

さて、馬禿からは御嶽山方面の眺望が格段に開けました。
これも山の手入れの一つですね。
皆さん鍋山に上られた際には、一度馬禿からの新しい眺望を楽しんでみて下さい。

追伸
朝林道を現場に向って走っていると、カモシカの子供が道の真ん中に立ち止まっているのに出会いました。
このカモシカは以前出合ったカモシカの様な気がしましたが。
でも身体の大きさがちょっと違うかな。
以前出逢ったのが親で、今度のはその子供でしょうか。
どこをねぐらにしているのでしょうか。
この辺りには食べ物の豊富な広葉樹林はほとんど無いのに。
気になるなあ。
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山はいい香り、秋本番(10月16日)

2010年10月18日 | 間伐
涼しくなり、朝のベッドから這い出るのが億劫になってきました。
休日の朝はなおさらです。
しかし、今日は11月14日のイベントの打ち合わせです。
ところが、中野方に着くと手違いでキャンセルとなってしまい、時間が空けば入ろうと思っていた先週の間伐現場に朝から入る事になりました。
南側角の境界線にあるヒノキ3本が気になっていたのです。
境界線のヒノキは充分に光を浴び、枝を外側にたっぷりと茂らせています。
それを強引に内側に倒すのですから、作業は慎重に行なわなくてはなりません。
幸い時間はたっぷりあります。
移動の一歩さえも意識的にゆっくり行ない、全ての動作を慎重に進めます。

間伐前の現場写真です。


本日作業終了後の写真です。
前の写真とほぼ同じところから撮影しています。
正面の南側角が開けて光がたっぷり林内に入るようになりました。



掘っ立て小屋の囲炉裏の炎です。
暖かさに、つい眠気を誘われます。


今日はほんの少しの作業のつもりでしたが、結局午後遅くまでここで時間を過ごしてしまいました。
思い切り身体を動かし、汗で冷えて疲れた身体を焚火で癒し、単純で楽しいあっという間の時間でした。
森がいい香りを発し始めました。
これから冬までの短い時間の恵みです。
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囲炉裏に初めて火を入れる(10月10日、11日)

2010年10月12日 | 遊び
10日は朝から雨が上がり、爽やかな一日が始まりました。
中野方に向う途中の木曽川の流れです。
一見穏やかに見えますが昨夜まで降り続いた雨で増水し、水の中では渦を巻き水面のあちこちで波紋が湧き上がっています。
ここでは、冬の間良く水鳥を目撃します。
今日も二羽のカモが連れ立って目の前を飛び立って行きました。
足踏みをしていた季節ですが、ゆっくりと冬に向っているようです。
それにしても、ほんの少しの雨で茶色く濁った濁流と化す大河が残念です。


今日は中野方畑の掘っ立て小屋の内装工事です。
床を張るための大引の加工、玄関用のステップの作成、筋交いの補強をしています。


直ぐ近くの林から大引用に5mの丸太を切り出し皮を剥きました。
これ位の長さになると、たとえ間伐材でも運ぶのに4人がかりです。


昼休みにはこの小屋で初めて火を焚きました。
10月にしては暖かい日でしたが、日の当たらない小屋では焚火の熱が丁度良く、汗で身体が冷えるのを防いでくれました。
小屋は手を入れれば入れるほど愛着が湧き、居心地が良くなってきます。
こうして次々とあちこちに手を入れるため、完成は何時になるのか判りません。
ひょっとすると完成はしないのかもしれません。


皆が小屋で作業をしている間、私は直ぐ近くの山林で間伐をしていました。
最近ここを名古屋の方が購入しました。
道路を挟んで向こう側に家を立てる予定ですので、日当たりを良くするための間伐を買って出たのです。
ついでに小屋の資材をここから供給します。


間伐しようとした目の前のヒノキにカエルが居ました。
モリアオガエルでしょうか。


捕まえて森の外れに逃がしてやりました。
蛙は人工林で出会う数少ない生き物の一つです。


間伐作業は淡々と進んで、2日間でほぼ終了しました。


これは10日の夕方、西の空に浮かび上がった三日月です。
澄んだ秋空の下、点り始めた町明かりと消えてゆく夕焼けの一瞬の共演が一日の終わりを飾りました。
秋の夕暮れには、幾つになってもなぜかちょっぴり寂しさを感じます。
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間伐材で割箸、それでは先ずは間伐から・・・(10月3日)

2010年10月05日 | 協力
10月下旬の中部大学学園祭で、来場者に間伐材から割箸を手作りしてもらう事になりました。
手作りといっても、鉋で少し削れば出来上がりという程度まで事前に素材を加工しておきます。
その素材の入手に、中部大学の学生さん3人が山にやって来ました。
今回の3人は先週の森の健康診断でリーダーを勤めていますので、人工林の現状についてはある程度知識があります。
そこで更に間伐材を身近に感じてもらおうと、昨年間伐した現場にスギ丸太を取りに行く事から割り箸作りを始める事にしました。
但し、この現場は駐車場から急な山を30分ほど登らなくてはいけません。
しかし、メンバーの一人である西田さんがここで間伐を体験しています。
その様子はこちら
さて山を登り始めると、早速最初に言いだしっぺの私の息が切れました。
中間地点で休憩がてら足を止めてもらった3人です。
周りはやはり間伐が必要な人工林です。


現場では玉切りをしたスギ丸太を少しでも軽くするために、木目の荒い心材部分を割取る事にしました。

手斧を楔代わりに斧の背で打ち込みます。
西田さんの足元に注目。
「美濃の森造隊」準隊員の証のスパイク付地下足袋です。

こうして出来るだけ木目の詰まった部分を、皆で手分けして持てるだけ運び下ろしました。

次は製材です。
小栗さん作業場の製材機を使わせてもらうことにしました。
小栗さんも永田の山主さんです。
裏山での作業の様子はこちら

先ず最初に電動鉋で丸太の隣り合った二面を直角に削り、その二面をガイドに丸鋸で板にし


電動鉋で板面を平滑にし、


更に丸鋸で細かく箸状に加工するという手順です。

途中でやっと昼食です。
雲が厚くなってきました。。
正面に見えるのは笠置山です。


同じ手順でひたすら間伐材を加工し、最後に適当な長さに切りそろえて完成しました。
昼食以外ほとんど休憩もせずに4時になっていました。

全てを終え、ほっとしたところで記念撮影です。
左端が小栗さんです。


皆さんお疲れ様でした。
怪我も無く無事予定通り割り箸素材の完成まで漕ぎ着けました。
製材機はどれもちょっとした不注意で大怪我必至ですので、今回は今までに無い緊張した時間が続き、無事終わってほっとしています。
貴重な体験でした。
次は何を作りましょう。
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