NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

ジャガイモ植え付け (3月27日)

2011年03月30日 | 自然農
名古屋では桜が開花しようとしているのに、恵那では寒い日が続いています。
明るく眩しい日差しと冷たく強い北風がちぐはぐです。
畑に行く前に久しぶりに鈴村さん宅を訪ねると、まゆみさんが、今日不動滝に出すつもりで昨日摘んだフキノトウが、今朝凍ってしまったといって見せてくれました。
そこで、畑に着いて早速焚き火を熾しました。
掘っ立て小屋は壁がないので吹き晒しですが、火を熾すと家の中のように落ち着くのが不思議です。
しばらくすると横井さん、加藤さん、青島さん、杉岡さんと集まって来て、皆で久しぶりの再開を喜び合いました。
中野方の畑で皆と再会するのは、昨年の12月3日以来です。
しばらく近況を語り合ってから加藤さんは小屋の仕上げ、残りの4人は畑に取り掛かりました。

畝を作り直すところからです。
土が軟らかくなっていて屑の根も張っていないので、昨年の畝上げを思えば今年は格段に楽な作業ですが、それでも久しぶりの土との取り組みには普段あまり使わない筋肉をしっかり使いました。

腰を伸ばして、冷たくて新鮮な空気を胸いっぱい味わい?一息。


無事ジャガイモの植え付けは終わりました。
もう少し前に蒔くつもりのエンドウの種も蒔く事が出来ました。
これで収穫までの間、作物の育つ姿を思い描いたり、手入れしたり、見守ったりして楽しむ事が出来る様になりました。

昼休みには焚き火を囲んで加藤さんから東京での停電の状況とか、原発に依存しないで電力消費を30%少なくした暮らしとはどんなものかを語り合いました。
リスクと便利さのバランスをどうとるのかは、これから緊急の政治の課題となるでしょう。
政治家には街頭で募金なんかしていないで、この問題の具体的な解決方法を早く提示してもらいたいものです。
その上で、一人ひとりが覚悟を決めて今後の方針を選択しなくてはなりません。
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阿部家訪問 (3月21日)

2011年03月23日 | 学習
昨夜からの雨がしっかりと降り続いています。
町は軒並み灰色で物憂げです。
明知線飯沼駅の踏切を渡り急な上りに差し掛かると、霧が出てきて、知らない所に迷い込んだようです。
こんな時には小さな暖かな炎が欲しくなります。

今日は井口さん、天野さんと阿木の阿部家を訪問します。
阿部家は夫婦と小学生の子供の4人家族。
お父さんは主夫兼木工家具職人、植木職人、として家を守り、お母さんは看護婦さんとして外で働いています。
5年ほど前に阿木に越して来て、小さな住居小屋ひとつから作業小屋兼ゲストハウス、車庫兼家具展示室、氷室と次々に自力で建物を拡張し、まだまだ開拓は続いています。
阿部家を簡単には紹介し切れませんが、大草原の小さな家のインガルス家を髣髴させる魅力的な家族です。
安部家に着いた頃には雨は小降りになり、空も幾分明るくなりました。

阿部家の建物建具は解体された民家からの廃品を多く利用していますが、それが新しさと古さの融合でいい味を出しています。
特に古いガラス類は今のガラスより不均質で厚みがあり、透過する明かりがやわらかくなります。
屋根に載せている温水器も、原子力発電の余剰電力を使ったエコキュートを導入する家庭が増えたことによる廃品で、ここではしっかり役立っています。
福島第一原発の惨状を思うと、便利さと快適さの名の元に墓穴を掘りつつあるような我々の生活の脆さと馬鹿馬鹿しさがこんな所から見えてきます。

ひょっとするとこれから社会の仕組みが大きく変わるかもしれません。
その時目指す社会とは、いったいどんな姿をしているのでしょうか。
社会主義の理想が現実では実現せず、今度は資本主義の夢が危うくなった今、皆で話すうちにおぼろげながら姿を現した仕組みとは、今まで金でしか買えなかった或いは買おうとしなかったサービスや物を皆で融通し合う、GNPでは計れない経済活動を主とした緩やかな共同体のイメージでした。
それが具体的にはどのような形のものか、これから考え続けて行きたいと思います。

私を除いて今回訪問した井口さん、天野さんと、安部夫婦は30代後半から40代のほぼ同年代で、話は弾み尽きることがありませんでした。
おいしい昼食まで頂いて長居をしてしまいました。
さて、4月から井口さんは高山へ、天野さんは新しい職場へと新たな道にまた一歩を踏み出すそうです。
そこにはきっとまた新しい出会いと出来事が待っているでしょう。
今度会った時にはどんな人と出来事に出会ったのか、楽しい話を聞かせて下さい。
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間伐現場現地調査、雑木林整備 (3月19日)

2011年03月22日 | 間伐
佐々良木で新しい間伐現場の現地調査を行いました。
同じ佐々良木の足立さんから紹介して頂き、同道もして頂きました。
こうして山主さんから山主さんへの紹介という形で、ゆっくりではありますが我々の活動が少しずつですが確実に広がって行きます。
現場は、広域農道沿いの山主さん自宅の裏山と、道路法面のヒノキ人工林です。
裏山の人工林はこんな様子です。

植林後30年程、樹高12m程、植林本数が少なかったようで、間伐をしていないのにかかわらず樹間が開いています。
細めのヒノキが多いようです。
面積は3反ほど、傾斜は緩やかですが、かなり表土の侵食が目立ちました。
別角度でもう一枚。

光環境は若干良さそうですが、下層植生がほとんど見られません。
しかし周りには自然林が豊富ですので、間伐を行えば比較的早く下層植生が期待出来ると思われます。
早速取り掛かることにしました。

現地調査を終え、次はすぐ近くの村上さん新居予定地に向かいました。
造成中の新居予定地隣の雑木林の間伐を行います。
日当たりと見晴らしの確保と、将来危険になる松の木と既に枯れてしまっている松の伐倒です。

日差しがたっぷりと降り注ぎ、暖かくなってきました。
作業の手を休めると、近くで少し拙い鳴き声のウグイスと上手なウグイスが、レッスンをするように鳴き交わしていました。
春本番ですね。
とてもまた寒波がやって来るとは思えません。

倒した松は、今年の冬の村上家の暖房用薪になる予定です。
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<お知らせ> 20日の間伐講習は中止します。

2011年03月17日 | 間伐
個人的な体調不良及び未曾有の大災害のため、しばらくブログ更新が滞っていました。
残念ながら再開に際しても活動予定変更のお知らせです。
当分心塞ぐ日々が続きますが、こんな時こそ森の中での時間が心を癒してくれるはずです。
という訳で、美濃の森造隊はこれから通常の活動を再開します。
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佐々良木間伐 (2月27日)

2011年03月01日 | 間伐
佐々良木の新しい現場で間伐を行いました。
場所は、こちら。
樹齢は40年程、樹高15m。
少々痩せ過ぎのヒノキ林です。


久しぶりにひたすら間伐作業のみの一日でした。

ところで、伐倒している向こう側が谷筋ですが、そこに枯損木と曲木が集中していました。
谷を流れる冷たい空気や風の集中が原因でしょうか。
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