NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

焚火ともお別れ? (4月15日)

2012年04月17日 | 間伐
暖かくなりました。
季節はすっかり春めいて、恵那の山中でも桜が開花。
木の芽も膨らんで、新緑へのカウントダウンも始まりました。
1週間前の寒さが夢のようです。
流石に現場に着いても焚火をしようという気が起きません。
今日は「森と暮らし隊」との共同作業です。
参加者が久しぶりの山林作業ということもあり、作業し易さも考慮して鍋山で集材作業と間伐作業をすることにしました。
ここで3月24日に一度材を搬出しましたが、林内にはまだ利用出来る材が残っていて、それを運び出すことにします。

梯子を忘れてしまったので、急遽間伐材で梯子を作ってみました。

アウトドアでは、そこにあるものをうまく利用したいものです。
揃えた道具に振り回され森に入らず満足してしまうような愚は犯したくないものです。
身一つで森に暮らす動物のように、道具に出来るだけ頼らず森で遊べるようになるのが理想です。

暖かく眩しい日差しを浴び、ウグイスの声を聞きながらのんびりと作業です。




昼休み、お湯が欲しかったのと焼き芋をするために、やっぱり焚火をしました。
小さな焚火は、暖かくなってもいいものです。

午後からは集材班と間伐班に分かれて作業をしました。

追伸
道を挟んだいつも無慣れているはずの雑木林で、偶然通りがかった山内さんの指摘で始めてウグイスカズラの花と枯木の洞を出入りする小鳥を見つけました。
今まで何を見ていたのでしょう。
もっと観察力を磨かなくてはなりません。
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春?冬?山スキー (4月7日)

2012年04月09日 | 遊び
今シーズン初めてスキーに出かけました。
しかも最後がいつだったか思い出せないほど昔になってしまった山スキーです。
場所は福井県勝山市の取立山。
今年は冬がなかなか終わらず、この日も北陸方面は雪の予報でした。
東海北陸自動車道白鳥インターで高速を降り、国道158号線で九頭竜湖に差し掛かると路面にも雪があり、辺りはすっかり冬景色です。
急峻な山肌は比較的自然林が多く、山肌に降り積もった雪が冬の雰囲気を際立たせています。
所々の人工林はほとんどスギで、見慣れている恵那周辺の森林とはかなり違った印象です。
8時過ぎに登山口の東山いこいの森駐車場に着き、いよいよこれから山登りです。
しかし、スキーシールの先端ストパーゴム部分が劣化で引きちぎれ、急遽ビニールテープで固定したり、スキー服のパンツが見つからなかったため雨具を代わり着込んだりと、なんだか最初からよれよれの状態での出発です。

歩き始めて2時間、やっと急斜面を登りきり稜線に出ました。
風が強くなり、顔が痛いくらいです。


頂上近くのなだらかな稜線に出ると一瞬日が差し、足取りが軽くなります。


昼過ぎ取立山頂上に着き、避難小屋へ向かうため滑り降り山頂を振り返って見ました。
気持ちの良い斜面です。


避難小屋の陰で風を避けて昼食です。


護摩堂峠に向かって稜線を下ります。




右側は自然林、雪庇が張り出している左側はスギの人工林です。
こんな所まで植林しています。




谷を隔てた位置からの眺めです。
ここから見えるのは、ほとんどが自然林ですね。
真ん中が取立山です。
右の稜線を上り、左の稜線を下って来ました。


国道が確認出来るまで下ったところで、広葉樹がまとまって立ち枯れている場所に出ました。
左右の斜面はスギの人工林で、こちらには被害はありません。
広葉樹だけが選択的に枯れています。
酸性雨の影響でしょうか。
左右の人工林が育って強風の通り道になってしまったのでしょうか。




取立山周辺はブナ林が多く残っていますが、若齢木が多く枝折れも目に付きます。
唯一目に入った大木は立ち枯れていました。
稜線近くまでスギの人工林があったりもして、人の手が入って今はゆっくりと自然に戻る途中の森林という印象です。
重い雪と長い冬、年間日射量の少なさの影響でしょうか、恵那周辺の森林よりは環境が厳しく、森林の生命力が弱い気がします。
ここでは、森林は人の過度な干渉を必要とせず、するべきではなさそうです。
従来型の林業を進める場合でも、雪害を受けた奥山の間伐遅れ人工林はそのまま自然林への遷移を待ち、せいぜい里に近い人工林を適切の手入れする方法がいい気がします。
いつも見慣れている森林とは色々違っていて、興味が尽きません。
最後はスギ人工林の急斜面をスキーを背負って這下り、15時過ぎに無事下山しました。

変化に富んだ森林と雪をたっぷり楽しんだ一日でした。
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共販代金精算書 (3月31日)

2012年04月01日 | 間伐
共販代金精算書が届きました。
精算材積 5.716立方メートル
売上金額 56,140円でした。
立方メートル当たり約1万円。
若干予想単価を下回っていますが、長い間放置していた小栗さんの山林から出した材の材単価が低かったことが全体の単価を下げたと思われます。
しかし、比較的良い方の材でも1本当り1000円でした。
安いですね。
この値段では、大規模事業体が皆伐に走るのではないでしょうか。
詳細は、こちらで確認して下さい。
市況速報を見ると、ヒノキ3mでは、末口経16cm~18cmの単価と30cm以上が同じで一番単価が高くなっています。
スギは4m、30cm以上でもヒノキの3m,14cmの単価とそれ程変わらないんですね。
結局市場に出すならヒノキの3m、末口経が18cmが一番効率が良いようです。
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