NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

初めての茶摘み(5月24日)

2009年05月26日 | 遊び
今日は茶摘の日です。
隊員の何気ない一言で手揉み茶を作る事になったのですが、何しろ隊員の誰も造り方など解らないのでネットで情報を集め、茶畑の持ち主の鈴村さんの御母さんに昔の記憶を頼りに蔵に残っていた器材を用意していただき、とりあえずやってみるかという軽い気持ちで茶摘から始めました。





新芽はこんな具合です。
一応最初に鈴村さんから摘み方は教わったのですが、最初はどこから摘んでいいかも分かりませんでした。


しかし時折小雨の降る中、誰も手を休めず黙々と新茶を手摘みしました。


摘んだ茶葉はこうしてネットで出来た袋に集めて、5人で午前中2時間半かけてやっと一袋のほぼ八分目ほどが集まりました。

重さを測るとちょうど10kgでした。

火入れの前に広げて少し風に当て余分なものを取り除きます。


そして昼食後いよいよ製茶作業に入ります。
まずは鉄釜で生茶を煎ります。

煙いのと葉を釜の中で揉む際の熱さが予想外で、思わず笑ってしまいました。

しなりが出て葉の色が変わったところで葉を筵に広げ葉が冷えるまで揉みます。


もんだ葉は広げて自然乾燥させます。
本当は直ぐに次の工程に入り更に熱を加えて更に揉まなくてはならないのですが、今日は時間と機材の関係でここまでです。


まだ製茶作業途中の茶葉ですが、とても気持ちのいい茶の香りとほんのり甘い果物の香りがします。
つい何度も嗅いでしまいました。
(私はこの生乾きの茶葉を両手で一掴み分家に持ち帰りホットプレートで乾燥させ一応お茶らしきものを作ってみました。茶葉の色や姿は見劣りしますが、味と香りは間違いなくお茶でした。)

今日の作業は子どもから大人まで大勢で賑やかに行うのも楽しいでしょう。
来年のこの季節に色々な人に声を掛けてそんな一時を持ちたいですね。


鈴村さん宅の庭にはまだ若い「なんじゃもんじゃ」がありました。
すでに盛りは過ぎたようですが、まだ花は可憐で気品のある姿を残していました。




季節は足早に過ぎて行きます。
茶摘の季節はあっという間に終わり、それに合わせて茶作りも大急ぎで行わなくてはなりません。
山菜取りの季節も田植えの季節もほんの一時です。
その一時に合わせて豊かな収穫を味わうために人も働かなくてはなりません。
でも季節季節に合わせた肉体労働の忙しさがまた自然との一体感と充足感をもたらしてもくれます。
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集材(5月16日)、間伐作業雨で中止(5月17日)

2009年05月18日 | 間伐
予想より少し早く朝9時頃から静に雨が降り始めました。
今日はベンチ天板用の材を山から拓志館に運搬しなければなりません。
今後の日程を考えるとどうしても今日の作業になります。
幸い雨脚はそれ程強くなく,短い時間の作業ならカッパ無しでもそれ程問題は無さそうです。
鍋山の現場に着き車のエンジンを止めると、林道に覆いかぶさるように枝を伸ばしたシデやカエデの広げた新緑を小さく叩く雨粒の音で包まれ、鳥のさえずりがその中を透き通って聞こえてきます。
雨合羽の上だけを着込みヘルメットを被るとそれ程雨も気になりません。
集材中に気になった立木を間伐するために林の中に入るとまだ林内では雨粒が落ちてきません。
明るい林道には絶え間なく雨が降り注いでいます。

林内でじっとしているといつの間にか鳥の声が微かになり雨音だけが回りを包んでいます。
雨脚が少しずつ強くなっているようです。
急がなくては。

ベンチ天板用の材を準備後一旦山を下り、阿木の知人の家で軽トラを借り拓志館に向いました。
阿木へ向う途中、飯沼駅背後を上る岡の途中でツツジに目を奪われました。
雨の中にここだけの鮮やかなオレンジがかった赤色が鮮やかでした。




「なんじゃもんじゃ」の豪華な白色も途中で目にしたのに写真を撮るのを忘れてしまいました。
東濃地方にしか群生しない絶滅危惧種との事ですが、ここではこの季節当たり前に目にするので注意力が散漫になってしまいます。
来週末もまだ白い花が見事だったら、今度こそは写真に残そうと思います。

そして拓志館で余った製材を積み込んで鍋山に運び上げました。
山では雪のために冬の間はテーブル製作現場を拓志館に下ろしたのですが、テーブルセット製作も一段落した事から活動の場をまた山に戻すことにしたのです。
やはり木々に囲まれた中で過ごす時間とそうでない時間を過ごす時間とでは気持ちの良さが間違いなく違います。

運び上げた製材を下ろし、午前中に準備した丸太を急いで軽トラに積み込みました。
末口15cm、長さ2.5mの材は乾燥していてもやっぱり重いものだと実感しました。


再び山を下り、拓志館に材を下ろし、今度は林道入り口へ。
車を返すついでの手土産にここで3m材を積み込みました。
車の持ち主の知人は、以前ツリーハウスを作っているのを紹介しましたが、今は資材小屋を計画中で柱材を集めているからです。


一日中朝から雨は間断無く降っていました。
ようやく集材作業が終了した時には正直ほっとしました。

追伸
翌17日の佐々良木での間伐作業は大雨のため残念ながら中止となりました。

インフルエンザは他人に移さないことも大切です。
Cover your nose with a tissue when you sneeze. Visit www.cdc.gov/h1n1 for more information.
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5月の活動予定

2009年05月12日 | 間伐
5月の活動予定を試験的にアップします。

「美濃の森造隊」活動予定



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中野方間伐(4月29日)

2009年05月02日 | 間伐
朝、中野方の鈴村さん宅に着くと、別の鈴村さんが居て、運んできた林内作業車を披露してくれました。
話ではラジキャリも所有しているとの事です。
そして前から話題になっていた「杣組」がいよいよ活動を始めるそうです。
杣組とは、放置された人工林の現状に危機感を持った中野方の山主さんが集まって各自の山の手入れを協力しながら行なおうという新しい組織です。
それがいよいよ5月から具体的な活動を始めるそうです。
こういった山主さんの自主的な組織はあまり耳にしたことがありません。
今後の発展に期待したいところです。
我々も出来る限り協力したいと思います。

今日は茶畑の南側に隣接した森林の手入れ行ないました。
今まで手入れをして来た森林に食い込んで来ている他の山主さんの森林を引き続き手入れしたかったのですが、同意を得られないため手をつけられません。
我々からしてみれば現状では材の価値がほとんど無く、間伐材も切捨てにするしかない人工林ですが、山主さんにはそのままでも宝の山に見えるらしく、手をつける事が出来ません。
鈴村さんが今後粘り強く説得するという事ですが、間伐が必要だという認識は多くの山主さんに意外なほど定着していないようです。
森林の機能などという話を持ち出さずに山主さんの意識を変えていく難しい地道な活動がまだまだ必要なようです。

林内作業車です。
4月18日に見学した現場で使用していた林内作業車とほぼ同じものです。
やはりこれがあると集材能力が一挙に高まります。
森林組合や行政が貸し出してくれれば個人山主さんの間伐意欲が高まるでしょう。
是非検討してもらいたいと思います。


昼食は不動滝で働くおばあさんの手作りの山菜ご飯をご馳走していただきました。
目の前でコゴミとタラノメを天ぷらにしてもらった熱々もいただきました。
不動滝売店では午前中には山菜が売切れてしまったので、後からやって来たお客さんを山に案内して自分で筍や山菜を捕ってもらったそうです。
お客さんは楽しい体験が出来たようです。
不動滝の売店にお越しの際は、ゆっくりとおしゃべりを楽しむのもいいかもしれません。
かなり運がよければ自分で山菜を採る事が出来るかもしれません。、

朝晩は寒くても日中の暑さは厳しくなって来ました。
そんな季節は作業の合間に頭からかぶる沢水の気持の良い事、そしておいしい事。
これがあるから間伐は止められません。
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花冷え(4月26日)

2009年05月02日 | 間伐
昨日から降り続いた雨が明け方また激しく降り出し、目が覚めました。
でも8時頃には上がり、回復して行くのかと思ったら・・・・・

今日はブログで我々の活動に興味を持ったという37歳の若者?が見学に来ました。
生まれは茨城で宮城に就職し、今は岐阜県森林文化アカデミーの学生で関市に住んでいるという面白い経歴の人物です。
おまけに宮城では1年ほど森林組合に勤めていたそうです。
ところがせっかく遠い所から来てもらったのに、あいにく本日の天気は回復しそうで回復せず、しかも時々しっかり雨が降る始末です。
テーブル作成も何度も中断です。
持ち込める材の加工は資材庫の中で行ないましたが、肝心な天板の加工がとうとう出来ませんでした。



隊員が屋根の下で雨を避けて細かい細工のノウハウを説明していますが、言葉だけでは理解が難しかったと思います。

午後になっても天気は回復の兆しを見せませんでしたので、1時過ぎには解散しました。

今回は簡単に我々の今までの活動を説明し、テーブル造りをほんの少し体験してもらっただけで終了しましたが、次は間伐作業をしっかりしてもらいたいと思います。
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